中国の金融監督当局(中国人民銀行や国家金融監督管理総局)が、大銀行ではない地方の農村商業銀行や中堅、中小銀行に対して行った「債券運用のデュレーション(平均残存期間)を短縮するよう求める行政指導(窓口指導)」 が2024年4月に出たが、これを要約すると「中小銀行が国債などの長期債券を買いすぎて、金利変動リスクを抱え込みすぎているため、より期間の短い安全な運用に切り替えなさい」という当局からの強い警告の規制で、中国では不動産不況や景気の減速が続いており、中小銀行は優良な貸出先(融資先)を十分に確保できず、そのため、集めた預金を貸し出す代わりに、安全資産とされる国債などの国内債券市場へ大量に投資して利益を補う戦略をとっている。中国当局は、地方の中小金融機関で長期債の購入を抑制させられ、デュレーションを短縮(長期債を売却か満期が短い短期債へシフト)すると、これまで国債市場に滞留していた過剰な流動性(資金)が押し出され、この行き場を失った資金が、株式市場(上海A株など)や実体経済への融資に回るのではないかという期待をしましたが、長期債(10年30年債)を締め出された資金は、当局の指導通り「満期の短い短期国債(1年〜3年債)や、中央銀行が発行する手形」にそのままスライドし、現実のマネーフローは株式や融資には向かわず、「同じ債券市場の中(より安全な場所)でぐるぐる回っているだけ」という状況で、短期国債の利回りが一段と低下する(価格が上がる)という、市場内での歪みが生じた。
中国人民銀行は、大銀行ではない中小銀行が再び長期債や債券ファンドを過剰保有してリスクを抱え込まないよう、金融機関を評価する正式な枠組みである「マクロプルーデンス評価(MPA)」に、債券のデュレーションや保有上限を追跡する新たな指標を導入する計画を決定をしている。
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