話題株ピックアップ【昼刊】:さくらネット、川田テク、イトーキ

3/13 11:40 配信

株探ニュース

■さくらインターネット <3778>  6,300円  +680 円 (+12.1%) 一時ストップ高   11:30現在  東証プライム 上昇率トップ
 さくらインターネット<3778>がカイ気配スタートで急速に切り返しストップ高。生成AIや政府クラウド関連の象徴株として株価の居どころを大きく変えたが、これまでの急騰の反動で前週末を境に大きく値を崩していた。前日大引けも連日のストップ安で売り物を残す状態にあったが、きょうは一転して押し目買い需要が売りを凌駕している。市場では「(これまで同社株に発生していた)追い証関連の売りは前日でほぼ出切った形で、全般相場のAI関連反騰の地合いに乗った」(ネット証券大手)としており、前日の取引終了際にかけて、需給転換を見込んだ成り行き買いも観測されていた。前日の米国株市場でエヌビディアが7%超の急反騰を演じたことも、先端半導体や人工知能(AI)関連株に追い風となっている。

■川田テクノロジーズ <3443>  9,600円  +580 円 (+6.4%)  11:30現在  東証プライム 上昇率4位
 川田テクノロジーズ<3443>がカイ気配スタート。12日の取引終了後、24年3月期の業績・配当予想の修正を発表した。今期の最終利益予想はこれまでの57億円から65億円(前期比53.6%増)に引き上げた。年間配当予想は30円増額して330円(前期比120円増配)に見直しており、好感されたようだ。鉄構セグメントや土木セグメントにおいて、設計変更に向けた交渉が想定以上に順調に進んだ。航空事業で機体用部品価格の高騰に対する補助金計上が見込める状況になったことなども寄与する。今期の売上高予想は据え置いた。

■柿安本店 <2294>  2,748円  +106 円 (+4.0%)  11:30現在  東証プライム 上昇率8位
 柿安本店<2294>が3日ぶりに反発した。12日の取引終了後に2月度の売上高速報を発表。既存店売上高は前年同月比5.3%増の23億9800万円となった。増収率は1月度の0.5%を大きく上回っており、評価されたようだ。2月は既存店ベースでは精肉事業や惣菜事業、和菓子事業、レストラン事業がいずれも増収となった。全社ベースで売上高は同2.5%増の27億4400万円だった。あわせて24年4月期第3四半期累計(23年5月~24年1月)の連結決算も発表、売上高は286億2200万円、営業利益は18億3400万円だった。前期は14カ月の変則決算のため、決算短信の経営成績に前年同期と比較した増減率の記載はない。

■イトーキ <7972>  1,580円  +55 円 (+3.6%)  11:30現在
 イトーキ<7972>が上げ幅を拡大した。午前11時、AIスタートアップ企業の燈(東京都文京区)と共同開発契約を締結し、オフィスデザイン自動生成AIと関連したアプリケーションの開発を開始すると発表。今後の収益貢献を期待した買いが入ったようだ。燈の空間スキャン技術により、オフィスのデジタルツインを構築。イトーキに蓄積されたオフィスデータを活用し、デザインを瞬時にシミュレーションできるアプリの実現を目指す。

■ヘッドウォータース <4011>  16,950円  +220 円 (+1.3%)  11:30現在
 ヘッドウォータース<4011>が続伸。持ち前のAI技術を活用して企業の経営課題を解決するAIソリューション事業を主力展開、システム改善及び保守・運用などワンストップ対応を強みにトップラインを伸ばし、業績成長路線を走る。12日取引終了後、人材サービス会社のヒューマンリソシア(東京都新宿区)と生成AI活用支援で協業することを発表した。AIチャットボット「SyncLect Generative AI Bot for Power Apps」を共同販売する予定で、これが株価を新たに刺激する形で投資マネーを呼び込んでいる。

■ソシオネクスト <6526>  3,748円  +31 円 (+0.8%)  11:30現在
 ソシオネクスト<6526>が頑強な値動き。今週明けに全般波乱相場に流されてマドを開けての下落を強いられ、25日移動平均線を下回ったが、そこから態勢を立て直し、きょうは一時3855円まで買われ同移動平均線とのマイナスカイ離を解消する強さをみせた。半導体設計大手で、次世代半導体の本命と目されるSoC(システム・オン・チップ)をファブレス形態で供給しているのが特徴。人工知能(AI)の市場規模は生成AIの登場により急拡大しているが、そのインフラ部分を担う半導体も一段と高性能化が求められている。そのなか、一つのチップにさまざまな性能要素を積むのではなく、それぞれの性能要素で製造した個別のチップを組み合わせて一つの半導体チップを完成させるという「チップレット集積」にマーケットの関心が集まっている。そしてチップレットの台頭による設計技術複雑化に伴い、カスタムSoC設計分野で高い実力を有する同社が存在感を高めている。同社は2ナノ品の設計開発で台湾のTSMCやソフトバンクグループ<9984>傘下の英アームとの協業を発表しており、海外投資家からの視線も熱い。「ハイスペック化するAIに対応した次世代コンピューティングや急増するAIサーバー向けで、今後チップレット採用の動きは加速する」(中堅証券アナリスト)という指摘もあり、成長性を見込んだ実需買いが観測されている。

■三井ハイテック <6966>  8,794円  -1,136 円 (-11.4%)  11:30現在  東証プライム 下落率トップ
 三井ハイテック<6966>は急反落。12日取引終了後に25年1月期連結業績予想を発表し、売上高を前期比21.0%増の2370億円、営業利益を同15.9%増の210億円と増収増益の見通しを示した。ただ、中期経営計画(23年1月期~25年1月期)で掲げていた売上高2540億円、営業利益330億円の目標値を下回っており、失望売りを誘ったようだ。電子部品事業における半導体在庫調整の長期化に起因した需要減少を反映した。今期の配当予想は前期比12円増の84円を見込んだ。同時に発表した24年1月期決算は、売上高が前の期比12.2%増の1958億8100万円、営業利益が同19.8%減の181億1900万円だった。電動車向け駆動・発電用モーターコアが好調で全体を牽引したが、電子部品事業の落ち込みが利益面で大きく響いた。

■三井E&S <7003>  1,850円  -131 円 (-6.6%)  11:30現在  東証プライム 下落率4位
 三井E&S<7003>は3日続落。東京証券取引所が13日から、同社株の信用取引による新規の売り付け及び買い付けにかかる委託保証金率を50%以上(うち現金20%以上)にすると発表。これによって個人投資家からの資金流入が細るとの見方から売られている。また、日本証券金融も同日以降、貸借取引自己取引分及び非清算参加者ごとの清算取次貸借取引自己取引分の貸借担保金率を50%(うち現金担保分20%)にするとした。

■トヨタ自動車 <7203>  3,442円  -33 円 (-1.0%)  11:30現在
 トヨタ自動車<7203>は小幅ながら5日続落と下値模索が続いている。朝方は外国為替市場でドル買いの動きがみられ1ドル=147円台後半と前日よりも円安水準で推移していたこともあって、輸出株比率の高い同社株には追い風材料として意識されたが、その後は戻り売りに押された。きょうは春季労使交渉(春闘)の集中回答日に当たることで、市場関係者の間でもその動向が注目されているが、国内製造業の盟主である同社は組合の要求に対し4年連続となる満額で回答したことが伝わっている。ただ、株価的にはポジティブに反応する気配はなかった。ドル・円相場が足もとで再び円高傾向をみせるなか、全体軟調相場を横目に買いが細る格好となっている。

■アウンコンサルティング <2459>  248円  +50 円 (+25.3%) ストップ高   11:30現在
 アウンコンサルティング<2459>は物色人気化し上値追い加速。同社はSEOコンサルティングを手掛け、海外市場向けでも強みを持つ。業績は低迷しており株価も200円前後という超低位株だが、出来高流動性に富み、折に触れ株価を急動意させることで短期筋の個人投資家資金などの注目度が高い。そうしたなか、12日取引終了後に企業のSEO(検索エンジン最適化)対策支援サービス「SEOガイド」を同日から提供開始することを発表した。SEOガイドはインターネット検索の上位表示による潜在顧客へのアプローチや企業の信頼性向上で貢献が期待されている。これを材料視する買いを誘導している。

■ACSL <6232>  857円  +150 円 (+21.2%) ストップ高買い気配   11:30現在
 ACSL<6232>はカイ気配スタート。12日の取引終了後、防衛装備庁が実施した入札に伴い、小型空撮機体「SOTEN(蒼天)」を納入する大型案件を受注したと発表。これを材料視した買いが膨らんでいる。受注金額は3億7000万円。納期は今年12月を予定している。なお、今回の受注は通期業績予想に織り込み済みとしている。

■ザッパラス <3770>  534円  +80 円 (+17.6%) ストップ高買い気配   11:30現在
 ザッパラス<3770>がカイ気配。12日の取引終了後、24年4月期第3四半期累計(23年5月~24年1月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想の修正を発表した。売上高予想をこれまでの40億円から44億2000万円(前期比1.0%増)、営業損益の黒字額の予想を2億5000万円から2億8500万円(前期は3億6200万円の営業赤字)に引き上げた。また、取得総数30万株(自己株式を除く発行済み株式総数の2.48%)、取得総額1億5000万円を上限とする自社株買いも発表しており、これらをポジティブ視した買いが入ったようだ。自社占いプラットフォーム「cocoloni占い館」や占いコンテンツが堅調に推移しており、影響を業績予想に織り込んだ。第3四半期累計の売上高は前年同期比0.7%増の32億9500万円、営業損益は2億100万円の黒字(前年同期は3億2500万円の赤字)となった。自社株の取得期間は3月15日から7月31日までとする。

■アーキテクツ <6085>  565円  +80 円 (+16.5%) ストップ高買い気配   11:30現在
 アーキテクツ・スタジオ・ジャパン<6085>がストップ高の水準となる前営業日比80円高の565円でカイ気配となっている。12日の取引終了後、未定としていた24年3月期の連結業績予想について、売上高は5億9200万円(前期比7.1%増)、最終損益は3億3500万円の赤字(前期は4億2700万円の赤字)となる見通しだと発表した。あわせて26年3月期までの中期経営計画と、第三者割当増資などによる資金調達策も発表しており、業績の底入れを期待した買いが集まったようだ。中期計画では26年3月期に売上高で30億100万円、経常利益で3億8200万円(24年3月期の見通しは2億3300万円の経常赤字)を目指す方針を掲げた。建築家ネットワーク事業を展開する同社は、事業の多様化や組織改編とともに海外展開を進め、収益力を強化する。また、マイルストーン・キャピタル・マネジメントやASAHI EITOホールディングス<5341>などを割当先とする新株や新株予約権の発行を通じ、手取り概算で6億3500万円を調達し、今後の事業展開に向けた運転資金などに投じる。

■アールプランナー <2983>  770円  +100 円 (+14.9%) ストップ高買い気配   11:30現在
 アールプランナー<2983>がストップ高の水準となる前営業日比100円高の770円でカイ気配となった。12日の取引終了後、24年1月期の連結業績に関し、売上高が計画を7億7000万円上回る320億7000万円(前の期比2.6%増)、最終利益が計画を9100万円上回る2億2100万円(同32.4%減)で着地したようだと発表。業績の計画上振れを好感した買いが入ったようだ。第4四半期(23年11月~24年1月)にかけて分譲住宅の販売が想定よりも好調に推移した。効率的なマーケティング戦略の実施に加え、土地の取得費用が抑えられたことなども利益を押し上げる要因となった。

●ストップ高銘柄
 マツモト <7901>  2,826円  +500 円 (+21.5%) ストップ高   11:30現在
 地域新聞社 <2164>  881円  +150 円 (+20.5%) ストップ高   11:30現在
 テクノマセマティカル <3787>  696円  +100 円 (+16.8%) ストップ高   11:30現在
 など、8銘柄

●ストップ安銘柄
 ジャパンMA <9236>  3,640円  -700 円 (-16.1%) ストップ安売り気配   11:30現在
 以上、1銘柄

株探ニュース(minkabu PRESS)

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最終更新:3/13(水) 12:25

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