2025年３月期 決算短信の要約
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西武ホールディングスの2025年3月期は、東京ガーデンテラス紀尾井町の流動化やインバウンド需要回復により大幅増収増益となりました。営業収益は88.7%増の9,011億円、営業利益は513.6%増の2,927億円を達成。不動産事業が牽引し、自己資本比率も30.6%に改善しています。一方、2026年3月期は流動化の反動減で減収減益を見込むものの、ホテル事業の回復や都市交通事業の改善を期待しています。
主な事業セグメント
西武ホールディングスの主な事業セグメントは、不動産事業、ホテル・レジャー事業、都市交通・沿線事業です。不動産事業では開発・賃貸、投資運用、マネジメント業を、ホテル・レジャー事業では国内外のホテル業やスポーツ業を、都市交通・沿線事業では鉄道業、バス業、沿線生活サービス業などを展開しています。
当決算における事業や経営成績の主な変化
2025年3月期の連結業績は、営業収益が前期比88.7%増の9,011億円、営業利益が513.6%増の2,927億円となりました。東京ガーデンテラス紀尾井町の流動化や国内ホテル業におけるインバウンド需要の回復が大きく寄与しました。不動産事業の営業収益は507.8%増の4,806億円、営業利益は2,376億円と大幅に増加しました。一方、ホテル・レジャー事業は増収も修繕費増加で減益、都市交通・沿線事業も減価償却費増加などで減益となりました。
貸借対照表の変化
総資産は前期末比12.2%増の1兆8,341億円となりました。主な要因は現金及び預金の2,023億円増加です。負債は5.3%増の1兆2,669億円、純資産は31.2%増の5,671億円となりました。自己資本比率は4.5ポイント上昇し30.6%に改善しています。親会社株主に帰属する当期純利益2,581億円の計上が純資産増加に寄与した一方、自己株式の増加1,324億円が相殺要因となっています。
キャッシュフローの変化
営業活動によるキャッシュ・フローは4,743億円の収入となり、前期比3,824億円増加しました。主な要因は税金等調整前当期純利益3,498億円です。投資活動によるキャッシュ・フローは936億円の支出で、前期比497億円増加しました。有形・無形固定資産の取得による支出が増加しています。財務活動によるキャッシュ・フローは1,363億円の支出で、前期比939億円増加しました。借入金返済や自己株式取得による支出が増加しています。
今年度、来年度の業績見通しの変化
2026年3月期の連結業績予想は、営業収益5,110億円（前期比43.3%減）、営業利益400億円（同86.3%減）、親会社株主に帰属する当期純利益260億円（同89.9%減）を見込んでいます。東京ガーデンテラス紀尾井町流動化の反動減が主因ですが、ホテル・レジャー事業でのRevPAR上昇や都市交通・沿線事業での旅客運輸収入増加を見込んでいます。一方で、人件費等の費用増加や安全関連の設備投資増加による経費増も予想されています。
株主還元
2025年3月期の期末配当金は1株当たり25円（中間配当金15円を含む年間配当金40円）となりました。これは東京ガーデンテラス紀尾井町の流動化により計画を上回って得た資金の一部を活用した増配です。2026年3月期の年間配当金は1株当たり40円（中間配当金20円、期末配当金20円）を予定しています。
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