高校生でも株式投資はできる! ただし口座開設には条件あり
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高校生でも証券会社に口座を開設して、株を始めることができます。開設できる口座は、未成年口座または成年口座です。
2022年3月末までは20歳以上が成人だったため、高校生が証券会社に口座開設する場合、結婚している人を除いて未成年口座しか開設できませんでした。しかし、2022年4月1日から民法が改正され、18歳以上は成年口座を開設できます。
18歳未満でも、親権者の同意があれば未成年口座の開設は引き続き可能です。ただし、親権者の同意書や親権者と本人の関係がわかる書類など、成年口座では不要な書類を用意する必要があるので注意しましょう。
未成年口座と成年口座は信用取引ができないなどの違いはありますが、通常の株式取引(現物取引)はできます。また、成年になれば自動的に成年口座へ移行するための手続きが案内されるので、特に違いを気にする必要はないでしょう。
高校生が株を始めるメリット
高校生が株を始めるメリットは主に3つあります。株式投資の経験は将来役に立つでしょう。正しく理解して、株式投資を始めてみてください。
金融商品や経済、社会についての知識が身につく
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株式投資を始めると、金融商品や経済、社会についての知識が身につきます。経済や社会は、株式投資をしなくてもある程度勉強できる分野ではありますが、実際に投資をしているのとしていないのとでは、知識の習熟度に大きな差が出ることも。金融商品の知識についても、実際に投資をしながら学ぶほうが理解しやすいでしょう。
同じことを学んでいたとしても、実際に自分のお金を使って投資した「実体験」をしているかどうかで身につき方が変わります。何より、株式投資をすることで、金融商品や経済、社会を「勉強」ではなく「生活していくための必要な知識」ととらえられるでしょう。
学生のうちから始めると長期投資しやすい
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高校生から株を始めるメリットは、成人になってから投資を始めるよりも長期投資がしやすい点です。年齢が若いほど投資期間が長くなり、複利効果が高まります。複利効果とは、投資で得た利益を再び投資にまわすことで、利益が新たな利益を生む効果のことです。
たとえば、60歳まで毎月1万円を利回り3%で積立投資すると仮定し、年齢別に将来資産額を計算してみましょう。25歳から投資を始めた場合、60歳での資産額は742万円、運用益は322万円です。一方、18歳から始めたとすると、60歳での資産額は1,008万円、運用益は504万円に達します。
このように投資を始めるのが早いほど、より多くの運用益を狙えることがわかるでしょう。経験を積むうえでも、早く始めることはメリットになります。とはいえ、長期投資だからといって必ず有利とはいい切れないので、後述するリスクなども理解しておきましょう。
収入源のひとつになる
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高校生が動かせる金額には限度があると思いますが、うまくいけば収入源のひとつにもなるでしょう。トヨタ自動車や三菱UFJフィナンシャルグループのような大手企業の株では短期的に2倍、3倍以上と大きく儲けるのは難しいものの、ベンチャー企業の株なら、株価が値上がりして大きな利益が出る可能性があります。
高校生には難しい金額かもしれませんが、50〜100万円程度あればまとまった配当金も望めるでしょう。配当金は、簡単にいえば会社の利益の一部を株主に配るお金のことです。配当金が出る株もあれば、ない株もあります。
配当金がある株の場合は1株からもらえるので、少額で少しずつ配当収入を増やすのもひとつの投資手法です。
高校生が株を始める際の注意点
高校生が株を始める際の注意点は4つあります。投資を始めてから後悔することがないように、注意すべきポイントを理解しておきましょう。
損失を出して失敗するリスクもある
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株式投資は利益が出る可能性がある一方で、損失が出るリスクもあります。
投資にはリスクがつきものです。主なリスクには、株式の価格が上がり下がりする価格変動リスク、株式を発行する企業の倒産によって元本割れする信用リスクなどが挙げられます。
投資をするうえではリスクをきちんと理解し、事前に備えておくことが大切です。たとえば、複数回に分けて購入する、複数企業の株を買うなど、時間・資産を分散した投資を心がけると損をする可能性を抑えられます。
株式投資で気をつけたいリスクを知りたい人は、以下のページもチェックしてみましょう。資産運用を始める前に、正しい知識を得てくださいね。
株価を気にしすぎて学業に支障が出ることも
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高校生が株式投資をする際は、学業に悪影響が出ないように注意しましょう。日本株式では、株式市場が開いている平日の日中に株価が変動します。授業中や勉強中などに株価が気になってしまうと、勉強に集中できなくなるかもしれません。
株式投資をするなら、投資に充てる時間を決めておきましょう。たとえば、平日は学業に集中し、土日に投資の情報収集をして予約注文を出すようにすれば、勉強と投資の時間を分けられます。
また、短期取引では株価変動に一喜一憂してしまう可能性があるため、長期の積立投資に切り替えるのもひとつの手です。長期投資は時間をかけて利益を積み上げていく手法なので、株価変動やニュースを頻繁にチェックする必要がありません。株価を気にしがちな人は、そもそも株価を必死に追わずに済むよう工夫してみてください。
未成年口座では信用取引ができない
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先述のとおり、未成年口座では信用取引ができません。
信用取引とは、現金や株式を担保として証券会社に預けて、証券会社からお金または株を借りて行う取引です。信用取引を行うには、成年口座で一定の条件を満たす必要があります。
運用益が一定額を超えると税金が発生する
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高校生が株式投資をして一定額以上の運用益が生じた場合、税金がかかります。年間の運用益が48万円を超えると、高校生でも所得税を納めなければいけません。
16歳以上の子どもの収入が48万円を超えた場合、親の税負担が増える点にも注意が必要です。通常は子どもが親の扶養に入ることで、親は扶養控除を受けられます。しかし、子どもの年齢が16歳以上、かつ所得が48万円を超えると扶養控除を受けられません。
なお、投資で利益を得た場合は確定申告が必要です。例外として、アルバイトなどの給与所得がなく運用益が48万円以下の場合や、給与所得が2,000万円以下かつ運用益が20万円以下の場合は確定申告をする必要がありません。
確定申告が必要なケースで手間を避けたい人は、口座開設時に「特定口座(源泉徴収あり)」を選びましょう。証券会社が源泉徴収を行うため、確定申告は不要です。
投資の利益で税金を取られたくないなら、18歳になってからNISA口座を開設しましょう。NISAとは、毎年一定金額の範囲内で購入した金融商品で得た利益が非課税になる制度です。非課税期間は無期限なので、長期的に投資したい人にもおすすめできます。
※参考:国税庁「扶養控除」(外部サイト)
高校生の株式投資の始め方
株式投資を始めるのは簡単です。高校生でも4ステップで株式投資を始められます。
株や投資について勉強する
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まずは、株や投資について勉強しましょう。何も知識がない状態で株式投資を始めてすぐに儲かるほど、甘くはありません。
投資の基礎知識はもちろん、経済や株価の変動要因についての勉強などが必要です。まずは経済系のニュースを見て、株や投資にどう影響しているのか興味や関心を持つことから始めてみましょう。投資・お金関連の本やネットなどで勉強してみるのもおすすめです。
親権者の同意を得る
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未成年者は、必ず親権者から同意をもらいましょう。先述のとおり、未成年口座は親権者の同意がなければ開設できません。
18歳以上または結婚している人は成年口座になるため、親権者の同意は不要です。親が投資に反対している場合でも、1人で手続きを進められます。
ただし、親権者と同居している場合は、株を買うと株主総会や配当のお知らせといった書類が本人名義で郵送されるため、ほぼ確実に発覚します。あとから発覚してトラブルになりそうなら、事前に伝えておいたほうがよいでしょう。
証券会社で口座を開設する
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親権者の同意が得られたら、証券会社で口座を開設しましょう。18歳以上なら成年口座を、18歳未満なら未成年口座を選んでください。成年口座の場合は本人確認書類とマイナンバー確認書類だけで開設できますが、未成年口座の場合は親権者からも書類を用意してもらわなければいけません。
たとえば楽天証券の場合、親権者と同居している人は世帯全員が記載された住民票の写し(コピー可)が必要です。この住民票では、開設者本人のマイナンバーの記載が必須になる点に注意しましょう。
証券口座に入金して取引を始める
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口座を開設したら、入金して取引を開始しましょう。入金方法は、インターネットバンキングによる即時入金、ATMや窓口などからの銀行振込が一般的です。証券口座に入金が反映されれば取引を始められます。
株式を取引する方法は金融機関によって異なりますが、ネット証券であればWebや専用アプリで取引が可能です。購入したい銘柄を選択し、数量や注文方法などを指定して注文しましょう。
なお、入金する際は証券口座の名義と入金元の名義が同一であることが必要です。親権者名義では基本的に入金できないので注意しましょう。
口座開設のやり方を具体的にチェックしてみよう
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未成年口座を開設する際の具体的な流れを把握しておきましょう。たとえばSBI証券の場合、まず親権者がインターネット取引口座を開設している必要があります。開設後に親権者がPCまたはスマホサイトからログインして、未成年口座開設の申込みを行いましょう。
申込みが完了すると口座開設手続きの流れに関するメールが届くので、確認後に本人確認書類を提出してください。その後審査が行われ、審査に通過するとメールまたは郵送で口座開設完了通知が届きます。通知を受取ったあとに初期設定が完了すれば取引が可能です。
証券口座を開設するなら、パソコンやスマホから申込めるネット証券を選択肢に入れましょう。以下のページでは、ネット証券をはじめとするさまざまな証券会社について、詳しい情報を掲載しています。株式投資を始めたいと思っているなら、あわせてチェックしてみてください。
高校生の株式投資に関するQ&A
高校生の株式投資に関する疑問をまとめました。ぜひ参考にしてください。
成人になったら未成年口座はどうなる?
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利用している未成年口座は、18歳になると自動的に成年口座へ切り替わります。
特別な手続きは必要ありませんが、証券会社によっては成年口座用の新しいログイン情報が郵送される場合があるので、証券会社の案内などを確認してください。
株は少額からでも始められる?
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株は500円程度の資金でも始められます。高校生が稼げるアルバイトの給料でも十分始められるでしょう。しかし、日本株式は原則100株からしか買えないので、最低購入金額が10万円以上必要な銘柄がほとんどです。
少額で株式を買いたい場合は、SBI証券の「S株」やマネックス証券の「ワン株」といった1株から買えるサービスを利用すれば、数百円で購入できることがあります。
株式投資で借金をする可能性はある?
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未成年口座なら、借金をする可能性は基本的にありません。
成年口座では一定の条件を満たせば信用取引ができます。しかし、信用取引ができない未成年口座では、口座にあるお金以上の取引はできないので心配する必要はないでしょう。
株を始める際のおすすめの勉強方法は?
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書店で本を1冊選んで読むのがおすすめです。複数の本を買わなくても、ほとんどの本が1冊で株の基本を学ぶことができます。
本以外の勉強方法としては、株シミュレーションアプリがおすすめです。お金がない高校生でもバーチャル資金で株取引ができるので、株式投資や取引の仕方など勉強にもなる部分が多いでしょう。
また、金融機関の公式サイトでは経済の情報などをリアルタイムで発信しており、経済状況などの学習に役立ちます。見通しまで解説している金融機関が多いので、参考にしながら自分なりの見通しを立ててみるといいでしょう。コラムなどで基礎からわかりやすく解説しているサイトも多くあります。
YouTubeなら動画で勉強できるので、学校の授業のような感覚で学べるでしょう。文字やイラストだけではわかりにくい部分も、動画ならスムーズに理解できるかもしれません。ただし、ポイントをかいつまんで紹介している動画も多いので、わからない部分は本やインターネットで調べてみてください。
高校生が使える株アプリはある?
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高校生でも株アプリの利用は可能です。各社がさまざまな株アプリを提供しており、それぞれ特徴が異なります。搭載機能や使い勝手などを調べたうえで、自分に合うものを探してみてください。
たとえば、SBI証券の株アプリは単元未満株(S株)の取引にも対応しており、1株から購入できるのが特徴です。銘柄のランキング機能も充実しているため、条件に合う銘柄を選びやすいでしょう。
楽天証券の株アプリ「iSPEED」なら、国内株式と米国株式を1つのアプリで取引できます。楽天証券の投資情報メディア「トウシル」の記事や動画もアプリ上で閲覧できるので、投資の勉強にも役立つでしょう。
株式投資をするときのおすすめのやり方は?
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まずは少額からでもいいので、アルバイトやお小遣いでためたお金で始めることをおすすめします。
高校生のうちは自由に使えるお金が限られますが、自分のお金で始めるからこそ、興味を持って企業のサービスや業績について調べられるでしょう。実際に株式を保有すると、運用には経済や金融の知識が必要になるため、自然と知識も蓄えられていきます。
投資の目的を設定することも重要です。人にすすめられて投資を始めるケースもありますが、目的が明確でないと興味を持てず、目先の値動きに左右されてすぐに手放してしまう可能性もあります。「経済について学びたい」「資産形成を始めたい」など自分なりの目的を設定し、きちんと計画を立てたうえで投資を行いましょう。
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