＜米国株情報＞テスラ、独ギガファクトリーで一時生産停止―デモ隊と警官隊が衝突

　電気自動車（ＥＶ）大手テスラ＜ＴＳＬＡ＞は１０日、ドイツにある欧州ＥＶ生産拠点「ギガファクトリー」での生産を一時停止した。同工場の拡張工事に反対する活動家８００人が集結し、工場に突入を試みた一部が警官隊と衝突したことから、テスラは従業員に対して自宅待機を指示。テスラ工場の上級製造ディレクターは当日の生産停止を明らかにした。

　デモ隊による工場内への侵入は阻止されたが、ノイハルデンベルク空港近くの自動車保管場所で花火や塗料により数台のテスラ車が損傷を受け、工場周辺のアクセス道路も座り込み抗議により封鎖された。複数の欧米メディアによると、活動家１６人が逮捕され、数人のデモ参加者と地元警察官２１人が負傷したという。

　デモの中心となる環境保護グループは、ギガファクトリーの拡張工事で工場周辺の森林が伐採され環境が悪化すると訴えている。

　経済通信社ブルームバーグによると、工場が許容量を超える有害物質を地元の廃水システムに排出しているとの報告もある。

　地元住民は２月、住民投票を実施、工場拡張認可に反対票を投じた。しかし、地元当局とテスラは拡張工事を進める方針を変えていないため、環境保護活動家らは２月から拡張予定地となっている森を占拠し、抗議を続けている。３月には工場近くの送電塔が放火され地域全域で停電が発生したため、テスラは工場生産を停止、従業員を一時帰宅させた。

＜関連銘柄＞
　ＮＡＳＤ投信 <1545> 、ＮＹダウ投信 <1546> 、上場米国 <1547> 、
　ＳＰＤ５００ <1557> 、ＮＹダウ <1679> 、ＮＹダウブル <2040> 、
　ＮＹダウベア <2041>

提供：ウエルスアドバイザー社