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がんにプラス効果が望める薬、アスピリンやスタチン-がん社会を診る 東京大学特任教授 中川恵一 2024/05/29 05:00 日経速報ニュース 1052文字 アスピリン(アセチルサリチル酸)は解熱鎮痛剤の大衆薬としても有名で、値段も安い素晴らしい薬です。鎮痛効果が出ないような低用量でも、血液をサラサラにして心筋梗塞や脳梗塞を防ぎます。この低用量投与はがん予防にもつながることが明らかになってきました。 世界でもトップランクの医学雑誌「ランセット」に11年に報告された研究は、8つの無作為比較試験を統合して解析しています。その結果、少量のアスピリンを毎日服用すると、がん死亡リスクが20%も低下していることが分かりました。5年以上服用している人は、胃がんや大腸がんを含む消化器がんによる死亡リスクが50 %以上も低下していました。 13万人以上の米国人を32年間も追跡した大規模な調査でも、アスピリンの定期的な服用は消化管がんのリスクを15%、大腸がんに限れば19%も低下させると示されました。乳がんや前立腺がんなどではリスクの低下は見られませんでした。 もう一つ、がんにもプラスになる可能性を持つ薬がスタチンです。悪玉コレステロールの合成を抑え、動脈硬化に非常に有効な薬です。日本での研究がこの薬の開発につながりました。国内で約700万人が服用しており、過去30年間で最も多くの患者に使われてきた薬といわれます。 スタチンの副次的作用として、がん患者の生存率を高めるという研究結果が多数出ています。がん患者で脂質異常症に対してスタチンを服用している人は、そうでない人に比べて長生きしているということです。 2017年に報告された111万人ものデータを分析した研究でも、スタチンを飲んでいるがん患者は、飲んでいない患者と比べて全死亡リスクが30 %、がんによる死亡リスクは40 %も低下していました。死亡率だけでなく、再発・進行するリスクも低下していました。がんの診断後からスタチンを飲んでいた患者で、より生存率が高かったことも分かりました。
製薬会社って増産ニーズに応え…
2024/06/09 15:05
製薬会社って増産ニーズに応える力が弱いと思う。 たしかに薬の製造はGMPが面倒だし、設備投資して 増産してもニーズが収まれば設備が遊び薬の在庫が積み上がることもある。安全を期して低めの需要見込みで 設備を作り運転するというのは自然なこと。 しかしそれでは、何かの感染拡大などに即応できず 消費者の不満となる。 オートメーション化だけでなく、監視、検査の自動化省力化が進んでいるはずで、また、これは想像だが 製造設備をうまくモジュール化して、他の薬剤の製造に 切り換えるときにモジュールを組み換えて調整すれば 済むこともあるであろう。 職人技のいる部分はAI、ロボットに手伝わせる。 製造機械メーカーにもそういう使い回しのきく 万能モジュールの開発を課題として示し、 世界で競ってもらう。 そのようにして、抗菌剤でも解熱鎮痛剤でも 感染症治療薬でも、感染爆発だ、それ増産だと 即応力を高めることができれば、 当社のような大きな製薬メーカーとしては とてもパワーが得られるのであるが。 ただ、自動化が進みすぎて社員が要らないとは 言わないで欲しい。