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投稿コメント一覧 (2802コメント)

  • アンジェスは、PRブログで3月6日に「米国で開催されたライソゾーム病の学会「20th ANNUAL WORLD Symposium 2024」に参加した」と公表した。
    「アンジェスの研究員が、スクリーニング検査においてライソゾーム病が陽性となる受験者のうち多くが偽陽性である問題を解決するため、新たな二次スクリーニング検査の方法を開発し、その内容を発表した」という何気ないPR記事だが、3月17日付の日経ヴェリタスの「協和キリン、英バイオ企業買収の狙いは」という記事と重ねて読むと面白い。
    この記事では「協和キリンは、707億円で英オーチャードバイオを買収したが、この会社はアンジェスと同じ遺伝子治療薬の開発会社で「ライソゾーム病」の治療薬「リブメルディ」の承認を欧州で取得し、米国FDAでも3月18日までに承認の可否判断が出る」と伝えている。
    しかし一方で「協和キリンは、同治療薬の日本での上市の予定を示していない」と伝え、その理由について「日本にも患者はいると予想され上市はしたいが、診断体制や乳幼児の細胞遺伝子治療に対応できる環境整備をする必要がある」ためだとしている。
    そして、日本の薬価が、遺伝子治療の効果を十分に反映しないことも理由に挙げている。
    アンジェスが日本の遺伝子治療薬開発の嚆矢として、開発、診断、薬価改定の全ての分野で努力を続けていることの重要性が理解できる記事だと思う。

  • アンジェスからエメンドの事業再編の内容についてIRが発信された。
    その中でアンジェスは「事業活動が臨床開発及び導出活動中心となることから、これらの業務経験と実績が豊富な当社が経営を主導することといたします。」と表明した。
    CEOが創業者のバラム氏からアンジェスの佐藤氏に代わり、今後の事業活動の加速を期待したい。

  • >>No. 22323

    23年10月17日のフィスコのレポートには下記のように説明されていた。
    今回のAnocca社へのライセンス供与は、これが現実化したものだが、合計10社程度の引き合いがきているとのことなので、今後も続くことが期待される。メガファーマまで含まれているというのも楽しみ。
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    ※OMNI プラットフォームのライセンス供与
    バイオベンチャーからメガファーマまで合計 10社程度の引き合いがきており、複数社と交渉を進めている段階にある。特に、CAR-T 療法の開発企業からの関心度が高い。現在、相手先企業で進めている前臨床試験の結果が良好であれば、ライセンス契約の締結まで進むものと期待される。当初は 2023 年内に少なくとも 1 件の契約締結を目指していたが、2024 年にずれ込む可能性がある。

  • >>No. 22322

    Anocca社は2014年に設立されたスウェーデンの新興バイオで非公開会社だが、最近の資金調達の状況(下記)を見るとエメンドの提携先としては申し分のない企業のようだ。今回は非独占的ライセンス契約なので、今後も有望な企業との提携拡大に期待したい。
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    2022 年 12 月 21 日 – 完全統合型細胞治療バイオテクノロジー企業である Anocca は本日、欧州投資銀行 (EIB) から 2,500 万ユーロ(約35億円)のベンチャー債融資を確保したと発表しました。この多額の投資は、Anocca の強みと高い可能性、およびがんに対する T 細胞療法の開発に対する革新的なアプローチを認識したものです。
    2023年5月31日 – Anocca ABは本日、AMFとMellby Gårdが主導する株式調達ラウンドを通じて4億スウェーデンクローナ(約57億円)の調達に成功したことを発表した。この資本注入は、工業規模でのがんに対する次世代細胞療法の発見と製造を可能にする同社独自のプロセスをさらに開発するために使用される。この資金調達により、アノッカは同社の最初の製品を臨床試験に進めることも可能になる。

  • ライセンス契約締結おめでとうございます。
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    EmendoBio 社は、ゲノム編集における課題である「オフターゲット効果」を回避できる独自の OMNI-A4 ヌクレアーゼの非独占的使用権を Anocca 社に供与することといたしました。
    Anocca 社は、EmendoBio 社が独自に開発した OMNI-A4 ヌクレアーゼを使用し、固形がんにおける細胞の増殖にかかわる KRAS タンパク質の変異を標的とした TCR-T 細胞療法の開発を進めることになります。
    当該契約は非独占的ライセンス契約であり、EmendoBio 社としては今後のライセンス活動に自由度を確保する一方、契約一時金、開発マイルストーン等の収益が見込まれ、契約一時金として 50 万USD、開発マイルストーンとの総額は最大で約 100 百万 USD(145 億円:145 円/1USD としての参考値)となる可能性があります。さらに、製品が販売された場合にはロイヤリティを受け取る可能性があります。

  • >>No. 22296

    1月15日のフィスコレポートのAV-001に関する報告には「目標症例数も当初予定の約120例から約60例に縮小した。現状の被験者登録数は20例程度と当初想定より進捗が遅れていることもあって、治験対象地域を南米に拡大したほか米国での治験施設数も増やしており、2024年中には臨床試験を完了させる考えだ。良好な試験結果が得られれば、ライセンスアウトする意向である。」と記載されている。
    今回のVasomune社のBIO CEO & Investor Conference 2024でのプレゼンはライセンスアウトに向けての事前活動と見ることもできると思う。

  • BIO CEO & Investor Conference 2024にアンジェスとAV-001を共同開発するVasomune社がプレゼンテーションをしています。
    以下はコンファレンスの開催日時、場所及び概要です。
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    日時:2024年2月26日(月曜)~ 2月27日(火曜)
    開催都市:アメリカ、ニューヨーク
    会場:ニューヨーク・マリオット・マーキス(New York Marriott Marquis)
    概要:BIO CEO & Investor Conference は、既存および新興の上場バイオテクノロジー企業および厳選された非公開バイオテクノロジー企業に焦点を当てた最大規模の投資家カンファレンスの1 つです。
    以下はプログラムからVasomune社の紹介部分を抜粋し機械翻訳したものです。
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    2024年2月26日(月)
    午前9時45分~午前10時
    Vasomune Therapeutics Inc.は、臨床段階のバイオ医薬品であり、中期2aの資産を持っています。
    AV-001は、血管内皮機能障害を矯正し、肺水腫や急性呼吸窮迫症候群などの生命を脅かす疾患に対する強い活性を示すTie-2アゴニストです。
    Vasomuneは、米国国防総省とカナダ国立研究評議会から1200万ドル以上の非希釈資金と、共同開発パートナーであるAnGes Inc.から1500万ドル以上の支援を受けています。
    私たちは、ARDSの臨床開発プログラム、特にフェーズ2bと製造をサポートするために1500万ドルを調達しています
    スピーカー
    BRIAN JAHNS、社長兼最高執行責任者

  • >>No. 22277

    そうですね。私もトーマツの厳しさは知っているので同感です。
    今回のケースをもっと踏み込んで考えると、改定された決算短信の23頁の※7を見ると約4億円増加しているのは退職金(約1億円)ではなく契約解除費用(約1.4億円が5.4億円に増加)であることがポイントだと思います。
    契約解除費用の内容がわからないので憶測になりますが、設備関連契約等が含まれていると想定すると、当初は約1.4億円を前期発生費用、約4億円を今期発生費用として按分していたものを、全て前期に計上するようにトーマツから指導があったのではないかと推測します。
    一方退職金の方は、前期約1億円、今期約1億円(29頁の重要な後発事象に記載)と訂正されていませんので、こちらは退職金の支払い時期による按分が認められたのだ推察します。
    トーマツの指導により、リストラ関連費用の処理が保守的でクリアになった結果、今期決算の費用面のリスクについては低減したと思います。

  • 本日のアンジェスのIRでエメンドの事業構造改革費用(リストラ費用と言ってよいと思う)の見積額が約4億円増加したとの報告があった。
    増加分のリストラ費用の発生時期について、前期(23年12月期)に計上するか今期(24年12月期)に計上するか監査法人と相談を続けた結果、保守的な観点から当期に計上するように指導されたのか、あるいは当初の見積額が甘く、追加の費用計上を指導されたのだと思う。
    いずれにしろ前期のことであり、当期のアンジェスにとって当面の最も重要なことは、コラテジェンの本承認であることは間違いないので、次のIRが明るいニュースになることを期待する。

  • >>No. 22258

    補足: 血管性認知症とは、脳組織への血液供給が減少または途絶し、脳組織が破壊されることにより精神機能が失われる病気です。 原因は通常脳卒中であり、少数の大きな脳卒中による場合もあれば、多数の小さな脳卒中による場合もあります。 脳に血液を供給する血管が損傷される病気(通常は脳卒中)は、認知症を引き起こす可能性があります。

  • >>No. 22257

    なお、この研究グループは2023年5月にも研究成果を発表し、その中で「AV-001 が MMI を受けた中年ラットの認知機能と記憶力を改善するという我々の以前の発見と組み合わせると ( Culmone et al., 2022 )、AV-001 がこの治療のための新規治療薬である可能性があるという証拠を提供する」と述べています。

  • アンジェスとVasomuneが開発するAV-001はARDS(急性呼吸促迫症候群)の治療薬として開発されていますが、前臨床の段階では、2022年5月に認知症にも効果が期待されるという研究論文が、米国ミシガン州のヘンリーフォード病院神経科の研究者等から発表されています。その研究内容を要約すると、次の通りです。
    「血管性認知症 (VaD) は、脳血管疾患および/または脳への血流の低下によって引き起こされる認知症を指し、アルツハイマー病に次いで 2 番目に多い認知症の形態です。Tie2 受容体アゴニストである AV-001 による治療は、対照 MMI ラットと比較して、短期記憶、長期記憶を大幅に改善するだけでなく、社会的新規性に対する選好も改善します。 」
    研究の詳細を知りたい場合には「Treatment With an Angiopoietin-1 Mimetic Peptide Improves Cognitive Outcome in Rats With Vascular Dementia」で検索するとヒットしますので探してみて下さい。

  • アンジェスがVasomune社と開発するAV-001はARDS(急性呼吸促迫症候群)の治療薬ですが、調べて見ると、前臨床の段階ですがアルツハイマー病の治療薬としても効果が期待できるという研究論文がありましたので、紹介します。
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    オリジナルの研究記事
    フロント。細胞。 Neurosci.、2022 年 5 月 6 日
    セクション。細胞神経病理学
    第 16 巻 - 2022 | https://doi.org/10.3389/fnsel.2022.869710
    アンジオポエチン-1模倣ペプチドによる治療は血管性認知症のラットの認知結果を改善する
    ローレン・カルモーン1 ブリアナ・パウエル1 ジュリー・ランシュート=ウォード1 アレックス・ザチャレク1 フアンジア・ガオ1 エリザベス・L・フィンデイス1 アイシャ・マリク1 メイ・ルー2 マイケル・チョップ1,3 プールニマ・ヴェンカット1*
    1米国ミシガン州デトロイト、ヘンリーフォード病院神経科
    2公衆衛生科学、ヘンリー フォード病院、デトロイト、ミシガン州、アメリカ合衆国
    3オークランド大学物理学科、米国ミシガン州ロチェスター
    背景と目的: 血管性認知症 (VaD) は、認知と記憶に影響を与える複雑な神経変性疾患です。特に VaD に対して承認された薬理学的治療法は存在しません。この研究では、VaD の多発性微小梗塞 (MMI) モデルを施した中年ラットにおける Tie2 受容体アゴニストである AV-001 の治療効果を調査します。
    方法: 雄の 10 ~ 12 か月齢の Wistar ラットを使用しました。以下の実験群を使用した:偽、MMI、MMI+1μg/Kg AV-001、MMI+3μg/Kg AV-001、MMI+6μg/Kg AV-001。 AV-001 治療は MMI の 1 日後に開始され、腹腔内注射により1 日 1 回投与されました。実験グループのことを知らされていない研究者は、修正神経学的重症度スコア(mNSS)テスト、新規物体認識テスト、新規匂い認識テスト、三室社会的相互作用テスト、およびモリス水迷路テストを含む一連の神経認知テストを実施した。ラットはMMI後6週間で屠殺された。(続く)

  • 本日のアンジェスの決算説明会資料の注目ポイントの第一は「2023年12月期業績 前年度比及び計画比」の項目が初めて加わったことだ。
    22年12月期に会社予想が初めて公表されたことで、23年12月期には初めて「計画比」が発表された意義は大きい。長い年月がかかったが、上場企業としての責務のひとつがようやく果たされた事を意味する。
    そして24年12月期の予想も前期に続いて公表された。
    その内容は、事業収益5.3億円、営業損失85億円、経常損失85億円、当期純損失87億円で、事業収益は前期比プラスだが、損失額は依然として大きい。しかし光明もあると思う。
    アンジェスは、2024年度 通期業績見通しのポイントとして、下記が挙げている。
    ・ゾキンヴィの製造販売承認に伴う販売開始
    ・ACRLにおける拡大新生児スクリーニングの受託数増加
    ・Emendo社の事業再構築に伴う研究開発費の削減
    ・2023年度に計上した補助金収入が無くなる
    これを見ると、今期前半にも見込まれるコラテジェンの本承認による売上増は計画には含まれていないようだ。
    コラテジェンが4ー5月くらいまでに承認されれば本年度中にも売上増は見込まれると思うが、含まれていない理由は何故だろうか?
    私は、アンジェスは厚労省から正式な発表があるまでは売上予想には含めないという保守的な計画を立てていると推察する。
    そうであれば、コラテジェンが正式承認された場合には、上方修正のIRが公表される可能性が高い。
    またエメンドのオムニプラットフォームの他社へのライセンス供与も計画には含まれていないと思われるので、本年度中に実現すれば、こちらも上方修正のIRになると思う。

  • >>No. 22234

    こうして見ると、日本では、血行再建術や下肢切断が施されたが、その後も潰瘍に苦しめられた患者さんが、他に手段がないため補助的療法としてコラテジェンに頼るというイメージが浮かんできますが、これに対して米国でのコラテジェンの後期第2相臨床試験の対象患者さんは、2019年6月に公表されたグローバル治療指針を踏まえて、下肢切断リスクの低いFontaine分類のⅠ~Ⅱ度の患者さんを対象に実施しているとのことですので、より早い段階で潰瘍に苦しむ患者さんを救うことを目的にしていると思われます。
    これは適用が拡大し対象となる患者数が圧倒的に増えることを意味すると思います。
    また米国で適用が拡大されれば、日本でも早晩に適用が拡大されるのだと思います。

  • 「ナース専科 包括的高度慢性下肢虚血(CLTI)の病態と治療」で検索すると、大浦 紀彦(杏林大学医学部形成外科)教授が看護師向けに解説された記事が掲載されています。
    コラテジェンについては記載されていませんが、この病気の現行の治療法についてわかりやすく説明されています。
    この中で大浦教授は「積極的なCLTI治療のゴールは、「血流が改善し、創治癒が得られ、リハビリテーションを行って歩行できるようになること」または、「車いすへ移乗が一人でできるようになること」です。CLTI治療を積極的に行う条件は4つあります(表3)。最終的には、歩行とADL向上によって生命予後の改善をめざします。簡単に言えば、「透析クリニックへの通院が継続できること(車いすでの通院も含む)」がゴールとなります。」と述べられています。
    石田 敦久先生(川崎医科大学総合医療センター 総合外科(血管外科)のコラテジェンの使用例では「症例 2:81 歳男性。右拇趾潰瘍に対して、distal bypass 施行し、一旦潰瘍は軽快傾向を認めたが、グラフト閉塞をきたした。潰瘍部に靴が接触す ると痛をきたすようになったため、血管内治療を施行した。潰瘍、症状に軽快なく 1 か月目にコラテジェンを投与した。投与 12 週目には、潰瘍は線状となり主症状の痛軽快し、靴が履けるようになった。初回投与後約 1 年経過したが、潰瘍の再発、自覚症状の再発も認めていない。コラテジェン投与に対してのア レルギー反応や副作用などは認めなかった。」と報告されています。
    大浦先生と石田先生の報告を合わせて読むと、足の親指に出来た小さな潰瘍のため、靴が履けず、あるいは車椅子にも乗れず、自力で病院に通う事が出来ない患者さんの姿が浮かんできます。
    コラテジェンが、正式に承認されることは、このような患者さんにとっては大変な朗報になると思います。

  • とよた整形外科クリニック 理事長
    豊田 耕一郎 先生が、23年10月7、8日に開催された「第5回日本フットケア足病学会」について次のように報告されていました。
    「午前中、午後にフットケア指導士対象実技講習を受けました。ランチョンセミナーでCLTI(包括的高度慢性下肢虚血)における補助治療の役割について拝聴しました。末梢動脈疾患ガイドラインに基づき済生会八幡総合病院血管外科の郡谷先生が講演されました。虚血や感染により下肢に潰瘍や壊疽を発症するCLTIでは切断リスクを有し早期治療介入が必要です。バイパス手術や血管内治療が積極的に行われており、血行再建では自家静脈を用いたバイパス手術が標準治療ですが全身不良例には低侵襲の血管内治療が選択されます。新たな補助療法として遺伝子治療(コラテジェン)が期待されておりその治療成績を提示して頂きました。」

  • 2024年度 2024.4.10開催予定 
    第67回日本形成外科学会総会・学術集会
    のプログラムから抜粋
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    救肢のための補助療法 レオカーナ、HBO、コラテジェンなど
    古川 雅英
    (大分岡病院 創傷ケアセンター 形成外科)

  • これは最近のセミナーになります。
    2023年第4回日本フットケア・足病医学会年次学術集会のプログラムから抜粋。
    多くのお医者さんがコラテジェンの条件解除承認を待っているのだと思います。
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    12月23日(土)8:00~8:50 E会場
    座長: 菊池 守 (下北沢病院)
    「CLTI における創傷管理のポイントとチーム医療
    -新たなオプション コラテジェンの位置づけ-」
    演者: 辻 依子 (神戸大学大学院医学研究科 形成外科学分野足病医学部門)
    共催:田辺三菱製薬株式会社

  • 2023年第51回日本血管外科学会学術総会のプログラムから抜粋。これはアンジェスのコラテジェンの条件解除申請の後で開催されたセミナーになります。演題には「コラテジェンへの期待」と明記されています。
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    ランチョンセミナー11
    【第5会場】6月1日(木)
    重症下肢虚血治療の現状と遺伝子治療用製品コラテジェンへの期待
    座長 出口 順夫
    (埼玉医科大学総合医療センター 血管外科)
    演者 小林 平
    (JA広島総合病院 心臓血管外科)
    田辺三菱製薬株式会社

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