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AIメモリー、サムスン巻き返しへ 米韓3社が投資競争

生成AI(人工知能)の駆動に欠かせない先端半導体メモリーの投資競争が過熱している。サムスン電子は30日、最先端品の量産を他社に先駆けて進めると発表した。米マイクロン・テクノロジーも2025年から広島工場(広島県東広島市)で次世代品の量産を始める。先行する韓国SKハイニックスを追走し、AI特需の取り込みを図る。

  • >>6328

    「生成AI向け需要が拡大している」。サムスンが同日発表した2024年1〜3月期の事業別業績で、半導体部門の営業損益は1兆9100億ウォン(約2100億円)の黒字(前年同期は4兆5800億ウォンの赤字)だった。5四半期ぶりに黒字に転換した。

    決算説明会では業績そのものでなく「広帯域メモリー(HBM)」と呼ばれる次世代メモリーの投資戦略に質問が集中した。

    金在駿(キム・ジェジュン)副社長はHBMの供給能力を24年は前年比3倍以上、さらに25年は24年比2倍以上に増やす計画を明かし、「市場でのリーダーシップを高める」と強調した。現在主流のHBMよりも先の世代の製品を、他社より早く24年4〜6月期から量産する準備ができたと説明した。

    3月にはHBMを中心とする半導体の研究開発拠点の整備に20兆ウォンを投じ、2〜3年以内に業界首位になる目標も掲げていた。

    生成AIには、複雑なデータ処理を担う画像処理半導体(GPU)だけでなく、膨大な演算結果を一時的に保存するDRAMが必要だ。AIメモリーのHBMはDRAMのチップを積み上げることで性能を高めた半導体で、大量のデータを高速で保存したり転送したりできる。

    HBMはSKが13年に初めて開発し、市場開拓で先行した。台湾の調査会社、トレンドフォースによると、SKがシェア5割を握り、4割のサムスン電子、1割の米マイクロンが続く。

  • >>6328

    サムスンはAI半導体の需要動向を読み誤り、AIメモリーへの投資が遅れた。3月の株主総会では「準備不足だった。同じ過ちは二度と繰り返さない」と幹部が反省の弁を述べる一幕もあった。巨額投資で巻き返しを急ぐ。

    マイクロンは日米の拠点に巨額投資を計画し、巻き返しを図る。広島工場には今後数年間に最大5000億円を投じる考えで、25年にAIメモリーの次世代品を量産する。米国でも40年代までに最大1250億ドル(約20兆円)を投じ、ニューヨーク州などでAI向けメモリーを量産する。

    現状は1割程度のHBMシェアを25年に25%程度まで高めることを目指す。マイクロンのスミット・サダナ最高事業責任者は「HBMは24年の生産分は品切れで、25年分も顧客への割り当てが終わった」と明かす。最終赤字だった23年8月期から一転、25年8月期までに黒字化し「過去最高の業績になる」(同)とみる。

    韓国SKハイニックスは積極投資で競合他社の突き放しにかかる。韓国・清州市に計20兆ウォンを投じてAIメモリー工場を新設するほか、台湾積体電路製造(TSMC)とも次世代品の技術提携を交わした。米インディアナ州には28年の量産開始を目指して組み立て工場を新設し、地元大学と研究開発で組み学生の採用につなげる。

    SKは24年1〜3月期の売上高が過去最高となった。金祐賢(キム・ウヒョン)最高財務責任者(CFO)は「HBM市場は24年も急速な成長を続ける」と話し、HBMの増産に向けて24年の設備投資を当初計画より増やす方針を示した。

  • >>6328

    2023年に「Chat(チャット)GPT」など生成AIが急速に普及し、AIメモリーの需要は急拡大している。米ガートナーによると世界のHBM市場は25年に約50億ドルと23年比2.5倍になる見通し。

    半導体コンサルティング会社のグロスバーグの大山聡代表は「新たな市場の拡大期は技術革新が早く、シェア変動の余地が大きい」と話す。24年後半にはAIメモリーの次世代品が本格的な量産段階に入る。投資の手綱を緩めれば競争から脱落しかねず、各社の積極投資は続く。