話題株ピックアップ【夕刊】(1):QPS研究所、JET、キユーピー

4/8 15:12 配信

株探ニュース

■ジャステック <9717>  1,710円  +300 円 (+21.3%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 ジャステック<9717>はストップ高。前週末5日の取引終了後、NTTデータグループ<9613>の子会社であるNTTデータがジャステックに対し、完全子会社化を目的に株式公開買い付け(TOB)を実施すると発表した。買い付け価格は1株1940円。ジャステックの株価はTOB価格にサヤ寄せする格好となった。買い付け予定数の下限は1176万8500株で、上限は設定しない。買い付け期間は4月8日から5月23日。TOB成立後、所定の手続きを経て、ジャステックは上場廃止となる見通し。ジャステックはTOBに賛同の意見を表明し、株主に応募することを推奨した。東京証券取引所は5日、ジャステックを監理銘柄(確認中)に指定している。NTTデータはジャステックのエンジニアをグループのプロジェクト体制に組み入れ、相乗効果の発揮と競争力の強化につなげる。

■QPS研究所 <5595>  3,815円  +665 円 (+21.1%) 一時ストップ高   本日終値
 QPS研究所<5595>は反発。前週末5日取引終了後に大型案件を落札したと発表しており、これを好感した買いが集まった。内閣府が実施する小型SAR衛星コンステレーションの利用拡大に向けた実証事業で、落札額は15億3800万円。納期は25年5月期中としている。また、この日朝方に小型SAR衛星QPS-SAR7号機の打ち上げに関し、米スペースX社が予定日時を4月8日午前8時16分(日本時間)に設定したと開示した。予備日は翌9日の同時刻としている。

■ジェイ・イー・ティ <6228>  4,665円  +700 円 (+17.7%) ストップ高   本日終値
 ジェイ・イー・ティ<6228>がストップ高人気となった。前週末はリスクオフの地合いに抗して大幅高と気を吐いたが、きょうは一段と買いの勢いが増し、値幅制限上限の4665円まで上昇、2月5日につけた4313円30銭(分割修正後株価)を一気に上抜き上場来高値圏に浮上している。半導体洗浄装置の開発・設計・製造・販売及びアフターサービスをワンストップで手掛け、その高い技術力に定評がある。それを裏付けるのが最先端半導体の量産を目指す日の丸半導体新会社のラピダスからの受注獲得。JETはラピダスから受託した次世代半導体製造技術の基礎研究開発業務を完了させ、新たに枚葉式とみられる試作装置の研究開発業務を受託するなどその実力をいかんなく発揮している。株価は、目先の急騰でやや過熱感も意識される場面だが、時価総額は依然として600億円強に過ぎず、中長期的な株価の上値余地になお期待が募る。

■キユーピー <2809>  3,227円  +437.5 円 (+15.7%)  本日終値  東証プライム 上昇率3位
 キユーピー<2809>が続急伸し、17年3月以来約7年1カ月ぶりの高値となっている。前週末5日の取引終了後、24年11月期の連結業績予想について、営業利益を255億円から310億円(前期比57.4%増)へ、純利益を138億円から174億円(同32.1%増)へ上方修正したことが好感された。売上高は従来予想の4800億円(同5.5%増)を据え置いたものの、海外の成長や国内高質化の取り組み、主原料の影響が想定よりも改善することなどが利益押し上げに寄与する。なお、第1四半期(23年12月~24年2月)決算は、売上高1146億3200万円(前年同期比6.5%増)、営業利益81億4900万円(同4.9倍)、純利益60億3800万円(同4.8倍)だった。基幹商品を中心とした市販用総菜・業務用調味料の物量が回復したほか、価格改定による単価上昇などが寄与した。

■ソシオネクスト <6526>  4,952円  +332 円 (+7.2%)  本日終値  東証プライム 上昇率9位
 ソシオネクスト<6526>が大幅高、新値圏を快走している。前週末に日経平均が波乱安に見舞われた際にも、同社株は朝方こそ大きく下値を探る展開を強いられたが、後場は一貫して戻り足となり、大引けは69円安と小幅な下げにとどめる底堅さをみせていた。きょうは、改めて上値指向の強さをみせつけている。顧客のニーズに対応して設計したカスタムSoCをファブレス形態で供給しており、半導体設計分野で国内では群を抜いた存在。最先端半導体である2ナノ品の量産を計画する日の丸半導体会社ラピダスは、半導体の性能向上において新技術であるチップレット(個別チップを組み合わせて一つの半導体チップを完成させる手法)に照準を合わせている。ソシオネクスはこのチップレットの普及で重要なカギを握るキーカンパニー。足もとの業績も好調で、24年3月期営業利益は前の期比45%増の315億円を見込むが一段の増額も視野に入る。

■東洋炭素 <5310>  8,400円  +490 円 (+6.2%)  本日終値
 東洋炭素<5310>が大幅反発し年初来高値を更新。この日の午前中、仏スタートアップのジミー・エナジー社から、高温マイクロ原子炉(HTR)向け黒鉛製品を受注したと発表しており、好材料視された。HTRは原子炉として現在主流の軽水炉に比べて安全性が高いうえ、熱効率が高く経済性に優れており、「第4世代の原子炉」として注目されるSMR(小型モジュール炉)。ジミー・エナジー社は、HTRを搭載した熱発生モジュールの設計・製造を行っており、今回の受注は26年までに商用運転を始める新炉向けとしている。

■トーセイ <8923>  2,559円  +148 円 (+6.1%)  本日終値
 トーセイ<8923>が急伸。前週末5日の取引終了後に24年11月期第1四半期(23年12月~24年2月)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比12.3%増の348億6800万円、最終利益は同45.7%増の64億3500万円となった。第1四半期ながら通期計画に対する最終利益の進捗率は57%台とあって、好感した買いが入ったようだ。不動産開発事業において、自社開発の物流施設など大型物件2棟を売却したことが収益を大きく押し上げた。

■サンエー <2659>  5,040円  +245 円 (+5.1%)  本日終値
 サンエー<2659>が高い。前週末5日取引終了後、25年2月期連結業績予想について売上高を前期比3.8%増の2361億2000万円、営業利益を同1.3%増の166億7000万円と発表。前期に続き増収増益トレンドを維持する見通しを示したことから、これを好感した買いが入った。配当予想は前期比同額の110円とした。同時に発表した24年2月期決算は売上高が前の期比6.6%増の2275億8100万円、営業利益が同47.1%増の164億6400万円だった。新型コロナウイルスの5類移行に伴う行動制限の緩和が追い風となった。

■力の源ホールディングス <3561>  1,708円  +72 円 (+4.4%)  本日終値
 力の源ホールディングス<3561>が大幅続伸。前週末5日に発表した3月度の国内店舗月次業績速報で、既存店売上高が前年同月比14.2%増となり、増収基調が継続していることが好感された。昨年7月に一風堂及びRAMEN EXPRESS店舗で価格改定を実施したことに加えて、10月に看板商品をリニューアルしたことなどが貢献した。なお、全店売上高は同16.5%増だった。

■富士通 <6702>  2,468円  +83.5 円 (+3.5%)  本日終値
 富士通<6702>が4日ぶりに反発。大和証券は5日、同社株のレーティングを「2(アウトパフォーム)」から「1(買い)」に引き上げるとともに、目標株価を1970円から3500円に見直した。同社は新光電気工業<6967>を今夏にも売却予定で大規模な事業構造改革フェイズを終え、ITサービス事業を牽引車とする長期成長フェイズに移行する、と指摘。特に、デジタルトランスフォーメーション(DX)コンサルティング強化と知財再利用型事業が全体を引き上げると予想している。中核事業へ集中することで、成長企業の株価へ転換することを評価している。

株探ニュース(minkabu PRESS)

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最終更新:4/8(月) 18:22

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