株式明日の戦略-FOMCを前に週初から不安定 目先は方向感に欠ける動きが続くか

3:55 配信

トレーダーズ・ウェブ

 8日の日経平均は反発。終値は90円高の50581円。米国株高を受けて3桁上昇スタートとなったものの、すぐに失速してマイナス転換。ソフトバンクグループ<9984.T>など大型グロース株の一角が弱く、一気に下げ幅を200円超に広げた。ただ、プライムでは値上がり銘柄がかなり多く、早い時間に安値をつけた後は下げ幅を縮小。小幅な下落で前場を終えると、後場は前営業日の終値を挟んでもみ合う時間が長く続いた。引けにかけては強含む動きが見られており、プラスを確保。大引けが後場の高値となった。

 東証プライムの売買代金は概算で5兆0100億円。業種別では非鉄金属、不動産、建設などが上昇した一方、小売、銀行、その他製品などが下落した。特許に関するリリースを材料に、フォーカスシステムズ<4662.T>が一時ストップ高となるなど急騰。半面、証券取引等監視委員会から課徴金納付命令の勧告が行われたと発表したフィスコ<3807.T>が急落した。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1267/値下がり283。証券会社が目標株価を引き上げたフジクラが7%近い上昇。米サンディスク株の大幅高を手がかりにキオクシアが買いを集めた。日中関係の緊張が高まる中、三菱重工や川崎重工など防衛関連が大幅上昇。ストップ高が2営業日続いていた日本新薬が13.9%高と急騰しており、3割近く上昇する場面もあった。

 一方、ソフトバンクグループやレーザーテックが大幅安。三菱UFJや三井住友などメガバンクが弱かった。証券会社が投資判断を引き下げた大阪チタニウムが急落。11月が非常に強かった反動で12月に入って売りに押されているイオンが6%を超える下落となった。

 日経平均は反発したが、値上がり銘柄がかなり多い中で一時200円超下げるなど、場中は不安定な動きが続いた。FOMCを前に早くも手がけづらさが意識されているようにも見える。米国株もFOMCの結果を消化するまでは「待ち」の姿勢が強まると思われるだけに、週前半は方向感のない地合いが続くかもしれない。それだけに、テクニカルの節目には注意を払っておきたい。きょうの安値は50224円で、5日線(50254円、8日時点、以下同じ)や25日線(50199円)の付近で切り返している。これらを明確に割り込むとそのことが売りを誘いやすくなるだけに、あすは25日線より上をキープできるかに注目したい。

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最終更新:12/9(火) 3:55

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