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東京のオフィス賃料回復、3年ぶり高水準 渋谷がけん引

東京のオフィス市況の回復が進んできた。日本経済新聞社がまとめた2024年上期のオフィスビル賃貸料調査によると、既存ビルの賃料指数は3年ぶりの高水準となった。新型コロナウイルス禍からの経済再開と人手不足に伴う人材獲得競争のため、利便性が高いビルに移る動きが増えている。渋谷地区などがけん引した。

調査はオフィス仲介大手4社から賃料を聞き取り、1985年2月を100として指数化した。東京の既存ビル(築後1年以上のビル)の指数は156.24と1年前より3.65ポイント(2%)高い。21年上期以来の高水準となった。

  • >>6400

    既存ビルは市場の大半を占め、オフィス需要の動向を反映しやすい。コロナ禍前はオフィス需給はタイトだったが、コロナ禍に伴う企業業績の低迷や在宅勤務の普及などで需給は緩んでいた。23年から徐々に回復傾向がみられるようになった。

    24年上期の東京の既存ビル賃料のエリア別の集計をみると、最も上昇率が大きかったのは「渋谷〜原宿」地区で、1年前より18%高い(中心値ベース)。IT(情報技術)やエンターテインメント関連の新興企業がけん引する。

    渋谷駅周辺では23年、ディスカウント店のドン・キホーテを傘下に持つパン・パシフィック・インターナショナルホールディングスがオフィスやホテル、商業施設を備えた大型複合ビルを新設。東急不動産も大型ビルを完成させた。底堅い需要に、受け皿となる新築ビルの供給も相次ぎ、オフィスエリアとしての価値が底上げされている。

    「霞が関〜内幸町」や「西新宿周辺」など大手企業が多い地区でも既存ビルの賃料水準が上昇した。港区内では下落した地区もなおあったが、コロナ禍以降はオフィス需要が落ちていた外資系金融などの動きが徐々に復調してきたとの見方もある。

  • >>6400

    東京の新築ビル(築後1年未満)の指数は169.65。1年前より8.52ポイント高くなった。23年は「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」(東京・港)や「麻布台ヒルズ」(同)など大型ビルの供給が相次いだ。

    ゴールドマン・サックス証券は4月、虎ノ門ヒルズ ステーションタワーに移転した。同社の担当者は「社員にとって快適なオフィス空間や設備などを備えた環境を提供でき、採用などにもプラスに働く」と話す。

    大阪の既存ビルの指数は158.12で1年前より5.43ポイント上昇。コロナ禍の一服に伴うオフィス回帰で入居ビル内や周辺ビルでオフィスを拡張する動きがある。新築ビルの指数は208.12で16.70ポイントの高い伸びだった。大阪駅直結の大型ビルなどが完成している。

    オフィス市場に詳しいニッセイ基礎研究所の佐久間誠主任研究員は「コロナ禍からの落ち込みからは回復したが、なおコロナ禍前の力強さは欠く」と話す。一方で「オフィスをコストとしてだけでなく、投資として捉える企業が増えている」と指摘。人材確保を優位に進め企業の競争力を高めるための積極的なコミュニケーションやコラボレーションの場としてお金をかける需要が増えていくとみる。