2025年３月期 第３四半期決算短信の要約
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東京汽船の第3四半期は、曳船事業の減収や人件費・減価償却費増加により営業損失となりましたが、投資有価証券売却益等の特別利益により純利益は大幅増となりました。通期予想は減収・営業損失を見込むものの、純利益は前期比295.2%増の22.63億円を予想。財務基盤は安定しており、年間配当金も50円へ大幅増配を予定しています。
主な事業セグメント
東京汽船株式会社の主な事業セグメントは、曳船事業、旅客船事業、売店・食堂事業です。曳船事業では港湾での船舶の曳航や洋上風力発電交通船の運航、旅客船事業では観光船やカーフェリーの運航、売店・食堂事業では関連施設の運営を行っています。
当決算における事業や経営成績の主な変化
当第3四半期連結累計期間の売上高は91.39億円(前年同期比4.0%減)、営業損失1.78億円(前年同期は3.83億円の営業利益)、経常利益5,600万円(同91.4%減)となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は21.81億円(同289.2%増)と大幅増益となりました。これは主に投資有価証券売却益20.81億円等の特別利益が発生したためです。曳船事業の減収が全体業績に影響し、人件費や減価償却費の増加も利益を圧迫しました。
貸借対照表の変化
総資産は前期末比7.3%増の312.47億円となりました。主な増加要因は、現金及び預金の10.74億円増、建設仮勘定の16.57億円増です。負債は前期末比0.1%減の65.06億円、純資産は前期末比9.5%増の247.4億円となりました。自己資本比率は1.7ポイント上昇し75.9%となり、財務基盤は引き続き安定しています。
キャッシュフローの変化
キャッシュ・フロー計算書は作成されていませんが、減価償却費は前年同期の9.83億円から11.72億円へと19.2%増加しています。これは主に洋上風力発電交通船(CTV)の新造や建造価額の上昇によるものです。現金及び預金の増加10.74億円から、営業活動によるキャッシュ・フローはプラスであったと推測されます。
今年度、来年度の業績見通しの変化
通期の連結業績予想は、売上高122.4億円(前期比2.2%減)、営業損失1.79億円、経常損失500万円、親会社株主に帰属する当期純利益22.63億円(同295.2%増)を見込んでいます。曳船事業での大型タンカーやLNG船の入港数低迷、中小型コンテナ船の増加による減収が懸念されています。一方で、湾口水先艇作業料金の適正化や港湾曳船料率の改善を進める方針です。
株主還元
2025年3月期の年間配当金は1株当たり50円(普通配当20円、特別配当30円)を予定しています。これは前期の20円から大幅増配となります。
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