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「Robo-Pat AI」導入増で収益成長続く FCE<9564>

「Robo-Pat AI」導入増で収益成長続く FCE<9564>

投資情報サービスを提供するウエルスアドバイザー株式会社が作成したレポートです。FCE<9564>の業績動向や財務状況、事業環境を分析し、今後の見通しを投資判断の参考情報としてレポートいたします。
※本記事は2026年6月23日時点で作成されたレポートをもとに構成しています。

業績ハイライト

・ストック基盤に厚み

チャート

26年9月期上期の連結業績は、売上高が3,434百万円(前年同期比14.0%増)、営業利益が742百万円(同14.4%増)だった。増益率が25年9月期上期の22.3%から縮小したのは、従来まで4Q(7~9月)に集中して発生する傾向のあった人材獲得や新規事業投資などの費用の標準化に取り組んでいるため。下期の増益率(前期下期比)は53.3%に拡大する見込みで、26年9月期通期では売上高6,800百万円(前期比11.5%増)、営業利益1,130百万円(同23.9%増)を計画している。DX推進事業の主要顧客である中小企業のIT化ニーズが引き続き強く、26年3月末のサービス導入社数は主力の「Robo-Pat AI」が2,055社(同26.2%増)となった(6月4日時点で導入企業数が2,100社を突破したことを発表)。

部門別の上期業績はDX推進事業が売上高2,027百万円(同25.3%増)、セグメント利益505百万円(同12.8%増)、教育研修事業が売上高1,357百万円(同0.4%増)、セグメント利益153百万円(同6.8%減)となった。「Robo-Pat AI」の四半期ベースの導入社数の純増数は25年9月期3Q(25年4~6月)~26年9月期2Q(26年1~3月)で103→103→101→120と好調。KPIであるARPUとMRRは同じ期間でそれぞれ167千円→166千円→167千円→167千円、288百万円→306百万円→324百万円→344百万円となった。MRRの増加が着実なストック基盤の拡大を映している。一方、教育研修事業で直販展開にシフトした「Smart Boarding」の売上高は26年9月期2Qが156百万円(前年同期比12.2%増)だった。

・中長期成長見据えAIシフト加速へ

同社は自社サービスについて従来のRPAとAIの融合を強化しており、26年3月に主力サービスの製品名を「RPA Robo-Pat DX」から「Robo-Pat AI」に刷新した。内容面ではAI機能を拡充し、「AI文字入力アシスト」を導入。さらに、スクリプト(業務手順)についての作成ヒント提示や要約、エラー解説といった機能を持つ「AIアドバイザー」を追加した。

また、25年10月には人間のように「理解」「判断」「実行」のプロセスをこなす「AI社員」というコンセプトのAIエージェントプラットフォーム「AI OMNI AGENT」を開始。さらに、PKSHA Technology社と共同開発したAIエージェントで、ワークフローを構築する「Robo-Pat AI Agent Studio」を投入、提供を開始する。同社はサービスの導入後も顧客を支援し伴奏する戦略で収益成長を続けているが、AI領域においてもそこに一層の重点を置き、AIの研修やコンサルティング、コーチングをプロダクトと有機的に組み合わせていく方針。AIの導入から社員の育成、組織としての継続的な活用と定着までを一気通貫でサポートする。

・プライム市場上場要件の充足視野

主力のRobo-Pat AIの導入社数が100超/四半期の順調なペースで増加し、ストック基盤が着実に拡大している。そこから安定的に生み出される収益により、人材採用や育成、新規事業への投資を抑制することなく利益成長を続けるサイクルを形成。AI化の波が押し寄せる中でも中小企業向けRPA市場は順調な拡大を続け、潜在規模は依然として大きい。また同社は、AIに関して短期的には既存サービスにおける機能面の拡充として導入している一方、中長期的には業界構造にもたらしうる変化への危機感を持ち、人材や開発投資の拡充、有力企業とのアライアンスを通じて変革へと舵を切った。

ウエルスアドバイザー(WA)では同社のこうした取り組みを加味し、SaaS企業へのAI脅威論が台頭する中でも継続的な業績成長を維持していくと考える。また、同社が目指す東証プライム市場への上場要件も27年9月期に充足されると予想する。AI脅威論を背景にソフトウェアセクター全体のバリュエーションが低下していることや、教育研修事業の踊り場入りを踏まえて想定株価レンジは850~950円(従来は900~1,000円)に調整する。ただ、時価との乖離を踏まえて投資判断は「Overweight」を継続する。想定株価は27年9月期のWA予想1株利益に、ソフトウェアセクターの平均PERの下限に近い20~22倍を適用した。(鈴木 草太)

業績動向

企業概要

DX(デジタルトランスフォーメーション)推進事業、教育研修事業を展開する。DX推進事業では、RPA(ロボティックプロセスオートメーション)商品の開発、提供やDX化支援を行う。また、足元ではRPAとAIの融合に力を入れ、主力SaaS製品の「RPA Robo-Pat DX」を「Robo-Pat AI」に刷新した。顧客は事務職にとどまらず、製造業のものづくり現場やEコマース(電子商取引)を含めた小売、さらには税理士などの士業にも及ぶ。

また、従業員2人の零細企業から数万人の大企業まで、規模にかかわらず利用されている。同社は導入後も追加の費用負担を顧客に求めずに運用を支援するなどコンサルティングまでをワンストップで提供する。教育研修事業セグメントは、統合型人財育成プラットフォームサービスの「Smart Boarding」に注力している。また、人材育成コンサルサービスとしてプログラムの提供や研修・コンサル提供、教員・学校・学習塾支援などを行うほか、その他セグメントでは、『完訳 7つの習慣』をはじめとするビジネス書の出版を行っている。24年1月に教育ICT分野の老舗企業である日本コスモトピアを買収した。また、24年8月には経営コンサルのLINK&Mと資本業務提携を結び、同年9月にLINK&Mへの第3者割当増資が完了して同社の持分法適用関連会社となった。

事業環境と成長戦略

DX推進事業が関係するRPAの市場規模は年間20~30%の高成長継続が見込まれる。一方、同社の主要顧客層である中小企業のRPA導入率はまだ限られ、拡大余地が大きい。

また、AIが台頭しているものの、特定の業務を低コストで自動化できるRPAのニーズは依然として大きい。教育研修事業はコロナ禍をきっかけに急拡大したeラーニング市場が成熟期を迎えた可能性がある。一方で、学習の質向上などを目的としたアクティブ・ラーニング教育の重要性は高まるとみられる。

投資判断のポイント

・アナリストピックアップ情報

ロボパットAIの導入社数
RPAロボパットのDXのMRRとARPU
株主還元

・リスク要因

学生向け手帳の「フォーサイト」は例年年始から年度明けごろまでに売上が集中することから、第2四半期(1~3月)から第3四半期(4~6月)の初めに売上が偏る傾向にある。また、少子高齢化により学生数の減少が進めば、市場全体が縮小していく可能性がある。

・競合他社比較

比較企業は、RPA業大手のオープングループ<6572>と、組織コンサル大手の識学<7049>を選出した。 ※2025年4月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を実施。識学は今2月期業績予想を非開示

競合他社比較

成長性・収益性・財務安定性

・成長性

26年9月期は、売上高成長率が会社計画で11.5%と2ケタの伸びが続く見通し。営業利益成長率は23.9%を見込む。主力サービスの「Robo-Pat AI」の導入数が堅調に伸びており、ストック売上比率の拡大が進んでいる。また、「Smart Boarding」は直販重視の戦略に転換し、客当たり単価の上昇を図っている。新たにAIエージェント事業にも参入し、中長期的な業績貢献が期待される。

・収益性

26年9月期の売上高営業利益率の会社計画は16.6%で前期の15.0%から改善する方向。SaaS型ビジネスモデルである「Robo-Pat AI」と「Smart Boarding」の積み上がりと共に利益率が改善している。ROEは25年9月期が18.5%。

・財務安定性

25年9月期の自己資本比率は66.3%と資本は十分に厚い。投資の原資とするほか、株主還元は26年9月期の配当予想を10円(前期実績は7.5円)としている。

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本資料は投資判断の参考としての情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的とするものではありません。銘柄の選択、投資判断の最終決定はお客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。本資料に掲載された意見は作成日における判断であり、予告なしに変更される場合があります。本資料に掲載された意見・データは、当社が信頼できると判断したデータ等により作成いたしましたが、その正確性、安全性等について保障するものではありません。著作権、知的所有権等一切の権利はウエルスアドバイザー株式会社に帰属しますので、許可なく複製、転写、引用等を行うことを禁じます。

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