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投稿コメント一覧 (34コメント)

  • 2017/11/14 豪ドルAUDUSDのファンダメンタルズと戦略
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    豪州はCPIが想定より弱く、消費の弱さも顕在化してきた。一方で公共投資のプラス材料もあり成長率についてはRBAの目線通りで心配ないと考えている。一方アマゾンの新規参入、その他外資小売りチェーンによる競争激化から消費財のインフレ率の弱さは今後もかなり続きそうであり、賃金上昇圧力が相当強くならないとインフレ期待は盛り上がりにくいと思われる。しかし、雇用市場の改善余地は豪州はユーロ圏・米国に比べありそうな気がしており(下図の失業率推移参照、白:米国 緑:ユーロ圏 黄色豪州)、正規雇用者数増の流れが続けば賃金上昇圧力は顕在化しやすいのではないかと考えている。
    マイニングは最高値レベルから調整しているものの、小売りも若干持ち直し、雇用センチメントが全体的に高いレベルにあることも賃金上昇圧力にとってはプラスなはずである。
    AUDUSDは当初の計画通り、CPI後の急落局面で0.7695でロング、ここからは長期目線で1ATRごとの下落局面を拾っていく。次の拾いどころは0.76割れ。消費の調整が鮮明となり、サプライズインデックス(白:米国 黄色:ユーロ 緑:豪州、米国と豪州が乖離していっている)の動きも鑑み、消費者センチメントや次のCPIの動向によっては一旦経済指標悪化を織り込む展開もあり得るのではと考えている。そうするとドルとの乖離継続次第ではDipが深く・長くなるので淡々と拾う、ATRの8掛けでコスト改善のサイクルが大事になってくる。

  • 米国・欧州・オーストラリア・日本のファンダメンタルズをアップデートしました!!
    グラフなど詳細見たい人は下記リンクから覗いてみてください。
    http://tradeideaevaluation.com/main/%e4%b8%bb%e8%a6%81%e9%80%9a%e8%b2%a8%e3%81%aestatus/
    質問疑問などあれば、書き込んでいただければなんでもお答えいたします。

  • 2017/10/31 ECBの内容 EURUSDの見通し・戦略
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    <総括>
    金利・為替マーケットは直近数週間のレンジの高値(EUR高、金利高)でECBを迎えており、明らかにタカ派よりのDecisionを待っていた。しかしながら、①事前リークされていた「€25bn×9 ヶ月」と「€30bn×9 ヶ月」のうちのハトより+OpenEndを匂わせる語尾(or beyond, if necessary)がついたこと②償還額満額再投資も相当期間続と示唆された事、でマーケットはかなりハトであると解釈した模様。EUR高懸念ももちろんあったのであろうが、物価の回復にはまだ経済状態が不十分であるというスタンスが主流派であることが確認された。 利上げ時期に関しては、①資産購入の時期が最低9か月+必要であればもっと長くなること、に加えて②資産購入終了後も十分の間金利が低位で維持されるという文言はすっと残っていることから2018年どころか2019年後半の論点と言えそうである。
    「EURUSDは一旦雲でサポートされて上昇に転じたと思いきやドルの強さ継続で雲の中突入、これもドルしだいで下値が出てきてもおかしくなく、次の拾い目処は1.16前半」といっていたが実際落ちてきた。短期的なドルの動向次第の下値とおもいきや、ECBのハト派的スタンスも相まって1.16も一瞬割れる展開もありました。
    ドルのファンダメンタルズを考えてみたときに、Q3GDPがかなり堅調で、これまで高値圏にいた株価から消費の勢いが維持される事、サービス業・製造業のPMIがかなり高い水準を10月も維持している事を鑑みると、税制改革が予想比小玉でもファンダメンタルズでドルがマイルドに強くなる可能性が出てきた。
    これから、ドル安の巻き戻しが暫く続くとすると、EURのDipもかなり長丁場となるため、AUDUSDを同タイミング(0.7690)で拾っていたこともありEURUSDはここで買うか迷っている。一方ユーロのファンダメンタルズを見ると、IFOは史上最高値、消費信頼感も16年ぶり高値、景況感指数からみるGDPも動向も引き続きアップサイド経済データは良好であり緩和ペース縮小・テーパリング・利上げの流れは変わらないものの、

  • 2017/9/19 先週のドル円の動き、今後の戦略
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    「政治リスクは一旦フォーカスを外れ、ミサイル・核実験とかなければ金利とファンダメンタルズで動ける週」とかいたが、CPIが予想比上振れその通りの展開となった。インフレ率底打ちからFEDのRatesPath修正し金利上昇も株も上昇といい流れでドル円は大きく上昇、昨日の国内指標は冴えなかったがMPCのハト派構成員(ブリハ委員)のタカ派発言もあり金利上昇方向の流れはとまらず111.67まで上値を伸ばした。
    何度も書いていますが、「地政学リスクはリスクアセットの買い場でしかない」ということでドル円や株を落としてしまった人は泣きを見ている事でしょう。
    次は112.25-30が次のレジスタンス(200日、Weeklyのボリンジャー1σ)、前々から言っているようにトランプ政権の政策実行能力には問題がありドル買いはトレンドを発生せずSlowGrowthLowInfkationで変更ない世の中では、115レンジ上限は超えられないと考えているため113.50越えはショートを考えたいです。
    なので「2017/9/5 今週の為替の見通し・論点 AUD EUR USDJPY」でもっていた109.70のロングは本日200Pip稼いだところで半分利食い、もう半分は112.30あたりのプライスアクションをみてからと考えています。日経が復活していますので、21000を軽く超えてくるとなると日経買いドル円買いが誘発されて上値を伸ばす可能性もわずかではあると考えています。
     また、下記統計モデルではマイナス2シグマが107.64ですので北朝鮮ネタで突然下落したときは107円付近を狙うべし、です。

  • 2017/08/31 20:10

    2017/08/30 USDJPY テクニカル・買いサイン出現、債務上限問題の本質
    <USDJPY ドル円 DailyChart>
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    8/29のNY時間に、これといった理由もないまま突然株が反発し始め、それまで北朝鮮ネタで売られていたドル円が大幅に反発しました。そして8/30の朝に大陽線(上図の黄色い○で囲まれたローソク足)が完成し、かつ、Divergence(ダイバージェンス)が二連続発生という劇的に強いシグナルが出ました。統計モデルからの歪みを見て拾うなら106円と言っていましたが大陽線により突然の強い買いシグナルが完成したのを8/30の朝一で確認し、9時ごろとりあえずロングを109.78で投入。ただ、前から申し上げている通り、ファンダメンタルズ的に「利上げPathは非常に緩やかにとどまりリスクアセットはサポートされるものの、成長率インフレ率見通しが上昇しないためUSD金利が上昇しにくい」と考えているためUSDJPYドル円については上値を狙って買うというより落ちた所を拾って戻しを狙う、ですので上図のレンジの上限114の半ばをTargetとするのは現実的であるとは考えていません。先日のロングと同じように、200日線あたり112.-112.50をターゲットに持つこととしました。
    なお、ドルの買戻しが続いてEURUSDやAUDUSDの調整でもう一波レベルを下げた場合には、途中から一部EURJPY・AUDJPYに変更する事も視野に入れています。9月末(または10月初旬)にかけて債務上限問題がありますので政治ネタでドル大幅安、という展開が起きるリスクを気にしているからです。
    念のためですが、なぜ債務上限問題が重要かというと、トランプが財政政策を進める為には財源確保が必要なのですが、当初オバマケア廃止によって支出カットして財源確保しようとしたものの失敗、他の手段によって賄う必要があり、どのように調整しようか現在Big6とよばれる人々が四苦八苦中です。共和党の議員が全て同じ方向向いて調整案だけ捻出するならいいのですが、、、、、

  • 2017/08/29 21:51

    2017/8/28 ドル円USDJPY統計モデルとドル円下落の背景
    下図はいつものドル円統計モデルです。

    ここ二か月、予測値(黒の太線)とともに実際のドル円も下落してきているのが分かります。実勢値は6末の112.37⇒108.77の360銭下落しましたが、下表の予測値とそのFactorの内訳に示すように予測値も171+175=346銭下落しているので、この統計モデルでここ二か月の動きは大半説明できている(このモデルのFactorで説明できている可能性が高い)と考える事が出来ます。つまりXAU(金)の上昇とNKY(日経)の下落によってドル円の下落が引き起こされたことが分かります。金については先程の記事で、ドルと表裏一体、ドルが売られる中で非常に強くなっていると説明しましたのでもう大丈夫ですよね。では日経はどうでしょうか、確かに日経とドル円はそもそも相互に関係しているのでどちらも互いに説明しあっている、と言えなくもありません。しかし、ある指標を見る事で違った側面を読み取ることができます。

    下図は日経平均をTopixで割った「NT」倍率と呼ばれるものです。日経がTopixよりも上昇すれば大きくなり、日経の方が大きく売られれば下落していきます。そのNT倍率が6月半ばから下落を続けてなんと11週連速の下落となりました。

    では日経平均上昇とTopix上昇ではどういった違いがあるのでしょうか。日経平均は225社の平均で一部の大型株(ファストり、ファナック、ソフトバンクとか)の影響が大きく出ます、またTopixは東証一部上場株すべての時価総額を基準日から指数化したものです。そもそも企業対象範囲がことなることもありますが、一般的に株式相場全般にブルでなんとなく漠然と日本株買いたいときは日経平均がIndexとして買われ、個別株相場で成長株など個別企業にフォーカスが当たっているときはTopixの方が上昇しやすい傾向にあります。その為個別株を詳細に観察しにくい外人投資家が手を出すのも日経平均がメインとなります。つまり、なにを言いたいかというと、、、、http://tradeideaevaluation.com/main

  • 2017/8/28 ユーロドルEURUSD統計モデル
    下図は、米欧10年金利差の統計モデルです。先週は米国金利が一番起きく下げたものの、実勢値の位置は-0.65σあたりで特に統計的におかしな水準というわけではなく上下どちらにも動きえるレベルです。
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    下図はEURUSDの統計モデルです。
    5つのファクターはEURの2年金利、EURの2年10年のカーブ、金、GBPUSDとなっています。7月末までは予測値(真ん中の黒い太線)も、実際のEURの勢いには劣るものの上昇していましたが、8月に入ってからグローバルにカーブがフラットしたのにつられ実際の動きと乖離しています。+2シグマが1.20を超えていますので、簡単にこのあたりまではいってもおかしくないとは思っています。しかしながら、USDの政治的不確定要素を鑑みるに、統計的歪みをとりにドルロングを取りに行くことは今回考えていません。上の図の米欧金利差もまだまだ双方向に余裕がありますので、ドルの不安定さからある程度のオーバーシュートはあり得ると見ていてもいいかと思います。Dailyのチャート的にも綺麗に上に放たれています。ドル円のヘッジでもっていたEURUSDは既にリグってしまっているので、またエントリーポイントを細かい時間足で探していかなければいけませんね。

  • 2017/8/17 ECB議事要旨の内容
    <総括>
    前回ECBの議事要旨と同様、成長モメンタムは現在の緩和状態によること、それによってコアインフレ上昇圧力が中期的に生じてターゲットに回帰していくはずであることには自信を持っており、暫定的にコアインフレ上昇の要素はみえているが決定的な証拠はないためPatienceをもって対応する、という事が長々と繰り返し述べられている。
    前回との差は
    成長見通しがより好ましくなったと成長見通しが上方修正された事
    為替レートについて、前回は上昇した事実と背景のみの説明だったのが
    「concerns were expressed about the risk of the exchange rate overshooting in the future」
    と懸念が示されたとコメントが入ったのと、
    「,,,,although slightly lower than previously expected, mainly owing to recent developments in oil prices and exchange rates」
    とヘッドラインインフレ率が見通しより若干低くなる理由の一つとして挙げられたこと。

    また、前々回会合からECBがマーケットの過剰反応を非常に気にしている(声明文の「incremental change」にマーケットが反応し得ることに注意、てきなことを言っていた)ようであったが、今回の議事要旨にも
    「声明文を全く何も変えないことで、ECBのコミュニケーションと経済の現状評価の不均衡を引き起こし、最終的に変更したときマーケットのVolatiliyを大きく上昇させかねない」という理由でFWDガイダンスの文言変更をしてはという提案があったが、現段階ではマーケットの「過剰解釈」となりえ、または早すぎたと証明されかねないシグナルを送らないことが最重要であるとの理由で。。。。
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  • 2017/8/22 RBAの次の一手が利上げの理由:豪州の雇用マーケット見通し、賃金見通し

    RBAの政策金利の上昇・下降トレンドがUnderemployment(Part-Timeだけど正規に行きたいと思っている人の割合)の上下と同じようなスパンで起きている、つまりはRBAが政策金利の上昇を考えるファクターにはUndeemploymentを改善させる事象が関連しているはず。と考えられる。指標の意味からそれは正規雇用者の増加であるといえる。

    ではその正規雇用者の動向はどうであろうか
    。。。
    http://tradeideaevaluation.com/main/2017822%e3%80%80%ef%bd%92%ef%bd%82%ef%bd%81%e3%81%ae%e6%ac%a1%e3%81%ae%e4%b8%80%e6%89%8b%e3%81%8c%e5%88%a9%e4%b8%8a%e3%81%92%e3%81%ae%e7%90%86%e7%94%b1%ef%bc%9a%e8%b1%aa%e5%b7%9e%e3%81%ae%e9%9b%87/


  • イエレンさんは1994-1997にもメンバーだったことがありました。94年から95年初頭にかけてFEDはGDPの3%近傍への回復を見て緩和から引締めに舵を切って政策金利を3%⇒6%に連続的に引き上げました。株はその間も堅調であったものの、インフレ率はあがらずGDPも下落してきてしまった為95-96年にかけて75Bpsの利下げをしました。当時はグリースパン議長が強い主導権を持っていたので反対意見はごく少数でしたが、その反対意見の一人がイエレン議長だったのです!1996年9月の議事録
    https://www.federalreserve.gov/monetarypolicy/files/FOMC19960924meeting.pdf
    には「失業率が5.1%と低くNAIRUの推定レンジの下限にしかいため、米経済はインフレを招きかねない危険な位置にある、FEDの政策ミスにより市場の落ち着いた反応を支えている前提条件が崩れかねない」といっていました。なんだか今の状況と似てますよね。当時はそのあとアジア通貨危機などイベントがあった為、通常時のFEDのかじ取りによってどうだったかは判別することは難しいのですが、Dataを見る限りPCEはずっと上昇しませんでしたのでこの当時もフィリップスカーブはワークしなかったのではないかとみています。結局当時のグリーンパン議長の「経済成長率を押し上げるのは生産性の向上で、生産性の向上はディスインフレになる」という考えは正しかったわけです。今の状況におきかえると、FBとかアマゾンとかハイテク系企業の牽引で株価は伸びていますが、沿い行った企業は新たな市場を作るというより「効率化」がメインとなりとくにアマゾンが分かりやすいですが、目に見えて商品の低価格化を逆に進行させていますよね。そう考えると、そこから賃金上昇・インフレ率上昇に結びつくにはその効率化を通常ツールとして使いこなす社会となり(一旦社会のベースインフラとして当たり前に浸透して)そこにさらに付加価値をつけてサービスを提供できるようになってからではないでしょうか。何をいいたかったかというと、インフレ率上昇は時間がかかりそうですが、イエレン議長は失業率をみながら利上げをすることに前向きな考え方の持ち主であったという事です。http://tradeideaevaluation.com/main

  • 北朝鮮ネタでドル円は下値が伸び、8/11に108.73ローをつけました。下図のDailyチャートをみると直近安値を結んだチャネルラインで止まっており、止まるべきところで止まったように見えます。地政学リスクのドル円下落はこれまで買い場でしかなかったので、Stopは外して先週時点のドル円統計モデルの-2σだった108円ちょい下の107.90にBid入れていたがそこまではとどかず。残念、、、、、
    RiskOffムード一服で予想通り上昇し、Dailyで一応反発サインは弱いながらも出ているので、ロングは継続。ミサイル発射による禅僧行為の既成事実化や地政学リスク以外で米金利低下からのUSDJPYのLowを試しに行く展開では、ロングをカットするつもりでいます。
    何度も書いていますが、現状では米金利上昇要因も思いつかず、政権支持率の低下から日本株が外人から買われる理由に乏しい中、ドル円の戻しは多く期待できないので下図の持合いのレジスタンス114円台は多くを望みすぎな気がしています。したがって200日線112円目安で気長に持っておくつもりです。
    http://tradeideaevaluation.com/main/2017815%e3%80%80%e5%9c%b0%e6%94%bf%e5%ad%a6%e3%83%aa%e3%82%b9%e3%82%af%e3%81%a8%e3%83%89%e3%83%ab%e5%86%86%e3%80%81%e3%83%9d%e3%82%b8%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%b3%e3%83%9e%e3%83%8d%e3%83%bc%e3%82%b8/

  • 8/11金曜日の講演でLow総裁が
    「It's more likely that the next move will be up rather than down, but it's quite some time away if things play out as we expect」といったものの、すでにこれはマーケットコンセンサスであり、北朝鮮問題の中リスクオフムードで特にインパクトはありませんでした。下図の赤いバーチャート(各金利グリッドの動き)をみてもわかるように、先週からの動きでみると昨日・今日でリスクオフの動きは大半戻したため、豪州金利マーケットはほとんど動いていません。赤い線と青の点線をみてもわかるようにRBAの利上げパスもほとんど動いておらず、12か月目で12-3Bpsであることから今後一年で利上げする確率が半々程度であることが織り込まれています。
    本日8/15、RBAの議事録も公表されました。家計消費の下方リスクを気にする向きが強くPolicyConsiderationのパートでは、「Taking into account all the available information」に「and the need to balance the risks associated with high household debt in a low-inflation environment」という文言が付け加えられました。為替レートについては「a further appreciation of the exchange rate would be expected to result in a slower pick-up in inflation and economic activity than currently forecast.」とSoMPと全く同じ表現でした。ただ、SoMPの経済見通しの前提はAUDUSD0.80であり、現状のレベルでは特にインパクトはありませんでした。
    AUDUSDの見立てについても先日の投稿と味方は全く変わっていません。
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  • 2017/8/8 これからのAUDUSD見通し、戦略の立て方、心構え
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    ここもとの中国の鉄生産が劇的に上昇したため鉄鉱石が17年前半の高値に近付いてきています。これは秋に予定されている第19回中国共産党大会にむけての数字づくりと考えられますので、この状況がずっと続くとは予想されず短中期的に鉄鉱石のピークアウトでもAUDUSDの買い場が来ると思っています。

    ではなぜAUDUSDの下落があれば拾いたいのでしょうか?

    ここから半年~一年の見通しを考えるにあたってはまずUSDとAUDの経済状態を考える必要があります。「2017/8/8 先週のマーケットあれこれ 米国決算と財政政策実現性、米国景気見通し」でも話しましたが、ベースシナリオでは景気を浮揚させる規模の税制改革・財政政策は出てこないとすると、米景気は徐々に減速、BS縮小は開始するものの利上げは打ち止めとなり、2018年11月の中間選挙に向けて政策実行能力に欠けるトランプ政権が試される展開と考えています。そうするとドルは強くなりようがありません。
     一方でAUDですが、マイニングセクター主導経済からサービス業主体の経済への転換をここ数年測る中で2011年後半から長い利下げサイクルに入りグローバルな資源価格低下も重なりAUDUSDは1.07あたりから2016年には0.6828をつけました。そこから原油はボトムアウト、豪州経済もAUD豪ドル安の中サービス輸出(観光・教育)、住宅投資が盛り上がって徐々にサービス業への転換が進んでいきました。2016年後半からグローバルな株高によって世界的に企業センチメントは改善、豪州の企業センチメントも非常によく、インフレ率も底を打ち、Part-Time労働者から正規雇用者が増える流れとなり、「次は利下げかも、、、、」という状態からインフレ率上昇の兆を待って「次は利上げ」という明確な方向性が見えてきました。成長率に関しては強弱ポイントがあるにせよ(主要通貨のStatus、参照)RBAによれば2019年には3-4%程度が見込まれています。米国の成長率が2%弱ですから、普通に考えればAUDは対ドルで買っておきたいですよね。次の問題はどのレベルがFairなので、

  • 2017/08/08 07:18

    http://tradeideaevaluation.com/main
    <総括>
    RBAの見通しの変化は
    ・17年後半と18年後半の成長率が-0.5%引き下げ、19年以降の成長率を0.25%引き上げ
    ・ヘッドラインCPIの18年を0.25%引き上げ
    となった。
    経済見通しの中「Key Uncertainties」では為替についてのパラグラフがあり、以前から指摘している通りAUDが高いと経済拡大・インフレ率上昇が遅くなる事、コモディティ上昇が伴わず10%貿易加重平均が上昇すると2年ほど0.5%インフレ率下落、成長率は0.5-1%下落するインパクトがあるとしている。
    (Forcast前提のTWIは4%上昇しておりなんとなくつじつまの合う修正幅に見える)
    足元一年の成長率は通貨切り上げにより下方修正されたが、以下箇条書きで中身でも振れられているように色々不確定要素はあるけれども総じてみるとPositiveな表現になっており、それが19年以降の成長率上昇という数字に表れていると思われる。
    AUD高を牽制しつつも、利下げという実弾は現時点で全く想定しておらず、成長率・インフレ見通しの下方修正を通して調整されるはずであり、鉄鉱石が高値である状態では過度な牽制は正当化されないのは「コモディティ上昇が伴わず10%貿易加重平均が上昇すると」という前提条件にも現れている。0.80前提で上記のようにインフレ率は下方修正されず・中長期の成長率も上方修正されていることを考えると、労働市場タイト化⇒賃金上昇、ノンマイニング投資活性化の可能性がかなり高いと思っているように思われ、金融政策見通しについても次の一手は利上げでタイミングをじっと待っているというので見方は変わらない。
    足元は鉄鋼石が高値ですのでその調整に伴った自然なAUDの調整はあるはずですが、マーケットがRBAのAUD高抑制を意識しすぎて下落した際は、実際に成長率見通し変更の必要があったり、コモディティ価格の変動以上に上昇したものでなければ、調整局面は安心してAUDが買えるように思えます

  • 先週時点では1.1740だった+2シグマも下図のように現時点では+2σのラインととも上昇してきているのが分かります。EURUSDの統計モデルのうちGBPと金が上昇したことでモデルの予想値自体も上昇していたことが分かります。要素がついてきてる、つまりファンダメンタルの理由で上値が上昇しているのであればこれでは反転サインもでないのも少し納得ですね。
    ちなみにEURCHFはECBとSNB(スイスナショナルバンク)の金融政策の方向が逆であるということが注目されて大きく買われたようです。その裏には、昔SNBがCHFを弱くするためにEURCHFにFloor1.20を設定していた事がありこのレベルが頭に残っているのだと思われます。しかし結局は、中銀のReserveに金を採用するか否かという国民投票から始まりましたがEURを買いすぎてお腹いっぱいになってしまったのもあり最終的にはFloorを取っ払ってEURCHFショックが起きました。私のまわりにもいましたが、金に関する国民投票の背景をきっちり理解していなかった人はその時とんでもない損失を出したようです、、、、。
    さて、今回のEURCHFですが、とくにSNBの方針になにか変化があったかというとそんなことは無いので、わからない事には手を出さない、は鉄則ですね。EURUSDは引き続きDipBuy狙い、ドルが万が一強くなるニュースあれば反転サインを見逃さないという風にみています。
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  • 2017/08/01 21:55

    2017/8/1 RBA
    ハイライトは一番最後の段落
    The Australian dollar has appreciated recently, partly reflecting a lower US dollar. The higher exchange rate is expected to contribute to subdued price pressures in the economy. It is also weighing on the outlook for output and employment. An appreciating exchange rate would be expected to result in a slower pick-up in economic activity and inflation than currently forecast.
    AUDUSDの上昇について1パラグラフでコメントが入った。ドル安で上昇したこと、価格上昇圧力を抑える事、成長率と雇用の見通しの重しとなること、AUD高は経済活動・インフレ率の見通し対比鈍化に繋がる、とした。前月までは「An appreciating exchange rate would complicate this adjustment」だったので少し本腰を入れて警戒している姿勢を示した。一方で、経済見通しはほとんど変わっておらず、インフレについても、概ね予想通りで、ターゲットを若干下回っているが経済拡大とともに徐々に上昇と見方を変えていない。
    つまり経済もインフレ率も見通し通りなわけで、実質的な裏付け(例えば成長率・インフレ率の見通しを大幅に下げるとか)のある高すぎるというコメントではなくインパクトは限定的だった。AUDが高ければ成長率・インフレ率に重しになる、というのも事実を言っているだけで、実際の見通し下方修正が伴わなければ、もしくはマーケットが下方修正を予想するデータが揃わなければ効力を持つことは無いと考えられます。
    今週8/4にSoMP(Statement of Monetary Policy)は上記のように殆ど変更ないという事なのでノーイベントであることが事前に確認されました。
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  • 7/26同日にRBA総裁のLowe(ロー)氏が「労働市場と金融政策」というお題で講演を行いました。
    ① 雇用市場のトレンド
    ② 賃金上昇率
    ③ 金融政策への示唆
    という3つのパートで構成されていましたが、③の結論部分を抄訳すると
    「中期的にFinanicialStabilityを損なう恐れがあるためインフレ率を加速させるために追加緩和はしない、労働市場は失業率を安定的に推移させるに十分な雇用を創出しており、(賃金上昇・インフレ率上昇については)忍耐強く(待って)いればよい。他の中銀が緩和縮小方向に進んでもRBAは関係ない。
    中期的にインフレ率を2-3%の間に持って行くのが目標であり、RBAはそれを持続可能な経済成長の中で探究しているし、それが公益に最も資する。」
    ということでつまりは大きく見通しが変わらない限り利下げは全く考えてない。インフレ率上昇の兆を忍耐強く待つ、次の一手は利上げだがタイミングを待つというので変わりません。
    また、為替レベルに関しては本講演内には一切出てきておりませんでしたが、Q&Aセッションで“it would be better if the exchange rate was lower than it currently is”.とやんわりとですが現状豪ドル(AUDUSD)が高いという認識を示していました。
    http://tradeideaevaluation.com/main/

  • AUDUSDはこの為替統計モデルがワークしているなら0.7684が-2σ、1σ分の調整は0.8117でここまでは簡単に行ってもおかしくない。ちなみに前回高値は2015年5月0.8164。RBAはAUD高が構造転換をComplicateにすると言っており、0.80超えて口先介入してくるのか注目、何もなきゃUSDの弱さ鑑みてもう少し上値はあるかもしれない。Volが小さい中上昇してきたのでDipの目安不明。。。

    為替の統計モデルは下記参照
    http://tradeideaevaluation.com/main/2017725%e3%80%80%e9%87%91%e5%88%a9%e3%81%8c%e3%83%94%e3%83%bc%e3%82%af%e3%82%92%e4%bb%98%e3%81%91%e3%81%a6%e3%81%8b%e3%82%89%e3%81%ae%e7%82%ba%e6%9b%bf%e3%81%ae%e5%8b%95%e3%81%8d%e3%80%81%e3%81%9d-2/




  • 米欧金利差は、米金利下落とともにEURUSDが上値伸ばして予想値自体がさがり-2σは160Bpsになった。EURUSDのモデルの+2σは相変わらず1.1740で2015年8月高値1.1738と近く意味のあるレベルと思っている。トランプ政権の政治的状況も踏まえ近々USDが良い金利上昇ともなって強くなるイベントがなさそうなので、EUR圏の経済指標こなしながらマーケットがECBのスタンスの織込みを調整してていく相場となり、1.1410-60へのDipがあれば買いに行くが、1.1740付近でのテクニカル反転サインはファンダメンタルズと逆でも入れてみようと思っている。

    http://tradeideaevaluation.com/main/2017725%e3%80%80%e9%87%91%e5%88%a9%e3%81%8c%e3%83%94%e3%83%bc%e3%82%af%e3%82%92%e4%bb%98%e3%81%91%e3%81%a6%e3%81%8b%e3%82%89%e3%81%ae%e7%82%ba%e6%9b%bf%e3%81%ae%e5%8b%95%e3%81%8d%e3%80%81%e3%81%9d/

  • ドル円は考え方変えておらず、USDが良い金利上昇をともなって強くなることないが、リスクアセットはサポートされるし、BOJがインフレ率見通し下げ、FEDがBS縮小を淡々と行う予定、というようにPolicyDivergenceが鮮明なことから大きいDipをひろう価値はあると考える。108.76以上で陽線がでて反転すれば綺麗なHiddenDivergenceとなるので4時間、Dailyのチャートは要チェック。
    超ロングタームのUSDJPY統計モデルをみても、短期的に108円行ったら行き過ぎとなっているので108円台は拾うところとなるはず。

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