前場コメント No.6　岩谷産、アース製薬、カウリス、ＪＲ東海、ギフトＨＤ、ＭＳ＆ＡＤ

★9:37　 岩谷産業－新高値　政府、水素製造に小型原発活用へ　新型炉の安全確認試験に成功＝日経
　岩谷産業<8088>が新高値。政府が原子力を活用した水素製造の実証を2028年にも始めると伝わったことが材料視されているもよう。

　4日付の日本経済新聞朝刊によれば、今年3月下旬に小型原子力炉の安全確認試験に成功したようだ。水素は50年に温暖化ガスの排出を実質ゼロにする目標実現に欠かせない次世代エネルギーだという。再生可能エネルギーだけでなく原発からもつくる技術を確立して、民間の供給体制を後押しするとしている。

　報道を受け、水素事業に注力している同社株が買われているようだ。

★9:38　 アース製薬－ＭＳＭＵＦＧが投資判断を引き上げ　構造改革による低水準な利益は株価に織り込まれた
　アース製薬<4985>が反発。モルガン・スタンレーＭＵＦＧ証券では、24/12期の構造改革による低水準な利益は株価に織り込まれたと指摘。投資判断は「Underweight」→「Equal-weight」に引き上げ、目標株価を4100円から4200円に引き上げた。

　モルガン・スタンレーＭＵＦＧでは、ブランド、SKU削減により24-25年間の営業利益は低水準になると中期計画で言及された点に言及。株価は悪材料を織り込み、その後の結果を見始めているという。24/12期営業利益計画は前期半減の30億円と悪材料は株価に織り込まれたと判断。25/12期まで、構造改革により営業利益が24/12期並みになることを会社側は言及しており、売掛金、在庫水準は25/12期末には正常化し、26/12期には目標70億円は達成できるとみている。

★9:38　 カウリス－急騰　クレカ不正利用率が最悪　昨年被害額、10年で5倍＝日経
　カウリス<153A>が急騰。クレジットカードの不正利用率と被害額が過去最悪となったと伝わったことが材料視されているもよう。

　4日付の日本経済新聞朝刊によれば、経済産業省などの調査によると2023年の不正利用率は0.051％で、被害額は540億円になったという。経産省は近くクレジットカード会社と共同で不正を監視する枠組みを立ち上げるとしている。

　3月28日に上場した同社は、法人向けのクラウド型不正アクセス検知サービスを提供している。報道を受けて、今後の需要増加に期待した買いが入っているようだ。後払い決済事業者やEC事業者向けに不正注文検知サービスを提供しているかっこ<4166>も高い。

★9:39　 ＪＲ東海－底堅い　再エネ活用の自立給電システムを実証試験
　ＪＲ東海（東海旅客鉄道）<9022>が底堅い。同社は3日、ＭＩＲＡＩ－ＬＡＢＯ（東京都八王子市）と共同で、「太陽光路面発電装置とEVの廃バッテリーを組み合わせた自立給電システム」の実証試験を、小牧研究施設にて開始したと発表した。
　
　同システムの導入により、鉄道関連施設での再生可能エネルギー利用の拡大や、災害時などの非常用電源としての活用が見込まれるという。2025年3月まで実証試験を行い、安定的な自立給電ができるか評価の上、同システムの適用可能性を検討するとしている。

★9:44　 ギフトＨＤ－反落　3月度の既存店売上高10％増　前月比では伸び鈍化
　ギフトホールディングス<9279>が反落。同社は3日、3月度の直営既存店売上高は速報値で前年同月比9.5％増だったと発表した。前月比では4.6ポイント低下した。全店は同23.5％増で前月比では5.2ポイント低下した。

★9:48　 ＭＳ＆ＡＤ－3日続伸　傘下の保険会社4社合同で森林ファンドへ投資
　ＭＳ＆ＡＤインシュアランスグループホールディングス<8725>が3日続伸。同社は3日、傘下の保険会社4社共同で森林ファンド「Manulife Forest Climate Fund LP」に投資したと発表した。
　
　同投資は、経済的リターンの獲得と同時に、社会的・環境的な価値の創出を目指すインパクト投資であり、森林ファンドへの投資はグループとして初だという。また、同投資を通じてカーボンクレジットの評価・管理の知見を蓄積するとしている。