ビットコインはどんな資産か
ビットコイン(BTC)は、2009年に誕生した世界初の暗号資産です。
国や中央銀行が管理する従来の法定通貨とは異なり、分散型ネットワーク上で運用され、取引はブロックチェーンに記録・管理されています。
出典:Companies Market Cap「時価総額上位資産ランキング」2026年6月22日時点(外部サイト)
その価値は世界的に認められており、時価総額は約190兆円規模(2026年6月時点)と、グローバルな資産の中で上位に位置づけられています。
株・債券・金との違い
株式や債券が企業や国を発行主体とする資産であるのに対し、ビットコインには発行主体が存在しません。国や中央銀行に管理されず、供給量も2,100万枚に固定されています。こうした希少性と独立性から「デジタルゴールド」とも呼ばれます。
| 項目 | ビットコイン | 株式 | 債券 | 金 |
|---|---|---|---|---|
| 資産の種類 | デジタル資産 | 会社の所有権 | 貸したお金 | 物理的な貴金属 |
| リターンの源泉 | 値上がり益 | 配当+ 値上がり益 |
利息+ 値上がり益 |
値上がり益 |
| 価格変動リスク | ★★★★★ | ★★★ | ★ | ★★ |
| 供給量 | 固定(2,100万枚) | 会社が増やせる | 発行者が 増やせる |
埋蔵量に 上限あり |
ボラティリティの実態
ただし、ビットコインはボラティリティが非常に高く、短期では価格が大きく揺れます。過去の上昇局面では、大きなリターンをもたらした実績があります。
| 時期 | 安値(円/BTC) | 高値(円/BTC) | 上昇率 |
|---|---|---|---|
| 2017年 | 約8.5万円 | 約230万円 | 約27倍 |
| 2020〜2021年 | 約80万円 | 約770万円 | 約9.6倍 |
| 2024〜2025年 | 約600万円 | 約1,900万円 | 約3.2倍 |
一方、下落も同様です。2025年10月に史上最高値の約1,900万円(約125,000ドル)を記録したビットコインは、わずか4ヶ月後の2026年2月には約900万円台(約63,000ドル)まで下落。半値近くまで値下がりしました。
機関投資家も推奨するビットコインの1〜4%配分
こうした高いボラティリティを持ちながらも、ビットコインは株式や債券とは異なる値動きをすることから、ポートフォリオの分散効果を高める可能性がある資産として注目されています。
世界最大の資産運用会社ブラックロックは、2024年に発表したレポート「Sizing bitcoin in portfolios(外部サイト)」の中で、ビットコインを「従来の資産クラスとは比較できないユニークな資産」と位置づけています。60/40ポートフォリオ(株60%・債券40%)において、ビットコインへの1~2%の配分が合理的な範囲であるとしています。
モルガン・スタンレー(外部サイト)も2025年10月時点で、暗号資産をコモディティと同様の「リアルアセット」と位置づけた上で、ポートフォリオへの配分の目安として、積極的な成長志向のポートフォリオで最大4%、バランス型で2%を示しています。
両社の見解に共通しているのは、「数%という小さな比率で組み込む」という点です。ボラティリティは高いものの、少額であれば全体への影響を抑えながら分散効果を得られるという考え方です。
ビットコインの購入手段を比較する
| 取得方法 | 概要 | コスト | 難易度 | 注意点・リスク |
|---|---|---|---|---|
| 販売所 | 暗号資産取引所が直接BTCを販売 | やや高め | ★☆☆ | スプレッドで 実質コスト高 |
| 取引所(板取引) | ユーザー同士で注文を出し合って売買 | 低い | ★★☆ | 注文成立まで 待つ可能性 |
| P2P取引 | 個人間で直接売買 | 低い | ★★★ | 詐欺・トラブル リスク |
| マイニング | 自分で設備を使ってBTCを掘る | 初期投資が必要 | ★★★ | 設備投資大・ 赤字リスク |
販売所・取引所(板取引)は、金融庁に登録された国内の暗号資産取引所を通じて売買できるため、セキュリティ体制や利用者保護の観点から安心して利用できます。一方、それ以外の2つには以下のようなリスクがあります。
マイニングは、専用の採掘機器の購入や24時間稼働させるための電気代など、参入だけで莫大な初期費用が発生します。また、現在はマイニングを事業として展開する企業が大規模な設備で参入しており、個人でマイニングすることは非常に難易度が高いです。
P2P取引は、国内の暗号資産取引所では基本的に対応しておらず、個人間での直接やり取りになります。匿名性が高い反面、相手の身元が不明なケースも多く、詐欺や代金未払いといったトラブル、マネーロンダリングなどの犯罪に悪用される事例もあります。
株式投資家が押さえたい販売所と取引所(板取引)のコスト差
株式投資に慣れた投資家ほど、取引コストを重視する傾向があります。暗号資産の取引でも同様に、どの形態で購入するかによってコストが大きく変わります。
販売所は、交換業者とユーザーが直接売買する形式です。提示された価格ですぐに購入できるため、操作がシンプルで初心者でも迷わず即座に取引できる手軽さが大きなメリットです。その反面、提示価格には業者の運営コストなどが「スプレッド」(買値と売値の差)として上乗せされており、暗号資産取引所によっても異なりますが、多くの場合、5%程度かかります。
一方、取引所(板取引)はユーザー同士が希望する価格を出し合って取引する形式です。スプレッドが非常に狭く、0.01〜0.1%程度に抑えられます。販売所と比べるとコスト差は一目瞭然で、長期・大口になるほどこの差は積み重なるため、コストを抑えたい方には取引所(板取引)が有利です。
暗号資産取引所を選ぶ4つの基準
① スプレッド・手数料
取引手数料だけでなく、日本円の入出金手数料や 送金手数料も暗号資産取引所によって異なります。各取引所の各種手数料を合わせて確認しましょう。 手数料は一見小さく見えても、長期・大口になるほど差が積み重なります。
② セキュリティ体制
金融庁に登録された暗号資産交換業者であることが重要な確認事項です。 金融庁への登録には厳格な審査があり、利用者保護の観点から 一定の基準を満たしていることが証明されています。 加えて、各暗号資産取引所のセキュリティ対策も確認しておきましょう。 二段階認証などの不正アクセス対策が整っているかが主な確認ポイントです。
③ アプリ・UIの使いやすさ
特にスマホアプリの操作性は、初心者にとって重要なポイントです。 直感的に操作できるアプリであれば、残高確認や購入操作に迷うことなく、 取引を継続しやすい環境が整います。 頻繁に取引する場合はチャート機能や注文の種類も合わせて確認しましょう。
④ 取り扱い通貨数・運用機能の豊富さ
ビットコイン以外にアルトコインなど他の通貨への投資を検討する場合は、 取り扱い銘柄数も重要な選定基準になります。 また、積立・レンディング・ステーキングといった運用機能を 提供している暗号資産取引所もあります。 「買って保有するだけ」以上の活用を考えている場合は、 対応機能を事前に確認しておくと良いでしょう。
主要暗号資産取引所の比較
ビットコイン投資を始める際は、自分に合った暗号資産取引所選びも重要なステップです。以下では国内主要4社の手数料・特徴を比較します。
| 運営会社名 | 取引形態 | BTC取引手数料※1 | 日本円出金手数料 | こんな人向け |
|---|---|---|---|---|
| SBI VCトレード | 販売所・取引所 | 10円キャッシュバック(-0.01%) | 無料 | 入出金コストを抑えたい方 |
| コインチェック | 販売所・取引所※2 | 無料 | 407円 | 操作のシンプルさを重視する初心者 |
| ビットフライヤー | 販売所・取引所 | 140円(0.14%) | 220~770円 | 流動性・約定力を重視する方 |
| ビットバンク | 販売所・取引所 | 無料 | 550~770円 | ビットコイン以外の暗号資産にも興味がある方 |
- ※
2026年6月時点
- ※1
BTC/JPYの現物取引で10万円分の指値注文が、注文板に並んで約定した場合(メイカー)の例です。注文時点で即座に約定した場合は、手数料が異なることがあります。キャッシュバックなどの関係で、実質の手数料がマイナスとなる場合、手数料の欄をマイナス表記しています。
- ※2
取引所(板取引)はブラウザ版のみ対応
SBI VCトレード
SBIグループが運営する暗号資産取引所です。証券・銀行など金融インフラを支えるグループ企業ならではの信頼性と管理体制が特徴で、日本円・暗号資産の入出金手数料がすべて無料。株式投資で馴染みのあるSBIグループの安心感を求める方に適しています。
- 取扱い通貨数
- 41種類
- 取引手数料 ※
- -0.01%
- ※BTC/JPYの現物取引で10万円分の指値注文が、注文板に並んで約定した場合(メイカー)の例です。注文時点で即座に約定した場合は、手数料が異なることがあります。キャッシュバックなどの関係で、実質の手数料がマイナスとなる場合、手数料の欄をマイナス表記しています。
コインチェック
国内暗号資産取引アプリのダウンロード数7年連続No.1※を誇り、シンプルで直感的なアプリが初心者に支持されています。株式投資の経験はあるものの、暗号資産は初めてという方におすすめしたい暗号資産取引所です。
※対象:国内の暗号資産取引アプリ、期間:2019年〜2025年
- 取扱い通貨数
- 35種類
- 取引手数料 ※
- 無料
- ※BTC/JPYの現物取引で10万円分の指値注文が、注文板に並んで約定した場合(メイカー)の例です。注文時点で即座に約定した場合は、手数料が異なることがあります。キャッシュバックなどの関係で、実質の手数料がマイナスとなる場合、手数料の欄をマイナス表記しています。
ビットフライヤー(bitFlyer)
ビットフライヤー(bitFlyer)は、現物・先物を含むビットコイン取引量で10年連続国内No.1※を誇り、流動性と約定力の高さが強みの暗号資産取引所です。創業以来ハッキング被害ゼロの実績を持ち、セキュリティ面でも信頼が高く、ビットコインを本格的に取引したい方、約定力を重視する方に適しています。
※JVCEAおよび暗号資産交換業者各社が公表するデータを基にbitFlyer調べ (差金決済取引および先物取引を含む年間出来高、2016-2025年)
- 取扱い通貨数
- 40種類
- 取引手数料 ※
- 140円(0.14%)
- ※BTC/JPYの現物取引で10万円分の指値注文が、注文板に並んで約定した場合(メイカー)の例です。注文時点で即座に約定した場合は、手数料が異なることがあります。キャッシュバックなどの関係で、実質の手数料がマイナスとなる場合、手数料の欄をマイナス表記しています。
ビットバンク(bitbank)
ビットバンク(bitbank)は、2014年から運営を続ける老舗の暗号資産取引所です。創業以来ハッキング被害ゼロの実績を持ち、国内アルトコイン取引量No.1※を誇ります。ビットコインだけでなく幅広い暗号資産への投資を検討している方に適しています。
※2023年1月〜2024年10月のJVCEA統計情報自社調べ
- 取扱い通貨数
- 44種類
- 取引手数料 ※
- 無料
- ※BTC/JPYの現物取引で10万円分の指値注文が、注文板に並んで約定した場合(メイカー)の例です。注文時点で即座に約定した場合は、手数料が異なることがあります。キャッシュバックなどの関係で、実質の手数料がマイナスとなる場合、手数料の欄をマイナス表記しています。
口座開設の基本的な流れ
ここでは、コインチェックを例に口座開設の流れを紹介します。スマートフォンがあれば最短即日で取引を始めることができます。
口座開設の準備
口座開設をスムーズに進めるために、以下の書類と環境をご用意ください。
-
以下いずれかの本人確認書類
1. 電子証明書付きマイナンバーカード
2. 運転免許証
- スマートフォン(アプリ操作用)
- SMSが受信可能な電話番号
- メールアドレス
- インターネット接続環境
口座開設の流れ(最短即日)
コインチェックの口座開設は、スマートフォンで完結できます。メールアドレス登録から本人確認まですべてオンラインで完了し、最短即日で取引を始めることが可能です。
ステップ1:アカウント登録
- 1. メールアドレスを入力し、届いた認証メールのURLをクリック
- 2. ログイン後、重要事項の承諾に同意
以上でアカウント作成が完了します。
※日本国内在住の18歳以上〜74歳以下の方が対象です(2026年6月時点)。
ステップ2:本人確認(eKYC)
本人確認はオンラインで完結できます。以下の2つの方法から選択可能です。
- 1. 撮影方式:書類3面と自撮り動画を提出
- 2. かざして確認:マイナンバーカードをスマートフォンで読み取り
出典元:CoinPost
マイナンバーカードを使った場合の手順は以下の通りです。
- 1. 電話番号を入力してSMS認証
- 2. 国籍を選択
- 3. 提出書類として「マイナンバーカード」を選択
- 4. スマートフォンでICチップを読み取り
- 5. 基本情報および出金口座情報を入力
- 6. 審査完了後に取引開始
審査時間の目安:マイナンバーカードを用いた認証であれば最短5分で完了します。スマートフォンにタッチするだけで本人確認が完了し、撮影も不要なため比較的迅速な手続きが可能です。
※混雑状況により審査に時間を要する場合があります。
- 取扱い通貨数
- 35種類
- 取引手数料 ※
- 無料
- ※BTC/JPYの現物取引で10万円分の指値注文が、注文板に並んで約定した場合(メイカー)の例です。注文時点で即座に約定した場合は、手数料が異なることがあります。キャッシュバックなどの関係で、実質の手数料がマイナスとなる場合、手数料の欄をマイナス表記しています。
よくある質問
Q. ビットコインと株式投資の税金の扱いは違いますか?
現行制度では大きく異なります。株式投資の利益は申告分離課税(一律約20%)が適用されますが、暗号資産の利益は「雑所得」として総合課税の対象となり、最大55%の税率がかかる場合があります。また、株式投資で使える損失の繰越控除も、現行制度では暗号資産には適用されません。
ただし、2025年12月に決定した税制改正大綱では、申告分離課税(税率20%)と3年間の繰越控除の導入が明記されており、2028年1月から適用の見通しとなっています。個人の税務については税理士への相談もご検討ください。
Q. 個人取引・P2Pは使えますか?
利用自体は可能ですが、詐欺やセキュリティリスクが高く初心者には推奨しません。金融庁登録済みの暗号資産取引所を利用するのが安全です。
Q. 複数の暗号資産取引所に登録できますか?
問題ありません。各取引所ごとに強みが異なるため、用途に応じて使い分けることで利便性が上がります。
Q. 金融庁登録業者かどうかはどう確認できますか?
金融庁の公式サイトで「暗号資産交換業者登録一覧(外部サイト)」を確認できます。各取引所の公式サイトにも登録番号が記載されているので、あわせて確認しておきましょう。
まとめ
- 資産としての理解:ビットコインは供給量が固定されたデジタル資産。高ボラティリティを理解した上で判断する
- ポートフォリオへの組み込み:機関投資家の見解に共通するのは「数%の小さな比率」という点
- 暗号資産取引所の選び方は、手数料・セキュリティ・アプリの使いやすさ・取り扱い通貨と運用機能の4軸で判断する
Coinpost編集部コメント
株式投資に慣れた投資家ほど、ビットコインを「よくわからないもの」として敬遠してきた傾向があります。
しかし足元では、米国を中心とした機関投資家がポートフォリオへの1〜4%組み入れを標準的な議論として扱うようになっており、「知っておく資産」から「検討する資産」へと位置づけが変わりつつあります。
また、2028年から暗号資産は最大55%の雑所得から、株式同様の「20%申告分離課税・3年繰越控除」へ移行する見込みです。税制の壁が下がることで、株式投資家が慣れ親しんだ「少額・分散・長期」アプローチをそのままビットコインに適用しやすくなります。さらには国内での「ビットコインETF」承認への期待も高まっています。
暗号資産(仮想通貨)取引所の選定は、コスト・セキュリティ・使いやすさの3点が基本軸です。株式の信用取引に慣れた方であれば、板取引の仕組みは直感的に理解しやすいはずです。まずは取引所口座を開設して少額から試すのが、最もリスクの低い入口になります。




