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投稿コメント一覧 (23コメント)

  • 20年3月8日
    レナウンの2019年12月決算が発表になった。

    赤字なのはまあ理解できるが、その額がちょっと無視できない数字なので、原因を調べると売掛金未回収だという。
    未回収金は貸倒引当金繰越53億2400万円を販管費として計上したためだという。

    この販売先は恒成国際という香港企業で、売ったものは羊毛、綿花、綿糸、テキスタイルなどの原料だという。

    アパレルメーカーのレナウンが何故香港企業に原料を販売しているのか甚だ疑問だが、それは置いておくとして、
    恒成国際の連帯保証社になっているのはその親会社の山東如意科技集団(以下、山東如意)。

    山東如意はレナウンの親会社でもありその53億2400万円を連帯保証社として子会社のレナウンに払えばよいのだが、
    「アクアスキュータム(Aquascutum)」「バリー(Bally)」「ライクラ(Lycra)」などの買収で膨れ上がった債務のため
    前期中には払えなかったのだと見られている。

    売掛金を回収できずにいるレナウンが憐れでならない。中国企業の子会社になるというのはこういうことなのかと同情したくなってくる。

    中国のLVMHとの異名もある国有企業の山東如意がわずか53億円の売掛金が支払えなかったというのだが、
    にわかには信じ難い話である。それにレナウンが山東如意グループの恒成国際に売ったものが
    羊毛、綿花、綿糸、テキスタイルなどの原料だというが、いつからレナウンは繊維商社になったのか。考えれば考えるほど不可解な決算である。

    バランスシートを見てみたが、レナウンの現金及び預金は前期末わずかに53億円。
    売掛金を回収しないと確かに危い水準である。もう売る資産もなく山東如意は恐らく助けてくれないだろう。

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