前週末15日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

3/18 5:20 配信

株探ニュース

■エニーカラー <5032>  2,451円 (-689円、-21.9%) 一時ストップ安

 東証プライムの下落率トップ。ANYCOLOR <5032> [東証P]が3日続急落、一時ストップ安となった。14日の取引終了後に発表した24年4月期第3四半期累計(23年5月-24年1月)の単体決算は、売上高が前年同期比19.9%増の232億7300万円、経常利益は同19.5%増の90億2000万円だった。一方、直近3ヵ月間の11-1月期では売上高は前年同期比で増加したものの、経常利益は21%減となった。これをネガティブ視した売りが膨らんだようだ。11-1月期は売上高に占めるイベント比率が高く、「にじさんじフェス」の関連費用が想定以上に上振れした。一方、同社は第4四半期(2-4月)の業績は今期の四半期のなかで最大となる見通しだとしている。

■WSCOPE <6619>  578円 (-150円、-20.6%) ストップ安

 東証プライムの下落率2位。ダブル・スコープ <6619> [東証P]がストップ安。14日の取引終了後に24年1月期の連結決算発表にあわせ、25年1月期の業績予想を開示した。今期の経常利益は8億円を予想。13ヵ月の変則決算だった前期の経常利益(46億円)を下回る水準となっており、嫌気されたようだ。25年1月期の売上高予想は500億円で、前期の水準(480億4300万円)を上回る。売り上げは安定的に増加する見込みとする半面、新規ラインの立ち上げ費用の増加を想定。運送費の大幅な増加なども響くという。

■マクビープラ <7095>  15,730円 (-3,970円、-20.2%) 一時ストップ安

 Macbee Planet <7095> [東証G]が4日ぶり急反落、一時ストップ安となった。14日の取引終了後、24年4月期第3四半期累計(23年5月-24年1月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を上方修正した。売上高予想は20億円増額して390億円(前期比99.1%増)、最終利益予想は2億8000万円増額して26億8000万円(同71.0%増)に引き上げた。ただ株価は前日14日に大幅高となっていた。いったん好材料出尽くしとの受け止めもあって、売りが優勢となったようだ。事業会社のMAVELとともに、All Adsが大きく成長。売上高、利益ともに計画以上に推移したことを踏まえた。第3四半期累計の売上高は前年同期比2.1倍の290億4300万円、最終利益は同2.1倍の20億9500万円だった。既存案件の拡大とともに新規案件の受注が堅調に推移した。

■Jパワー <9513>  2,359円 (-211円、-8.2%)

 東証プライムの下落率6位。Jパワー <9513> [東証P]が急反落。14日の取引終了後、2月15日に運転を停止した橘湾火力発電所1号機に関し、高温再熱蒸気管の一部にき裂が確認されたとして、運転再開時期について2025年2月末頃を見込むと発表した。業績に与える影響については調査中で、判明次第公表するとしている。運転停止の長期化による業績へのネガティブな影響を懸念した売りが優勢となったようだ。

■スバル <9632>  2,740円 (-215円、-7.3%)

 スバル興業 <9632> [東証S]が急反落。14日の取引終了後、24年1月期の連結決算発表にあわせ、25年1月期の業績予想を開示した。売上高は前期比0.3%減の291億5700万円、最終利益は同10.7%減の29億3400万円を計画。減収減益予想を受け、見切り売りが優勢となった。24年1月期の連結決算は、売上高が前の期比1.2%増の292億4500万円、最終利益が同6.6%減の32億8300万円だった。道路関連事業で採算性の高い工種が一部減少した。なお、同社は中期経営戦略における配当政策の変更についても公表。新たな方針では、基本年間配当金を80円とした。株式分割前のベースで400円となる。これまでは基本年間配当金を株式分割前のベースで260円としていた。

■楽天グループ <4755>  770円 (-30.7円、-3.8%)

 楽天グループ <4755> [東証P]が大幅安で4日続落。傘下の楽天モバイルが、15日午前5時頃からデータ通信障害が発生し、一部サービスの利用ができない状況、または利用しづらい状況が発生していると発表した。影響エリアは確認中。音声通話と緊急通報の利用に影響はないという。今回の障害発生を受け、今後のサービス展開への悪影響を懸念した売りが出たようだ。

■ビジョナル <4194>  8,860円 (-330円、-3.6%)

 ビジョナル <4194> [東証P]が続落。14日の取引終了後、24年7月期第2四半期累計(23年8月-24年1月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比19.0%増の314億3200万円、経常利益は同65.3%増の101億9300万円となった。経常利益の通期計画に対する進捗率は約62%に上った。「ビズリーチ」や「HRMOS」などを展開するHR Tech事業が好調に推移した。ただ、通期業績予想は据え置かれ、業績の上振れを期待していた投資家による売りが促されたようだ。

■アドテスト <6857>  6,436円 (-90円、-1.4%)

 アドバンテスト <6857> [東証P]が続落。そのほか、レーザーテック <6920> [東証P]が軟調推移。東京エレクトロン <8035> [東証P]やディスコ <6146> [東証P]、SCREENホールディングス <7735> [東証P]など半導体製造装置株が軒並み安となった。前日14日の米国市場では2月の生産者物価指数(PPI)が市場の予想を上回る伸びとなったことを受け、米連邦準備制度理事会(FRB)による6月の利下げ観測が後退した。米長期金利に上昇圧力が掛かるなかで、バリュエーション面で割高な水準が許容されていた半導体株には売り圧力が強まり、エヌビディア やアドバンストマイクロデバイシズ は株価水準を切り下げ、米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は1.7%を超える下落となった。東京市場においても半導体関連株に対する投資家の慎重姿勢が強まり、売りが促されたようだ。

※15日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース(minkabu PRESS)

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最終更新:3/18(月) 5:33

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