西日本旅客鉄道(株)の決算情報

西日本旅客鉄道株式会社の主な事業セグメントは、モビリティ業、流通業、不動産業、旅行・地域ソリューション業です。モビリティ業は鉄道事業を中心とした旅客運送事業等、流通業は物販・飲食業等、不動産業は不動産販売・賃貸業等、旅行・地域ソリューション業は旅行業等を展開しています。

2025年3月期の連結業績は、売上高が前期比4.5%増の1兆7,079億円、営業利益が0.2%増の1,801億円となりました。経常利益は1.0%減の1,656億円でしたが、親会社株主に帰属する当期純利益は15.4%増の1,139億円と大幅に増加しました。北陸新幹線の敦賀延伸やインバウンド需要の増加が業績を押し上げましたが、拠点駅の大規模開発に伴う一時的経費の増加も見られました。

総資産は前期末比0.7%減の3兆7,523億円となりました。主に現金及び預金の減少によるものです。負債は3.2%減の2兆4,721億円で、借入金の減少が主因です。純資産は4.3%増の1兆2,801億円となり、自己資本比率は30.8%に改善しました。

営業活動によるキャッシュ・フローは2,814億円の収入（前期比11.6%減）となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは2,631億円の支出（同8.0%増）で、固定資産取得の増加が主因です。財務活動によるキャッシュ・フローは1,261億円の支出（同4.2%減）となりました。現金及び現金同等物の期末残高は前期末比46.2%減の1,253億円となっています。

2026年3月期の連結業績予想は、売上高1兆8,200億円（前期比6.6%増）、営業利益1,900億円（同5.5%増）、経常利益1,740億円（同5.0%増）、親会社株主に帰属する当期純利益1,150億円（同0.9%増）を見込んでいます。大阪・関西万博の開催やインバウンド需要の拡大、大阪駅西側エリアや広島駅ビル開業等の効果を最大化し、中期経営計画の目標達成を目指すとしています。

当期の1株当たり配当金は、中間配当37円に期末配当47円50銭を加えた年間84円50銭となる予定です。次期の配当金については、1株当たり年間86円を予定しています。配当性向は35%以上を維持する方針です。