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4月のユーロ圏消費者物価、2.4%上昇　サービスが鈍化

欧州連合（EU）統計局が30日発表した4月のユーロ圏の消費者物価指数は、速報値で前年同月比2.4%上昇した。伸び率は3月と同じだった。価格変動の大きい食品やエネルギーを除いた指数では2.7%に鈍化した。欧州中央銀行（ECB）による6月の利下げ転換が射程に入ってきた。

総合の伸び率は市場予想と同じだった。品目別ではエネルギーが0.6%下がった。中東情勢の緊迫化で資源価格が高止まりするなか、下落率は3月の1.8%から縮小した。

賃上げなど人件費に敏感なサービスは3.7%の上昇で、伸び率は3月までの4%台から鈍化した。ECBはインフレ抑制に向けて賃金動向を注視しており、利下げの判断へ追い風となる。食品などは2.8%の上昇だった。

国別の伸び率はドイツとフランスがそろって2.4%だった。イタリアは1.0%で、スペインは3.4%。ユーロ圏20カ国ではベルギーが4.9%と最も高かった。

ECBは6月の理事会で利下げ開始の是非を最終判断する。ラガルド総裁は、インフレが持続的に収まるとの確信を得られれば、これまでの金融引き締めを緩める方針を示している。5月下旬に公表される1〜3月期の妥結賃金と5月の消費者物価を踏まえて見極める構えだ。