SBI証券は大手のネット証券。やばいといわれる根拠はない

出典元:Getty Images
SBI証券は、豊富な実績をもつ大手ネット証券です。2025年3月には1,400万口座を突破しており、2025年6月末時点の預かり資産額は50兆円を超えています。口座数・預かり資産額ともに、業界トップクラスであることをまず理解しておきましょう。
一部で見られるのが、「SBI証券はやばいので利用するのはやめたほうがいい」「SBI証券はよくない」というクチコミ。しかし実際には、十分な実績があり多くの人に利用されている強みがあります。
問題なく使えるか不安に感じる場合は、利用者からの評判をチェックしてみるとよいでしょう。以下のページでは、SBI証券の特徴やクチコミを紹介しています。口座開設する前にレビューを確認しておきたい人は、ぜひ参考にしてみてください。
※参考:SBI証券「決算情報|2026年3月期 第1四半期 決算説明資料」(外部サイト)
悪いクチコミからわかる、SBI証券で口座開設するデメリット
次に、SBI証券口座を開設するデメリットを解説します。「SBI証券は危険性が高い・怪しい」などのネガティブな意見を見て不安を感じている人や、「SBI証券の悪いところは?」と疑問に思っている人は、ぜひチェックしてみてください。
アプリでの取引が煩雑

出典元:Getty Images
SBI証券を利用するデメリットのひとつが、スマホアプリでの取引が煩雑なことです。SBI証券では、金融商品ごとに対応しているアプリが異なります。
例えば、国内株式なら「SBI証券 株アプリ」、米国株式なら「SBI証券 米国株アプリ」のダウンロードが必要です。FXや先物・オプション取引用のアプリもあり、それぞれ使い分ける必要があります。
アプリで取引したい場合は、投資する金融商品を想定したうえで、管理や操作が苦にならないか見極めることが大切です。SBI証券のスマホサイトでも取引はできますが、単元未満株を除く国内株式か、証券取引所の取引時間外に売買するPTS取引しか対応していないので注意してください。
デモ取引ができない

出典元:Getty Images
デモ口座を利用できないことも、SBI証券のデメリットといえるでしょう。
デモ口座とは、実際にお金をかけずに投資のシミュレーションができる口座のこと。主に取引ツールの操作感などを試すために用いられるものですが、SBI証券ではデモ口座のサービス自体が提供されていません。
ただし、デモ口座のかわりに操作ガイドが用意されており、金融商品ごとの操作方法が詳しく解説されています。操作ガイドを事前に読んでおけば、取引するときの具体的な手順は十分把握できるでしょう。
どうしても操作に不安がある人は、少額の取引から始めるのがおすすめです。株式は通常100株単位で購入しなければなりませんが、SBI証券では1株から購入できる単元未満株も取扱っています。数百円あれば取引できるので、損失のリスクを抑えながら投資経験を積めるでしょう。
メンテナンスの頻度が高い

出典元:Getty Images
SBI証券はメンテナンスの頻度が高く、不便に感じられるケースもあります。毎日の定期メンテナンスに加えて臨時メンテナンスも行われるため、タイミングによってはサイトやアプリが使えないことも。
SBI証券の定期メンテナンスが行われるのは、早朝や夜間です。基本的には取引時間外なので、取引自体に支障が出ることは少ないでしょう。ただし、マイページやアプリへのログインができないこともあるため、メンテナンス情報は公式サイトで適宜確認しておく必要があります。
対面相談ができるのは一部コースのみ

出典元:Getty Images
SBI証券では、一部のコースを除いて対面でのサポートが受けられません。手続きや投資について対面で相談したい人は、SBIマネープラザやIFA(金融商品仲介業者)が提供する対面コースに申込む必要があります。
すでにインターネットコースで取引をしている場合は、SBI証券のカスタマーセンターに問い合わせてみてください。例外として、SBI新生銀行の仲介口座を利用している人に限り、インターネットコースでも店頭相談を利用できます。
注意点として、対面コースはインターネットコースと比べて取引手数料が高めです。例えば国内株式の場合、インターネットコースを選択して条件を満たせば手数料がかかりません。一方の対面コースでは、1注文あたりの約定代金が100万円以下だと約定代金の1.265%に設定され、取引額に応じて手数料が変動します。
対面コースは資産運用やお金について気軽に相談しやすい反面、取引の頻度や金額によっては高いコストが発生する可能性もあると覚えておきましょう。
SBI証券で口座の乗っ取り被害があった

出典元:Getty Images
SBI証券では、フィッシング詐欺などを通じて利用者の口座が乗っ取られる被害が複数発生しました。乗っ取り被害の発生を知り、「SBI証券は大丈夫か」と不安になるのは当然といえるでしょう。
ただし、乗っ取り被害はSBI証券に限った問題ではなく、ネット証券全体の不正アクセス件数は14,069件、不正取引件数は8,111件にのぼります(※2025年1月〜2025年7月)。2025年7月には各社が補償の方針を取り決めており、SBI証券では不正アクセス・不正取引の被害者へ被害額の50%を補償すること、一律で1万円の見舞金を支払うことを発表しました。
加えて、デバイス認証やログインパスワードの複雑化など、セキュリティ対策の強化と安全性の向上に取り組む方針も示されています。今後も乗っ取り被害が絶対に起こらないとは断言できませんが、補償制度やセキュリティの整備は進められているため、SBI証券を利用することに対して過度に心配する必要はないでしょう。
とはいえ、利用者自身も十分に注意することが大切です。パスワードを第三者に見られないように管理する、SBI証券と偽った不審なメールのリンクを開かないなど、個人情報流出を防ぐための対策を心がけましょう。
※参考:金融庁「インターネット取引サービスへの不正アクセス・不正取引による被害が急増しています」(外部サイト)
SBI証券は強みも多い! 口座開設するメリット
SBI証券には取引手数料が安い、取扱銘柄が充実している、クレカ積立ができるなどのメリットがあります。口座開設を判断するうえで欠かせない情報なので、SBI証券の良さを詳しく見ていきましょう。
条件達成で取引手数料が無料

出典元:Getty Images
SBI証券では、2023年9月30日から国内株式の売買手数料を無料にする「ゼロ革命」がスタートしました。条件を達成した場合、売買手数料0円で取引できます。
条件はインターネットコースを選択したうえで、「円貨建・米株信用の各種報告書」「外貨建(米株信用を除く)の各種報告書」「特定口座年間取引報告書」を電子交付で受取ること。ゼロ革命には特にデメリットがないので、すでに口座開設して郵送を選択している人は、公式サイト(外部サイト)で電子交付に切り替えるとよいでしょう。
ちなみに、国内株式の取引で選べる手数料のプランは、スタンダードプランとアクティブプランの2種類。スタンダードプランは1回あたりの取引額によって手数料が決まるプランで、上記の条件を満たさない場合は5万円までなら55円、3,000万円超でも1,070円です。さらに、手数料の月間合計額1.1%相当はポイントで還元されます。
アクティブプランは1日あたりの取引額によって手数料が決まり、100万円までは手数料が無料です。ゼロ革命の条件未達成の場合は、200万円までなら1,238円、300万までなら1,691円、以降100万円増加するごとに295円加算されます。
電話で投資相談ができるプランを利用する場合は、手数料が追加されるため注意が必要です。国内株式以外に投資する場合も一定の手数料がかかることがあるので、各手数料は公式サイトで確認しておきましょう。
ポイントサービスが豊富

出典元:Getty Images
ポイントサービスが豊富である点も、SBI証券のメリットです。Pontaポイント、dポイント、Vポイント、JALマイル、PayPayポイントから選んだポイントをためられます。
例えば、新規口座開設をするだけで最大100ポイントの受取りが可能です。投資信託を保有している場合は、保有額の最大0.25%が毎月ポイント還元されます。
ポイントをためるには、SBI証券ポイントサービスへの申込みが必要です。ためたいポイントを1つ選択し、マイページからメインポイントの設定手続きを行いましょう。
VポイントやPontaポイントであれば、投資信託・国内株式の買付に利用できます。投資対象が限られる点はSBI証券ポイントサービスのデメリットですが、現金が必要ない分、気軽に投資できるのがメリットです。各ポイントサービスの詳細は公式サイトに掲載されているので、気になる人はチェックしてみてください。
取扱銘柄が充実している

出典元:Getty Images
SBI証券の強みのひとつは、取引銘柄が充実していることです。米国株式や投資信託、IPO銘柄の取扱数は業界トップクラスを誇ります。
外国株式・海外ETFは、米国、中国、韓国、ロシア、ベトナム、インドネシア、シンガポール、タイ、マレーシアの9市場が対象。なかでも、米国株式の取扱銘柄数は2025年5月時点で5,190を超え、豊富な品ぞろえが魅力です。投資信託の銘柄数も約2,600件と豊富にラインアップされています。
これからの成長が期待される、IPO銘柄が充実している点も特徴的です。IPO銘柄とは、新たに上場する企業の株式を指し、大きく値上がりする傾向があります。SBI証券では、上場する企業のうちほぼすべてのIPO銘柄を扱っており、2024年度の取扱数は99社中90社と、証券業界でもトップクラスです。
IPO銘柄は抽選式のため、必ずしも購入できるわけではありません。しかし、外れた場合もIPOチャレンジポイントがたまり、今後当たりやすくなるように工夫されているのも魅力といえるでしょう。
手数料をかけずに夜間取引ができる

出典元:Getty Images
ゼロ革命の条件を満たしていない人でも、SBI証券のPTS取引を利用すれば、夜間でも無料で株式の売買ができます。PTS取引とは証券取引所を介さずに、証券会社内で株式取引を行うシステムのこと。証券取引所が開く前後の時間帯でも取引できる便利なサービスです。
日本の証券取引所は15:30で利用できなくなりますが、SBI証券のPTS取引を使えば8:20~16:30、17:00〜23:59までの間、自由に株式を売買できます。他社でも夜間取引ができるケースがありますが、日中と同額の手数料を要することがほとんど。SBI証券では手数料無料なので、よりお得に取引できる利点があります。
SBI証券で夜間取引をする場合、日中に比べて対象銘柄が限られるというデメリットはあるものの、日中働いている人でも仕事終わりに投資できる点が強みです。株式市場の動向や世界中のニュースを把握したうえで、じっくりと投資先や取引のタイミングを検討できるでしょう。
ただし、信用取引は夜間取引の対象外なので、9:00~11:30と12:30~15:30しか取引ができません。独自のルールによって取引の停止や制限が行われるケースもあるため、詳しく知りたい人は公式サイト(外部サイト)をチェックしてみてください。
クレカ積立ならクレジットカードで投信積立ができる

出典元:Getty Images
SBI証券のクレカ積立では、現金の代わりにクレジットカードで投信積立ができます。投信積立とは、事前に決めた額を定期的に投資信託へ積み立てるサービスのこと。投信積立を行うには銀行口座から証券口座へ入金する方法が一般的ですが、SBI証券では現金の代わりにクレジットカードで投信積立の代金を支払えます。
クレカ積立ならクレジットカードのポイントがたまるうえ、自動で積み立てされるため入金の手間がかかりません。SBI証券のNISA口座も対象であり、利用にあたって特にデメリットはないので、ポイントをためながらお得に資産運用がしたい人は活用してみましょう。
【SBI証券のクレカ積立に使えるクレジットカード】
- 三井住友カード
- タカシマヤカード
- 東急カード
- アプラスカード
- 大丸松坂屋カード
- オリコカード
- UCSカード
- JCBカード
三井住友カード以外のクレジットカードでSBI証券のクレカ積立を行う場合は、各カード会社の金融商品仲介口座を経由しなければなりません。仲介口座を持っていない場合は、事前に開設を済ませておきましょう。
SBI証券での口座開設がおすすめな人の特徴

出典元:Getty Images
SBI証券は、初心者・上級者どちらにもおすすめのネット証券です。
主な理由として、条件達成で取引手数料が無料になり、低コストでさまざまな金融商品に投資できる点が挙げられます。条件達成していない場合も、アクティブプランを選ぶと100万円まで国内株式取引の手数料が無料なので、少額から始めたい投資初心者にもぴったりです。
取扱商品も多く、米国株式は5,190件以上、投資信託は約2,600件にのぼります。豊富なラインアップから投資先を選べることは、上級者にとっても大きなメリットに感じられるでしょう。
口座開設や投資信託への投資などで受けられるポイント還元サービスも魅力です。ポイント投資もできるため、現金を使わずに投資したい人もSBI証券での口座開設を検討してみてください。
SBI証券以外を選ぶなら証券会社ランキングをチェック
SBI証券の何がいいか・悪いかといったポイントを紹介しましたが、自分には合っていないと感じた人もいるのではないでしょうか。SBI証券口座以外にも選択肢は多数あるので、メリット・デメリットをふまえながら自分の投資スタイルや目的に合う証券会社を見つけることが大切です。
以下のページでは、口座開設数や手数料、取扱銘柄数など、さまざまな切り口で証券会社を比較しています。多くの投資家に選ばれている証券会社をランキング形式でわかりやすくまとめているので、口座の開設先に悩んだときはぜひ参考にしてみてください。