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投稿コメント一覧 (1491コメント)

  • >>No. 541

    【アクトレイザー】

    sugさんこんにちは。レスありがとうございます。

    アクトレイザーに反応ということはたぶん同世代ですね。スーファミ初期の文字通りの「神」ゲーでした。

    アクトレイザーはBGMでも評価が高いのですが,それもそのはず,担当したのが古代祐三氏でした。古代氏と言えばPC-88シリーズなどの Ys や YsII といったFM音源の音楽で一世を風靡したレジェンド。音楽そのものも素晴らしいのですが,古代氏は音源の仕組みや扱いにとても詳しいため,音作りの面も含めて他の追随を許さない至高のクオリティでした。今回のリメイクでオリジナルが選択できるようにしてあるのもファンには嬉しいですね(さすがによくわかっている)。

    ……という,オッサンホイホイができるところがニンダイの素晴らしいところです。子供のいる家庭でも,子供からのおねだりを言い訳にして実はお父さんが楽しんでいる,というケースは割と多いのではないでしょうかね。Switchならではの強みだと思います。

  • 【ニンダイの評価と所感】

    家に帰ってきて今日のコメントを拝見しましたが,こちらの板ではニンダイについて意外と評価が割れていたんですね(あるいはポジショントーク?)。

    今回のラインナップは新参・古参・ライト・コア・ヲタク・ファミリー・おっさんと,どんな立場の人が見てもどこかで食いつく場面があってSwitchの守備範囲の広さを思い知らされた感があったので,そのどこにも引っかからずに否定的なコメントを出せること自体がすごいなぁと逆に感心しました。

    個人的にはリズム天国とリングフィット関連で何も情報がなかったのは残念であったものの,あつ森の「ハトの巣」&ダイレクト,3Dカービィ,ベヨネッタ3,そして Switch Online の64&メガドラ参戦あたりでテンションが高まりました。

    Switch Online の商売でバリエーションを出してきたのは今後の方針を占うヒントになるかもしれませんね。去年の特需で会員数が増えて嗜好の幅も広がり,各層に向けて最適化したプランを作りやすくなった状況もあるのかもしれません。

    Switch Online の運営で柔軟性が出てくると,オプション提示でのサービスの幅も広げやすいように思います。

    今回のニンダイで,少なくとも来年いっぱいは現行型Switchで問題なくゲームができることも事実上アピールされたことになりますが,一方でゲーム体験をより快適にするハードについては登場の余地はあると思います。

    例えば5年ほど前に特許文書で(少しだけ)話題になった「補助装置」(簡易サーバシステム)や,携帯電話回線に接続できるデバイスなどはゲーム体験にわかりやすく貢献できそうな気がします。

    特許文書にあった「補助装置」では,そのマシンパワーをネット経由で貸し出すビジネスモデルが示唆されていました。この運用によって遅延やサーバ負荷の改善とともに Switch Online 上での会員ランク付けや利用料相殺などの仕組みができればインセンティブとして機能するように思います。

    また,どこでも安定したネット対戦ができるように専用のWiFiルータを作ってその利用料を込みにしたプランなども作れそうです(同時に「5G搭載モデル」くらいは登場するかも)。Switch Onlineの会員権に少しの上乗せでこれが実現すれば「いつでも、どこでも」の幅が広がりそうです。

    ニンダイが市場に影響することはあまりないと思いますが,こうしたコンテンツが顧客から支持されることを通して当社が持つ唯一無二の「IP資産」と「遊びのコンテンツ」,そして「娯楽の再定義力」といった側面に焦点が当たるようになれば,アップデートされた収益構造の安定性とともに市場からより適正に評価されるフェーズも遠からずやってくるのではないかな,と思います。気長に期待します。

  • 【ヨドバシは無風】
    仕事を片付けて秋葉原までやってきました。先ほど有機ELモデル無事予約購入できました。

    行列もなくあっさりレジで告げたらすぐ手配ができたので拍子抜けでした。実は不人気なのかと心配するくらいですが,レジのお兄さんが持っていた割込防止の札は(おそらくホワイトだけで)240番台でしたのでそれなりに売れているようです。

    身元と信用情報,購入履歴の確認ができていてかつ自社クレジットで全額前払い,という取引条件は確かにお互いメリットありますね。うまいこと考えたものです。

    購入処理用のダミーパッケージはまだ少し残っていたようです。今日仕事でこれからしか来られない人でも間に合うかもしれません。

  • 【ちょっと秋祭り】

    タムラ・エバーグランデ同志,ヒロキ師匠,こんばんは。レスありがとうございます。気を遣わせてしまってすみませんでした。

    子どもの頃から任天堂が出す機械の発売日はずっとわくわくしてきました。明日もニンダイと合わせて楽しめればと思います。

    当方はヨドバシの黒カードでせっかくプレミアムまで加入しているので,こういう場面でこそうまく融通利かせてくれないかなぁとちょっともどかしく思っています。「プレミアムのお客様は電話1本で!」みたいなのがあればラクなのですが,さすがにそうはいかないようで。明日は仕事をどんなにうまく片付けてもヨドバシに行けるのは午後だなぁ。まぁダメ元で行ってみますかね。

    家のSwitchは自分の初代機(発売日に購入した旧モデル)も奥さんのLiteもすこぶる順調で,しかも私は普段テレビで遊んでいるので特に買う必然性はないのですが,やっぱり株主としては自社製品の品質確認は必須でしょうからまぁ買わざるを得ないですよね。うん。これもプロゲーマーの務めですな。

  • 【創業132年】

    当社は1889(明治22)年の今日,花札製造会社として創業。そこから数えて今年で132歳になりました。

    場所によっては,今回のニンダイは誕生日に公開されることになるんですね。何かマイルストーンになるような発表があるといいですね。

    なぜ創業日を覚えているかって? 私の誕生日が任天堂と同じだからです。数少ない自慢なので忘れません。

  • 【恐縮です……】

    それたぶん8月6日の書き込みですかね。書いた数時間後に一時5,000円の下落を目にすることになったのでよく覚えています(汗)。

    おっしゃるほどのものでは決してなく駄文の類ですのでそれなりに軽く扱ってやってください。

    ただ,あそこではあまり言及しませんでしたが,日本では「社会」より「世間」の価値観が幅を利かせている,というのは重要なポイントとして知くべきかなと個人的に思っています。これは私見というより,歴史学者の阿部謹也氏と,阿部氏の考え方を現代風に解釈し著書でわかりやすく述べている劇作家の鴻上尚史氏の見方に依っています。もしご興味があれば両氏の著作に触れられることをおすすめします(とか私が言うのも甚だ僭越で恐縮なのですが)。

    新しい社会の姿を表す言葉で「ソサエティ5.0」という言い方があります。1.0が狩猟社会,2.0が農業社会,3.0が工業社会,4.0が情報社会ということで,その先に来るもの,ということなのだそうですが,この区分で行くと日本の「世間」は2.0に最適化された共同体であり,日本の(従来型の)学校教育システムは3.0に最適化されたものだろう,というのが私の見方です。

    「世間」では「みんな一緒」が基本で,機械に頼らない農業ではこれが力を発揮しますが副作用として「調和を乱す者の排除」と「表で言えない鬱憤の陰での発散」がとても大きいように思います。

    あの書き込みでは「世間」をネットに持ち込んだ,と表現しましたが,それはこの面を踏まえてのことです。個人的には,日本の場合「SNS」とは「世間ネットワークシステム」ではないかと思うくらいです。かつて地方で隣近所の目を気にしながら生活することに嫌気がさして都会を目指した人たちも,今ではグローバルな「世間」に縛られて自由がきかない状況になってしまっているような。

    「世間話」をする人はたくさんいても,「社会話」ができる人は本当に少ない。政治の進め方やそれに対するメディアの扱いなどを見ても,今はこれが日本の独特の弱みになっているのではないかと思います。

    ……と,また長文になりそうなのでこの辺で止めておきます。確かに何かのご縁で知り合っていたら夜通し語れそうですね。そうしたらお友達になれて,10月には新型Switchを譲っていただけるようにもなったのかもしれませんね。

  • 【同感です】

    私もそれなりに売れると思います。

    以前どこかでSwitchの販売戦略がいわゆる「キャズム理論」を意識しているのではないか,と書いたことがありました。この「キャズム理論」(初期市場からメインストリームに移行する段階で深い溝があるとする考え方)自体の妥当性には様々な議論がありますが,仮にこの理論が一定の価値を持つとすると,Switchの販売展開はこの理論での各フェーズにおける注意点をしっかりカバーしたものになっていると評価できるように見受けます。

    まず,初年度で性格の異なる大作(ゼルダ,マリカー,スプラ,マリオ)で「イノベーター」層(任天堂の場合は「信者」層かもしれませんが)に訴求し,その後リングフィットアドベンチャーまでで「アーリーアダプター」層を取り込むことに成功したとみなすことができそうです。

    この辺で「溝」が意識されますが,次の「アーリーマジョリティ」層を取り込むべく3DSのプラットフォームを廃してSwitchに一本化し,Switch Liteでその層を取り込んで溝を超えパイを拡大しました。ゼルダの夢を見る島がその嚆矢でしたが,コロナ禍のあつ森でこの層を(おそらく予定より早く)取り込むことができたように見えます。

    この後の「レイトマジョリティ」層に向けてはSwitchの「ファミリー展開」で各ユーザーにより最適なモデルを提示する状況を作る戦略なのでしょう。子供向けなどメインストリームは従来の標準型であり続けながら,これからある意味周回遅れでお金を握って入ってくる層には「今買うならこっちだな」という選択肢が増えることになります。そうした層は先端技術や機能的な蘊蓄には関心が低い一方で画面の見た目などわかりやすいところには相対的に敏感だったりします。

    また,初期の信者層の買い替え・買い増しが期待できる時期でもありますので,この両者の関心を引く形で(爆発的にとは言いませんが)「それなりに」売れるだろうと思います。

    巷ではよく「次世代機」という言い方をしますが,任天堂は時期を区切って1つずつ機体を出して世代交代をするのではなく「ファミリー」としてプレイスタイルと好みに応じた選択肢を提供しようとしていると思います。

    この見方によって「サイクル論」や「ピークアウト説」を唱えるか,いよいよ「レイトマジョリティ層」をターゲットにした普及期を迎えるかの見解が違ってくるのだろうと思います(私はもちろん後者の立場です)。

    任天堂の場合,今は本体売り切りだけでなく,プラットフォームを持った客との関係を長く続ける商売にシフトしていますので,「普及しきったらもうSwitchは売れないからピークアウト」なのではなく,そこから顧客との長年の付き合いをどう続けていくか,むしろスタート地点ととらえるべきだろうと思います。

    ……おっと久しぶりに書き込んだらやっぱり長文になってしまいました。最近いらした方には目障りでしたかね。すみません。

  • 【秋の風物詩が……】

    皆様お疲れ様です。とうとう日経平均の採用が決まりましたね。

    秋になると「任天堂の日経平均採用」と「村上春樹のノーベル賞」の話題は酒のつまみになっていましたが,これも今年限りとなりました。そう考えるとちょっと寂しいような。

    日経はさらっと「定期見直しで3銘柄を入れ替えると発表した」と言っていますが,ちゃんと「さすがにおかしな指標に成り下がってしまい,これら京都・大阪の一流企業を無視し続けることもできなくなり,ルールを変えてまで採用せざるを得ない状況に追い込まれた」くらい書いてほしいものです。

    今回の採用の影響がどの程度かはまだわかりませんが,さしあたり日経に悪意のある記事が載ることは減るかもしれませんね。また過去のように日経平均と逆行する場面や,特定の大口に恣意的に操られる場面も減るでしょう。そこはメリットかもしれません。

    任天堂が長期視点で取り組んでいる(はずの)Switchの「プラットフォーム化」と「収益構造の改革」が花を咲かせ実を結ぶのはまだまだこれからでしょうから,そこに向けて少しでも株価の安定に寄与する環境ができるなら(日経自体の姿勢にはいろいろ文句はあれど)ひとまずは歓迎したいと思います。

    また,係数として採用された「0.1」も,そのうち独り歩きして「任天堂株は10分割が適当」みたいな空気になるかもしれませんね。6月末の声明で微妙に文言を変えて可能性を示唆したことと相まって,その「空気」が新たな思惑を呼ぶかもしれません。

    それはない? でも8月の決算発表を見て「ピークアウト」論(に乗じた取引)が幅を利かせるような浅はかな市場なら,こんな反応もないとも言い切れなさそうな気がします。

  • 【元気であります(`д´)ゝ】

    今回の急落は値幅そのものも記憶に残るものですが,その理由付けで「スイッチピークアウト」説や「急落再現サイクル」説が幅を利かせているのがなんとももどかしいですね。

    こちとらポケモンGOもメルビンも乗り越えているホルダーで見立てに何ら変わりはありません。ヒロキ隊長の旗のもと引き続き「あの丘の向こう」を目指して道なき道を歩いていきます。

  • 【日経の「スクランブル」の記事】

    その記事は私も拝見しました。ちょっと強引ですが,確かに任天堂についても言及はしてあります。いわく,

    「株価チャートの形状がSBGと任天堂の先行き懸念を物語る。時間を置いて2回、同じような水準でピークを付け、その後は長期低迷する「ダブルトップ(二番天井)」の可能性だ。」

    この文章のそばにSBGと任天堂のチャートを載せていて,両者とも二番天井を付けて今後長期低迷期に入る可能性を示唆する内容です。

    ただ,この記事では今日の急落の原因がテンセントがらみということになっており,それはちょっと強引過ぎる気がしないでもありません。内容もこの「二番天井」の可能性について緻密に分析しているわけではなく,中国の近況にかこつけて目を引くタイトルを付けたかったような印象を受けます。

    ……と言っても今日はアホルダー側には全く説得力ないんですけどね。

  • 【失意泰然、得意冷然】

    皆さまお疲れさまです。思いのほか派手にやられてまたため息ですね。

    長く付き合っているとこういうこともありますが,まぁ経営陣の姿勢と商売の内容,会社の将来を信じてのアホールドなのでこういう局面では「失意泰然」で次の吉報を待つとしましょう。

  • 【迷アナライザーF_H】

    返信ありがとうございます。

    「アナライザー」と聞くと真っ先に某宇宙戦艦に乗り組んでいる赤いアレを思い浮かべてしまう私はやっぱり昭和のおっさんです。

    健全で理知的な議論や応援を,というのには私も賛成ですしそうあるべきだと思います。でもなかなかそうならないですね。なぜでしょうか。

    私見ですが,その理由の1つとして日本ではネット空間に「社会」ではなく日本特有の「世間」を持ち込んだという背景があって,その空間は他人を不快にさせる書き込みを繰り返す人にとってはいろいろな意味で居心地がよい場所になっているという事情があるのかなと思います。

    人間には個性も多様性もありますが,個人差はあれど,ざっくり考えてどんな人にも「論理性」と「感情」と「優越感」は存在するだろうと思います。ただ,それらをどう使い,どのように望ましい状態を求めるかに大きな違いが出るのかなと。

    たぶん,「理知的な議論を」と求めるタイプの人であれば人と対話する場では論理性を大切にし,そこに感情を乗せていくスタイルをとるでしょう。一方,感情が先行してそこに論理を後付けしようとする人も世の中にはいます。これをやってしまうと周りの人たちは話をしたくなくなり,離れていきます。

    また,ある種の「優越感」を得るために何をすべきかを考えるとき,論理性を大事にして話や状態がより良い状態に発展する経験がある人であれば,周囲のことはともかく自分が研鑽を積んで強くなれば必然的にその感覚が得られることを知っているので他者の批判や感情的な発散ではなく自己の向上に努めます。

    一方,自己に肯定感や自信,実績などがないけど「優越感」が欲しい人は,代わりに他者を貶めて相対的に自分が優位である状況を見たくなります。でもこういう人も実際の世界では疎まれるので,周囲から人は消えていきます。

    ネットの掲示板では,こうした「感情に論理を後付けする人」や「他者を貶めて自らの優位性を見たい人」でも書き込みを拒否しませんし,そこにある「世間」では目立つ人や成功者の足を引っ張ることが堂々と行えますので,たぶん居心地がいいのではないでしょうかね。

    個人的には,人の悪口は本人の前でも言える覚悟がない限り言わないほうがいいと思いますし,ネットでの書き込みでも実世界で顔と名前を出しても言えることでない限り書かないほうがいいと思うのですが,逆にこうした匿名の世間でないと居場所がないという人もいるのかもしれませんし,そうした人たちにとってはむしろ現実世界よりもリアルな場所なのかもしれません。

    ちなみに,私個人の場合は人間性がどうこうというより,インターネット以前に普及していたNIFTY-Serveのフォーラムなどでのやり取りのクセが抜けない,という事情もあります。パソコン通信の時代には,誰もがそれなりに苦労して互いに情報をギブアンドテイクする必要があり,その姿勢に誰もが最低限のリスペクトは
    持っていたものです(この感覚もおっさん世代でないとわからないと思いますが)。

    ともあれ,「論理性」と「感情」と「優越感」。持っているものは同じでも,どう使うかによってまったく違う世界が見えるのだろうな,と思います。

    株に関係ない話ですみません。

  • 【もはや習慣なもので】

    歳のせいもあるのでしょうが,ここしばらく任天堂の決算発表翌日は「なぜか夜明け前に目が覚めて嫌な予感がしてADRを見ると決まって急落してため息をつく」というところまでがルーチンになってしまっています。

    夜明け前なので全然健康的ではないのですが,目が覚めてしまうのもADRが急落するのも習慣になっちゃってるんですね。

  • 【そうですね】

    決算直後のADRは必ず売り込まれる,というのは何とも覆しがたいようですね。でも(昨日ではなく)おとといの値と比べてマイナス500円相当程度ですからいつもに比べると大波乱というほどでもないように見えます(←感覚麻痺してる?)。

    先ほど投稿したロイターやブルームバーグが見立てる「ハードサイクルピークアウト」や「巣籠もり需要ピークアウト」を本気で憂うならもっと深掘りしたままのシナリオもあったはずですが,途中で戻したのはやはり自社株買いの影響を見極めたいとの意図でしょうかね。

    ヒロキ師匠が仰るように,前回の自社株買いでは(意味合いも少々異なりより小規模でしたが)「男気」な勢いで買っていました。今回実際にどういうふうに行動に出るかはアホルダー目線でもちょっと興味深いです。

    ひとまずは今日のザラ場で参加者の探り合いと殴り合いの様子に注目してみましょう。

  • 【ロイターとブルームバーグ】

    両社の記事を見ると,今回の決算と自社株買いはネガティブ材料そのものなんですね。同じものを見てここまで解釈が違うものか,と改めて実感させられます。そしてADR参加者はおそらく2社側に近い見解(に沿って市場が動くという読み)なのでしょう(ここ数時間で少し戻したようですが)。

    ロイターでは次のように言っています(以下英語部分は引用,カッコ内は私が付けた和訳)。

    Japan's Nintendo Co Ltd said on Thursday sales of its Switch console fell 22% in the first quarter as demand for the hit device fades in its fifth year on the market.
    (日本の任天堂株式会社は木曜日,発売5年目になるヒット商品であるSwitchへの需要が薄れていることで,その第1四半期の販売数が22%減少したと発表した。)

    この記事の書き方はちょっと紛らわしいのですが,少なくとも任天堂は「当社のSwitchは発売5年を迎えて需要が減退しています」などとは言っていないはずです。任天堂が言ったことと記者が考えたことをはっきり分けてほしいものです。記事は以下のように続きます。

    Investors are watching gaming firms closely for signals that the COVID-19 pandemic sales boom may be running out of steam. Nintendo is highly dependent on the cyclical console business, with sales of its devices traditionally peaking around the fifth year.
    (投資家は,コロナ禍特需のピークアウトの兆候をつかむべくゲーム会社を注視している。任天堂は一定の周期を持つゲームハードビジネスへの依存度が高く,その機器のピークはこれまで発売5年目辺りで迎えている。)

    Nintendo saw sales of Switch Lite units more than halve to 1.14 million during the April-June quarter but maintained its full-year forecast for Switch hardware at 25.5 million units. It sold 4.45 million Switch consoles, including the Lite, during the quarter.
    (Switch Liteの販売数は第1四半期で114万台と半分以下になったものの,任天堂はSwitchハードウェアの通期見通しを2,550万台に据え置いた。この四半期でのLiteを含めたSwitchコンソールの販売数は445万台となっている。)

    この文脈だと,読み手には次のようなことが伝わります。

    「任天堂は5年でピークを迎えるハード商売に高く依存」
     ↓
    「Switchも5年目を迎えて需要が減退し販売数が減少」
     ↓
    「Liteに至っては前期比半分以下になっているのに通期見通しを維持」

    コロナ禍の事情についてもう少し言及するのかと思いきや,あつ森の特異な販売数やそれをプレーしたいがためにLiteが購入されたことについては全スルーなんですね。Liteについては,去年の入手困難な状況の中で在庫数が相対的にあったという事情と,前作が3DSプラットフォームであったあつ森のファンを呼ぶにはむしろふさわしい機体であったという点は考慮すべきだろうと思うのですが。

    ロイターの記事では,自社株買いについては記事の最後でひと言触れるだけでしたが,ブルームバーグではこれについて独立した記事を出しています。いわく,

    Nintendo Co. said it will buy back shares after its quarterly profit missed estimates, underscoring concerns that gaming demand may be peaking as parts of the world emerge from the pandemic and go back to work.
    (任天堂株式会社は,四半期の利益が予想を下回ったことを受けて自社株買いを行うと発表した。このことは,世界各地でパンデミックから抜け出して通常業務へと戻る中で,ゲーム需要がすでにピークを迎えているかもしれないとの懸念を強調するものである。)

    ブルームバーグの視点は「巣籠もり需要の終焉」にあるようですが,任天堂が自社株買いを行った理由について「ピークアウトを見越した株価維持」と見ているようにも受け取れます。

    この後,「Switchの販売数は減少なのに新型機の価格は上昇」とか「ブレワイ続編や噂されるSwitch Proの投入がない以上22年3月期はアップサイド余地無し」といった話が続きます。

    自分がアホルダー目線なのでこうした記事の視点にとても驚かされますが,確かに本気で「ピークアウト」と「巣籠もり終了」を確信している人が見ればここ数日の株価低迷にも今日の自社株買いにもこういう理由が付くんですね。

    先日任天堂のウェブサイトでIR担当者を募集していましたが,早く優秀な人に就いてもらってこうしたメディアと上手にコミュニケーションをとっていただきたいものです。

  • 【自社株買いが貧弱?】

    今回の自社株買いはその規模に意味があるのではなく,任天堂が「躊躇しません」と態度表明したことに意味があると思います(これまでは「株価は市場に任せる」としか言ってこなかったのとは対照的です)。

    さすがに乱発することはできないと思いますが,任天堂の場合余剰金っていくらあるんでしたっけ? やろうと思えばどのくらいまでできるかを考えれば牽制の効果はあるだろうと思います。

    そうしているうちにファクトで「ピークアウト」説や「巣籠もり終了任天堂終了」説などの誤りを正していければ真っ当な評価が付いてくることでしょう。

  • 【これは嬉しい】

    ホルダーの主観ですが,文面と数字が私の目と耳には次のように変換されて届きます。先日の株主総会での空気感もまだ覚えているせいか,ちょっと嬉しいですね。

    【決算について】
    「さすがに前期と比べればいろいろ減りますけどこの数字なら「巣籠もり」が一過性でなく市場構築に貢献していたことが証明されたでしょ。」

    「モッチーさんが思うほど貧弱な体質じゃありません。バカにしないでください。」

    【自社株買い+償却について】
    「長期保有の株主の皆さんやきもきさせてすみません。今の利益状態ならこういう還元方法も厭いませんので今後ともよろしくお願いします。」

    「当社の株価について,55,555円などと言うふざけた値段になるのだったら当社が買い取ります。バカにしないでください。」

    さしあたり,事実上昨日の値段以下ではほぼ売れなくなった,というのは大きいですね。あーよかった。

    あ,以上のことについて,任天堂は何も言っておりませんので勘違いなきよう。単なるアホルダーの脳内変換です。

  • 【上限1,000億円?】

    まだ読み途中です。間違っていたら本当にすみません。合っていたら,さすが当社!

  • 【ん?自社株買い?】

    詳しく読んでみます。間違っていたらごめんなさい。

  • 【コロプラと和解】

    皆様お疲れさまです。株価についてはしばしの我慢,決算についてはサプライズ無しの予測,分割についてはほんの少し何かあるかも……程度に思って過ごしてきた今日この頃ですが,そんな隙をついて「コロプラと和解」のIRが出てきましたね。

    ネットでは和解額に注目が行って「寛大な任天堂」とか「この額ならコロプラ安泰」のような論調が目につきますが,たぶん和解額の多寡よりも「任天堂に特許権がありそのライセンス料をコロプラが払う」ことを事実上認めている点が大きいように思います。

    任天堂のニュースリリースによれば「コロプラが当社に対して、当社特許についての今後のライセンスを含めた本件訴訟の和解金を支払い」とあり,和解の対象となる特許は,

    第3734820号「ゲームプログラム、ゲーム装置、および入力装置」
     (タッチパネル上の「ジョイスティック」技術)
    第4262217号「ゲームプログラム及びゲーム装置」
     (「チャージ攻撃」技術)
    第4010533号「ゲーム機、電子機器、および省電力モード管理プログラム」
     (「スリープモード」技術)
    第5595991号「通信ゲームシステム」
     (「フォローシステム」技術)
    第3637031号「ゲーム装置およびゲームプログラム」
     (障害物を透明にして隠れたキャラクターを表示させる技術)
    第6271692号「通信ゲームシステムおよび通信制御方法」
     (「フォローシステム」に関わる通信システム技術)

    の6つということですから,すなわち任天堂側が主張していた特許についてはすべて任天堂のものであることが事実上示されました。

    もちろん,判決を受けたものではないので「本当にそうか」という挑戦ができないわけではないでしょうが,コロプラがこれだけ粘って追い詰められる様を見せられれば,そんなことをしようとする開発会社は二度と出ないことでしょう。

    任天堂はスマホゲームの土俵で勝負をするつもりはありませんが,そこで商売をしようとする者は任天堂にケンカを売るようなやり方はできない,ということを明らかにしたことには大きな意味があると思います。

    岩田さんのDS時代の大きな技術的遺産と言えますし,ある意味特許のこうした使い方(一般にはオープンにしておいて筋を通さない輩は見逃さない)については山内組長からの精神的遺産とも言えるかもしれませんね(ちょっと言い過ぎかな?)。

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