ここから本文です

投稿コメント一覧 (5コメント)

  •  まあそうですね、労務費を毎年5~6%ずつ上げていくイメージで想定したとして、さらにベースアップした給与水準で毎年100名採用?単純計算で売上成長25%くらい頑張らないと原価を圧迫して増益なんてできないですよね。5%のベースアップが3年も続けば、他の大手CROよりもココを受けてみようか、という人が出てくるでしょうが、3年間ひたすら減益した後に残るのは明るい未来なんでしょうか。そもそも、見通して「受注の増加を見込む」と書いておいて、9%成長予想は矛盾していますね。蓋を開ければ15%成長でした、といっても減益。そして、来期予想もまた減益では誰も株を買いませんよ。経営者側から「引く手数多なのだが、どうしても人が足りない、給料あげて人を増やしてやっていく」という前向きなニュアンスは感じられないです。

  •  勤続年数が短い人々の比重が多くなっていることも関係していますね。
     目論見書や有報を用いて計算してみます。2011年時点で仮に30名の社員がいいて、そこから毎年10名増えて、公開情報で確認できる最古の従業員数は2015年の72名、ここから定着率100%で人が増えていったとしたら、平均勤続年数約5年になります。そんなに長く見えませんが、買収されてから13年と考えると相応かもしれない。実際の平均勤続年数はここ10年で変わらず3.4年。凡そ、WDBに吸収されてから13年、5年以上働いている人がほぼいない会社と考えられます。これは、今回短信で「給料あげて人材流出を防ぐ」と言っていることと符合するように思います。
     この計算にはパートタイム等の臨時雇用を含んでいませんが、有報でも外数表示されていますし、計算には影響していないでしょう。雇用形態としておそらく本社・関係会社等から来る3年派遣が影響しているとしても全体の一部と思われます。
     なぜ人材流出が問題かといえば、そもそも、ココのCRO自体は、基本初心者からでも教育してスキルを身につければなんとか兵隊として仕上げられるもの。せっかく教育費用にお金をかけて人材育成しても、3〜4年で別の会社に移られてしまうとパーです。じゃあココが他に移らないほどの給料を示せているかといえば、他の競合(強豪)CRO企業の給与水準を見る限り、まだ低い。今後もまだ上げていかなければならないわけです。これも、親会社の中計の利益の回復が3年後という想定と符合します。
     これはある種の賭けなのだと思います。とにかく値段を抑えてあちこちに出店する飲食店のように、当面サービス価格は上げず、利益を抑えて受注を取る。しかし既に説明したとおり、これでは利益は伸びない。何が必要かと言うと、「お試し期間は終わりました、次から正規料金です」という値上げ交渉です。これができなければ、この賭けは失敗、固定費だけが残ります。一つには、この先3年かけて、インフレにまつわるしこりが解消して、企業収入増加→所得増加→財サービス価格上昇消化というサイクルが回り始めれば、この交渉も楽になる可能性がある。こうならなければ、下請けは、上流企業に圧をかけられるだけです。
    > 採用人数が多いから平均勤続年数が増えないのではないかと理解していましたがいかがでしょうか?

  •  ホルダー全員含み損という環境の中で、この流動性。売るに売れない、買うに買えない状況ですね。外国人投資家(ネットで調べれば出てくる)の動向が気になっています、万単位で売るにしても、毎日の出来高が1、2千では、1日500株ずつ売ったとしても撤退までには次の決算までかかりますよ。そんな株を10万株も持っているファンドも、この会社の本来的な価値を見ていたものと思われます。ただ、考えすぎかもしれませんが、今回の減益の意味はより大きなものなのではないか、つまり、これまでのビジネスモデルを変えざるを得ない状況に経営者を追い込んだのではないかと思われてきました。
     例えば、他を一定として労務費を5%上げるなら、サービス価格を5%上げるとか、あるいは新しい契約を5%積み増さないとこれまでの利益は確保できないし、これで成長はプラマイゼロ。DXで管理費を下げて少し改善。しかし、安さで競争力を維持してきたこの会社は、おそらく新年度に価格引き上げの交渉はしていない、というか大手製薬会社にできないから、売り上げはそんなに伸びず、利益は大きく押し下がる予想。
     今までの競争力を支えていたのは、要するに、低賃金労働者。それは勤続年数2〜3年(有報)という事実からも推察できる。出たり入ったりの職場で定着率が低い。この事実について今回の短信は明示しましたね。今年の新卒採用のリクナビをみると、勤続年数の欄は「ー」、隠しています。このことは、この会社が上場した当時は無視できた。ブラックとキャリアサイトで陰口を叩かれている成長企業はいくらでもあった。しかし、ニュアンスでしか申しませんが、30年ぶりのインフレが始まる前なら成り立っていたビジネスモデルが、危なくなってしまっていると、そう思いました。長文すみません。

  •  コメントいただきありがとうござます。ただ、私も昨日親会社の決算発表もよく読んで、どうしても子会社の少数株主への意識が欠如しているとしか思えないようにようになりました。以下説明します。
     先行投資とは、この会社の投入材はもちろん人材ですから、その人たちに向けた賃上げです(売上原価の労務費↑)。これは人材確保と流出防止につながる。労働集約型ビジネスは数が勝負ですから、人が増えれば売上を積んでいける。また、DXへの投資は、人的資源の効率化を進めるので、原価上昇を抑制する方向へ働き、利益を確保していくと思います。だから、ただ単にこの減益であれば、趣旨は理解できるし、ホールドしてもいいと思えました。
     しかし、親会社の説明資料を見てわかることは、ココのプラットフォームが既に稼働開始しているということ。この点、ココからは何も説明がない。何より問題だと思ったのは、「中長期計画2024」の18ページのCRO部分で、これを見ると、今期の営業利益15億円(もちろん連結なのでココはその一部)を回復するのは2027年3月期、つまり3年後。しかもそれ以降も、利益はたったの2億円しか毎年増えていかない想定。たった2年前に立てられた計画では、2027年期の営業利益の想定は36億ですよ、この2年で見通しを半分以下に引き下げました。ココはこの中期計画の一端を担う子会社ですが、この点について何ら言及がない。利益を引き下げる一方で、自社サービスの価格を上げる努力はするのでしょうか?
     もちろん、蓋を開けてみれば、今期も2桁売り上げ成長率、利益もギリギリ増益でした、となるかもしれない。しかし、それを今の時点で想定するのは「藁にもすがる思い」でしかない。
     親会社のWDBも今日時価総額を大きく失いましたが、まだ配当利回りのサポートがあるので、底が見えています。全く事情の異なるココも、親会社の方針で利益をごっそり減益するのは少数株主軽視でしょう。
     ココは配当バリューと言うには株価が高すぎる。流動性が低いからその対策を考えると言っていた件は、どこに行ったのでしょう。親会社の創設者に決裁をもとめたら「今そんなことを考える時期か」と一蹴されたのでしょうか。外資系の投資ファンドが16万株持っています。外国人がこの決算を見て買い増すとは思えず、時間をかけて売っていくのだと考えると、先が思いやられます。

  • 減益の背景については親会社の決算短信の方がわかりやすく書いています(以下引用)。要するに、大幅な賃上げです。これについて株主はやはり理解を示すべきだと思いますよ。

    2年間の取り組みの結果、プラットフォームを通じたサービスの普及は進み、派遣スタッフの報酬を平均6%上昇させることができました。その結果、派遣スタッフの定着率は改善いたしました。一方、この2年間で、日本国内の給与水準は高まりを見せているため、当社の報酬水準は、まだ新規採用の競争で優位に立てているとは言えない状況です。そのため、当社はさらなる派遣スタッフの報酬アップを推し進め、本年度より数年間をかけ、「業界で最も報酬の高い派遣会社」となることで、圧倒的な人材調達力を持ち、「顧客からの派遣依頼に最も応えられる派遣会社」を目指します。2025年3月期においては、すでに派遣スタッフに対し、大幅な昇給を実施いたしました。そのため、2025年3月期は減益となっておりますが、これは長期的に当社が大きく成長するための投資であると考えております。

本文はここまでです このページの先頭へ