話題株ピックアップ【夕刊】(1):アルプス物流、あおぞら銀、セブン&アイ

2/29 15:12 配信

株探ニュース

■アルプス物流 <9055>  2,363円  +400 円 (+20.4%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 アルプス物流<9055>がストップ高。海外金融メディアのマージャーマーケットが28日、アルプスアルパイン<6770>が保有するアルプス物流の株式に関し、売却に向けたプロセスが進行中だと報じた。アルプス物流に対しては、プライベートエクイティファンドなどによる株式取得により、収益性の改善や企業価値の向上が促されるとの思惑が広がり、買いが集まったようだ。アルプスアルにも買いが集まっている。

■大黒天物産 <2791>  9,380円  +930 円 (+11.0%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位
 大黒天物産<2791>が4日ぶりに急反発し、上場来高値を更新した。SBI証券が28日、大黒天の目標株価を7350円から1万750円に引き上げた。投資判断は「買い」を継続する。ディスカウントストア「ラ・ムー」を展開する同社について、インフレの進行による節約志向の強まりなどを背景に、月次の売り上げが想定以上に好調に推移していると指摘。出店加速で全国展開が進行するなかで、バリュエーションが切り上がっていく時期にあるとの見方を示す。同証券は大黒天の25年5月期営業利益予想を86億円から110億円に増額修正した。

■大成温調 <1904>  5,930円  +580 円 (+10.8%)  本日終値
 大成温調<1904>は5連騰し昨年来高値を更新。28日の取引終了後、自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を64万株(発行済み株数の9.88%)、または31億円としており、取得期間は2月29日から3月8日まで。東証の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)を含む市場買い付けにより取得するとしている。

■四国化HD <4099>  1,900円  +165 円 (+9.5%)  本日終値  東証プライム 上昇率4位
 四国化成ホールディングス<4099>は大幅高。28日の取引終了後、620万株(自己株式を除く発行済み株数の12.2%)を上限に、29日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で自社株を取得すると発表。これが好感された。買い付け価格は28日終値の1735円。東証の自己株式立会外買付取引情報によると、四国化HDは29日に予定通り買い付けを実施。買い付け数量620万株に対し、約定数量は589万1100株だった。

■あおぞら銀行 <8304>  2,748.5円  +237.5 円 (+9.5%)  本日終値  東証プライム 上昇率5位
 あおぞら銀行<8304>は急伸。旧村上ファンド系の投資会社シティインデックスイレブンス(東京都渋谷区)が28日付で関東財務局に提出した大量保有報告書で、あおぞら銀株の共同保有者分を含む保有割合が5.42%と新たに5%を超えたことが判明。これを受けて需給思惑的な買いが入った。保有目的は「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと」としている。報告義務発生日は2月20日。

■セブン&アイ <3382>  2,230円  +130 円 (+6.2%)  本日終値  東証プライム 上昇率8位
 セブン&アイ・ホールディングス<3382>が3日ぶりに急反発し、株式分割を考慮したベースで新高値をつけた。東洋経済オンラインが29日、「セブン&アイ・ホールディングスが、傘下の百貨店そごう・西武に続いて、祖業であるイトーヨーカ堂についても売却を含めた抜本的な改革の検討を始めていることが関係者への取材でわかった」と報じた。売却先として2つの投資ファンドが浮上しているという。セブン&アイに対しては、構造改革の進展による収益性の向上への思惑をもとにした買いが集まったようだ。なおセブン&アイは同日、報道を受けて「本記事に掲載されている内容の事実は全くない」とするコメントを発表している。

■三菱食品 <7451>  5,380円  +300 円 (+5.9%)  本日終値
 三菱食品<7451>が3日ぶりに大幅反発し、昨年来高値を更新した。同社の筆頭株主である三菱商事<8058>は2月に入り、ローソン<2651>の経営をKDDI<9433>と共同方式で進める方針に切り替えた。また、28日には日本KFCホールディングス<9873>の全保有株式の売却を検討していることも報じられた。三菱商の生活産業領域での事業資産の売却や親子上場の解消に向けた取り組みが加速するとの思惑が広がるなか、同社の子会社や持ち分法適用関連会社に対して企業価値向上への期待が膨らむ形となり、投資家の注目度が高まりつつあるようだ。カンロ<2216>やライフコーポレーション<8194>、日本食品化工<2892>などが高い。

■千葉興業銀行 <8337>  1,040円  +47 円 (+4.7%)  本日終値
 千葉興業銀行<8337>が昨年来高値を更新した。28日の取引終了後、24年3月期の連結業績予想の修正を発表。純利益の見通しをこれまでの64億円から69億円(前期比6.5%増)に引き上げた。最終利益は微減益予想から一転して増益を見込む形となり、評価されたようだ。今期の経常利益予想は95億円から98億円(同1.3%増)に見直した。銀行単体で経費が計画を下回る見込みとなったという。あわせて千葉興は、連結子会社の千葉興銀カードサービスの全株式について、全国保証<7164>に売却することで基本合意書を締結したと開示。譲渡価額は株式譲渡契約締結までに決定するという。

■マネックスグループ <8698>  924円  +39 円 (+4.4%)  本日終値
 マネックスグループ<8698>は3日続伸、昨年来高値を更新した。足もとビットコイン価格は1BTC=6万ドル台を突破し、史上最高値(約6万9000ドル)をつけた2021年秋ごろの水準まで回復してきた。円建てでは1BTC=900万円台で推移しており、既に21年高値(約780万円)を上回って青空圏を舞う展開が続いている。ビットコイン価格上昇を受け売買が活発化するとの期待から、仮想通貨取引所大手コインチェックを傘下に持つマネックスGに思惑的な物色が向かっているようだ。同じく仮想通貨取引所を手掛けるセレス<3696>も高い。

■トリケミカル研究所 <4369>  4,820円  +190 円 (+4.1%)  本日終値
 トリケミカル研究所<4369>が全般軟調地合いに逆行、連日の昨年来高値更新となった。半導体向けに化学材料の製造を手掛け、多品種少量生産のニッチトップ企業として注目度が高まっている。同社の強みは絶縁膜材料でその商品競争力は世界でも首位級。特にシリコン酸化物よりも高い誘電率を有し、半導体の性能向上で重要な役割を担う、高誘電率ゲート絶縁膜(High―K)に高水準の引き合いがある。24年1月期営業利益は前の期比52%減の17億円予想だが、株価的には前期業績見通しは織り込み済み。国内でも先端半導体工場の建設が進むなか、今期以降の収益成長を見込んだ機関投資家とみられる実需買いが継続している。

株探ニュース(minkabu PRESS)

株探ニュース

関連ニュース

最終更新:2/29(木) 18:27

株探ニュース

最近見た銘柄

ヘッドラインニュース

マーケット指標

株式ランキング