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ゆく株の流れは絶えずして、しかも、徒然なるままに……息抜きしながら探し物を…。の掲示板

>>492

 具体的な目安としては、騰落レシオが中立の状態である100%を上回り、120%を超えてくると過熱気味だと考えます。反対に70%以下まで低下してくると、売られすぎで底値が近づいているとみます。

 騰落レシオに用いる期間ですが、移動平均線と同様に短期的な過熱の状況をみる場合には、短い日数、たとえば5日間が使われます。また、少し長めに過熱の状況をみる場合には比較的に長い日数、25日間がよく使われます。スイングトレードを中心に売買している場合は25日間の騰落レシオが合っているでしょうし、短期での売買を中心とするのであれば5日間の騰落レシオを利用するとよいでしょう。下の計算式は25日間の騰落レシオのものですが、ご自身の投資スタイルに合わせて「25日間」を他の数値に置き換えてみるのもよいでしょう。

▼騰落レシオ(25日)=25日間の値上がり銘柄数の合計÷25日間の値下がり銘柄数の合計×100(%)

 なお、株価は上昇する時にはたっぷりと時間をかけ、下落する時にはまさに超特急ともいうべき早さで値下がりします。ですから、騰落レシオもどちらかと言えば100%を上回っている日数の方が多くなりがちなのですが、それでも120%を超えるほどの過熱水準は経験則的にあまり表れませんので、シグナルの精度としては十分に有効と言えるでしょう。

 実際に、日経平均株価の終値が4万円を超えていた期間(3月19日~29日)の東証プライム市場の騰落レシオ(25日間)をみると、3月28日を除いて全て120%を超える水準で推移しており、バブル崩壊後の高値を付けた3月22日には130%超の水準に達していました。騰落レシオには明確に天井感が表れていたと言えるでしょう。 その後、日経平均株価はジリジリと下落して4300円を超す下げ幅となりましたが、目先の安値を付けた4月19日でも騰落レシオは値上がり銘柄数と値下がり銘柄数がトントンであることを示す100%の水準にとどまっていました(4月23日の時点でも101%です)。前述した売られすぎを示す「70%以下」にはほど遠い水準にあります。