三井倉庫ホールディングス(株)の決算情報

三井倉庫ホールディングス株式会社の主な事業セグメントは、物流事業と不動産事業です。物流事業では、倉庫保管・荷役、港湾作業、国内運送、国際輸送等の総合的な物流サービスを提供しています。不動産事業では、ビル賃貸業を中心としたサービスを展開しています。

2025年3月期の連結業績は、営業収益が前期比7.7%増の2,807億円となりました。主に航空貨物輸送の物量が堅調に推移し、新規物流拠点の業務開始による収益貢献が本格化したことが増収の要因です。一方、営業利益は前期比14.1%減の178億円、親会社株主に帰属する当期純利益は17.1%減の100億円となりました。不動産事業で主要ビルのマルチテナント化に伴う一時的な空室が発生し、減益となりました。

総資産は前期末比6.4%増の2,803億円となりました。主にMSH日本橋箱崎ビルのバリューアップ工事実施に伴う固定資産の増加によるものです。自己資本は6.6%増の1,171億円、自己資本比率は41.8%と前期末から0.1ポイント上昇しました。有利子負債は5.2%増の876億円となりましたが、D/Eレシオは0.75倍と健全な水準を維持しています。

営業活動によるキャッシュ・フローは219億円の収入となり、前期比12億円減少しました。投資活動によるキャッシュ・フローは155億円の支出で、前期比51億円支出が増加しました。これは主にMSH日本橋箱崎ビルのバリューアップ工事やDX関連投資によるものです。財務活動によるキャッシュ・フローは26億円の支出となり、前期比144億円支出が減少しました。

2026年3月期の連結業績予想は、営業収益2,940億円（前期比4.7%増）、営業利益200億円（同12.2%増）、親会社株主に帰属する当期純利益102億円（同1.6%増）を見込んでいます。物流事業の荷動きが底を打ち、取扱量の回復や新規業務の拡大を見込んでいます。不動産事業では、マルチテナント化したMSH日本橋箱崎ビルへの新規テナント入居により増収増益を予想しています。

2025年3月期の年間配当金は1株当たり146円（中間73円、期末73円）となりました。2026年3月期の配当予想は、株式分割後の1株当たり年間49円（中間24.5円、期末24.5円）を予定しています。これは株式分割前の水準で147円相当となり、当期を上回る水準です。