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空港施設(株)

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空港施設(株)の決算情報

空港施設(株)の決算説明会書き起こし

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目次

目次

髙園寛氏:経理財務部長の髙園です。本日は決算説明会にお越しいただき、誠にありがとうございます。2026年3月期連結決算概要および2027年3月期連結業績予想についてご説明します。

2026年3月期 連結決算概要 連結PL

2026年3月期 連結決算概要 連結PL

2026年3月期の決算概要です。空港内不動産事業では、既存物件の賃貸条件見直しなどを実施しました。また、空港外不動産事業におけるノンアセット事業では販売用不動産を売却し、空港内インフラ事業の給排水運営事業では使用水量の増加などがありました。

その結果、売上高は前年同期比18.2パーセント増の367億9,200万円、営業利益は前年同期比50.3パーセント増の67億1,900万円となりました。経常利益は補助金収入や受取配当金の増加により、前年同期比53.9パーセント増の71億2,600万円となりました。

親会社に帰属する当期純利益は、羽田空港一丁目地区における建物撤去費用の見直しを行い、当該費用の大部分を減損損失として計上したものの、増収要因がこれを上回った結果、前年同期比34.9パーセント増の34億7,900万円となりました。

また、当社は株主のみなさまへの利益還元を重要な経営課題の1つとして位置づけています。2026年3月期は、中長期経営計画の見直しに伴う配当性向60パーセント以上の配当方針のもと、2025年3月期年間配当額である21円および当初予想である37円から大きく上回り、過去最高額となる年間42円の配当を実施することとしました。

2026年3月期 連結決算概要 セグメント別業績概要

2026年3月期 連結決算概要 セグメント別業績概要

セグメント別業績です。売上高、営業利益ともに、ノンアセット事業における販売用不動産の売却などにより、空港外不動産事業が収益を牽引しました。また、空港内不動産事業や空港内インフラ事業も着実に収益が増加しています。

2026年3月期 連結決算概要 セグメント別業績

2026年3月期 連結決算概要 セグメント別業績

ここからは、セグメント別業績の詳細についてご説明します。まず、空港内不動産事業です。このセグメントでは、既存物件のいくつかで賃貸条件の見直しを進めたことや、テナント誘致などにより賃料収入が増加しました。

その結果、売上高は前年同期比2.3パーセント増の172億9,100万円となりました。営業利益は、大規模な修繕工事があったものの、売上増に加えて、2025年3月期に減損損失を計上したことによる減価償却費の減少などもあり、前年同期比18.0パーセント増の40億600万円となりました。

続いて、空港外不動産事業です。当期は、ノンアセット事業で販売用不動産3棟を売却し、前期の1棟から売却棟数が増加しました。

また、これらの売却利益率が高水準で推移したことや、前期に取得した販売用不動産4棟の通年稼働による賃料収入の増加などにより、売上高は前年同期比77.5パーセント増の113億1,200万円、営業利益は前年同期比98.4パーセント増の29億2,900万円となりました。

2026年3月期 連結決算概要 セグメント別業績

2026年3月期 連結決算概要 セグメント別業績

空港内インフラ事業では、熱供給事業における冷温熱の基本料金の改定や、給排水運営事業における上期の航空旅客数が好調に推移したことによる使用水量の増加などにより、売上高は前年同期比5.3パーセント増の74億5,900万円、営業利益は前年同期比33.3パーセント増の11億5,400万円となりました。

また、その他の事業では、一部の太陽光発電設備を譲渡したことなどにより、売上高は7億2,900万円、営業利益は2億5,700万円となりました。

2026年3月期 連結決算概要 連結BS・連結CF

2026年3月期 連結決算概要 連結BS・連結CF

連結貸借対照表および連結キャッシュ・フローは、スライドのとおりとなるため説明を割愛します。

2027年3月期 連結業績予想 連結PL・配当見通し

2027年3月期 連結業績予想 連結PL・配当見通し

2027年3月期の業績予想についてご説明します。スライド左側をご覧ください。売上高は、ノンアセット事業において前期を上回る販売用不動産の売却棟数を計画していることに伴い増収の見通しで、前年同期比6.8パーセント増の393億円を見込んでいます。

営業利益は、2027年3月期に計画修繕や定期点検が重なることに加え、羽田空港一丁目地区の移転対応などによる一時費用が増加する見込みのため、減益となる見通しです。前年同期比27パーセント減の49億円を見込んでいます。

これは、施設の中長期的な安全性や安定稼働、事業基盤の強化に向けた取り組みに伴うものです。なお、2027年3月期は減損損失が発生しない見込みであり、親会社に帰属する当期純利益は34億円と前期並みの水準を維持する見通しです。

スライド右側には配当見通しについて記載しています。2025年5月に中長期経営計画を見直した際の配当方針に基づき、配当を実施する予定です。年間配当金は、過去最高額となった2026年3月期の42円を維持する見通しです。

2027年3月期 連結業績予想 セグメント別業績予想

2027年3月期 連結業績予想 セグメント別業績予想

セグメント別の業績予想です。空港内不動産事業は、一部テナントさまとの契約終了などに伴う賃料売上の減少により、減収となる見込みです。また、新整備場地区への移転本格化や計画修繕に伴う一時費用の増加により、減益を見込んでいます。

売上高は前年同期比0.9パーセント減の171億3,200万円、営業利益は前年同期比17.2パーセント減の33億1,700万円を予定しています。なお、当期は中長期経営計画期間中における長期修繕計画の集中期にあたる予定です。

空港外不動産事業では、ノンアセット事業において、前期を上回る販売用不動産の取得棟数および売却棟数を計画しています。一方、前期は当初計画を超える水準で収益を確保できたことに加え、当期は取得棟数の増加に伴い物件取得費用が増加するため、減益となる見通しです。

その結果、売上高は前年同期比22.1パーセント増の138億1,400万円、営業利益は前年同期比18.6パーセント減の23億8,300万円を見込んでいます。

空港内インフラ事業では、熱供給事業において原材料費の上昇を見込んでいますが、従量料金に適切に反映されるため、収益への影響は軽微となります。

一方、給排水運営事業では、使用水量は堅調に推移すると見込むものの、計画修繕など一時費用の増加や、共用通信事業における設備更新に伴う減価償却費の増加などにより減益となる見込みです。

その結果、売上高は前年同期比2.3パーセント増の76億3,400万円、営業利益は前年同期比27.1パーセント減の8億4,100万円を見込んでいます。

その他の事業は、海外事業における貸付元本の減少に伴う金利収入の減少により、売上高は前年同期比1.2パーセント減の7億2,000万円、営業利益は前年同期比1.9パーセント減の2億5,200万円を見込んでいます。

そのほか全社共通費用としては、本社移転に伴う一時費用の増加などを見込み、前年同期比2億6,500万円増の18億9,300万円を見込んでいます。決算および通期業績予想のご説明は以上です。

中長期経営計画の見直し・骨子(再掲)

中長期経営計画の見直し・骨子(再掲)

田村滋朗氏(以下、田村):代表取締役社長執行役員の田村です。本日はご参加いただき、重ねて御礼申し上げます。よろしくお願いします。

当社は、見直し後の中長期経営計画において「Ⅰ:羽田空港内事業の更なる強化」「Ⅱ:ノンアセット事業の拡大」「Ⅲ:事業領域拡大・成長投資の実行」の3つの重点施策を中心に事業戦略を推進しています。

また、資本効率の改善と市場評価の向上を目的とした資本政策として、「Ⅰ:キャッシュ・アロケーション方針」、配当方針や自己株式取得といった「Ⅱ:株主還元の大幅拡充」「Ⅲ:上場市場の見直し・株主優待制度の廃止」「Ⅳ:IRの強化」の4つを掲げています。それでは、各進捗状況についてご説明します。

中長期経営計画の進捗状況(重点施策)

中長期経営計画の進捗状況(重点施策)

3つの重点施策のテーマと、それぞれの取り組み状況や進捗についてです。重点施策Ⅰでは、事業基盤のさらなる強化を目指し、羽田空港一丁目地区の施設再編、新整備場地区への機能移転、国内貨物地区の施設複層化、デジタル・スマート化といったテーマを掲げています。

これら事業環境の変化や課題に対応した事業展開を通じて、安定的な収益を持続しつつ、羽田空港における課題に取り組んできました。

重点施策Ⅱでは、収益源の多様化と資本効率の向上を目指し、前期には販売用不動産を3棟売却し、2棟取得しました。また、当社グループ初となる不動産私募ファンドに関する取り組みも実施しています。

重点施策Ⅲでは、空港脱炭素化推進に向けた取り組みやPM・BM事業の拡大、既存事業および新規事業におけるさらなる収益拡大を目指しています。脱炭素化推進においては、水素エネルギーの導入に向けた実証実験や海外空港での取り組みに向け準備を進めています。

中長期経営計画の進捗状況(重点施策)

中長期経営計画の進捗状況(重点施策)

重点施策Ⅰのうち、羽田空港一丁目プロジェクトにおいては、2024年11月に羽田空港一丁目地区の一部機能を新整備場地区の既存施設へ移転集約する方針を決定しました。

受け入れ先となる新整備場地区の物件では、共用部のリニューアルやレイアウト変更工事など、移転本格化に向けた入居対応工事を実施しています。また、課題となっていた駐車場不足については、近隣の当社施設敷地を有効活用して駐車場用地を捻出し、対応しています。

この結果、運航訓練会社や一部の早期移転テナントの移転が決定しました。特にメンテナンスセンターアネックスは、2026年度中にほぼ満床となる見込みで、着実に計画が進展しています。

今後は、羽田空港一丁目地区の主要施設が2026年度に営業を終了する予定であるため、新整備場地区への移転本格化に向け、事務所テナントのユーティリティセンタービル移転誘致を継続していきます。

中長期経営計画の進捗状況(重点施策)

中長期経営計画の進捗状況(重点施策)

重点施策Ⅰ「羽田空港内事業の更なる強化」および重点施策Ⅲ「事業領域拡大・成長投資の実行」に向けた取り組みについてご紹介します。まず、スライド左側にありますように、当社では、羽田空港での通信インフラの強化を目的に、衛星通信サービス「Starlink Business」を設置しました。

「Starlink Business」は地上インフラの影響を受けにくい通信手段であり、災害時のバックアップ回線としての活用が期待されています。2026年6月1日にサービス提供開始を予定しています。

本取り組みは、災害時や非常時においても通信手段を確保することで、事業継続性(BCP)の向上に寄与するものであり、国内の空港では事例の少ない先進的な取り組みです。

また、スライド右側にありますように、羽田空港国内貨物地区では、太陽光発電の安定供給と脱炭素社会の実現への貢献を目指し、太陽光発電により製造から利用に至るまで二酸化炭素を一切排出しない「グリーン水素」を活用した純水素型燃料電池の実証プロジェクトを計画しています。

2026年度中に太陽光発電設備および水素パッケージの設置工事を着工し、2027年度中の運転開始と実証実験の開始を目指しています。なお、当社は水素エネルギーの社会実装を加速させる官民連携プロジェクトとして東京都が発足した「TOKYO H2」プロジェクトに参画しています。

また、羽田空港国内貨物E6棟では、太陽光発電設備の増設および蓄電池の設置に向け、2026年度の竣工、2027年度の運用開始を予定しています。

太陽光発電に加えて新たに蓄電池を設置することで、昼間だけでなく夜間の電力供給が可能となります。また、災害時や停電時にも電力供給を確保し、空港BCPの向上に貢献していきます。

中長期経営計画の進捗状況(重点施策)

中長期経営計画の進捗状況(重点施策)

重点施策Ⅱの空港外不動産事業における「ノンアセット事業の拡大」の進捗です。まず、販売用不動産の取得状況としては、東京都新宿区の「大和屋ビル」を2025年9月に、東京都中央区の「GRANBIZ東京日本橋」を11月に取得し、合計で2棟を仕入れました。

また、売却状況としては、2025年4月に東京都千代田区の「サクラフロント一番町」、2026年3月に東京都中央区の「日本橋浜町2丁目ビル」、静岡県静岡市の「五風来館」の合計3棟を売却しました。

事業開始後4年間で累計11物件を取得し、4物件の売却が完了しています。なお、「五風来館」に関しては、不動産私募ファンドに関する取り組みを行っています。

中長期経営計画の進捗状況(重点施策)

中長期経営計画の進捗状況(重点施策)

ノンアセット事業の拡大に向けた当社グループ初の取り組みとして、不動産私募ファンドに関する取り組みをご紹介します。

本取り組みは、当社が100パーセント出資する子会社であるAFCアセットマネジメント株式会社による投資助言に伴うフィー収益の獲得、および不動産私募ファンドへの出資を通じた投資運用収益の獲得により、当社連結業績に寄与し、収益源の多様化と資本効率の向上に貢献するものです。

なお、先ほど業績予想でご説明したとおり、今期は前期を上回るさらなる物件の取得および売却を計画しています。引き続き、ノンアセット事業の育成と推進を通じて、経営基盤のさらなる強化に努めていきます。

中長期経営計画の進捗状況(資本施策)

中長期経営計画の進捗状況(資本施策)

資本施策の取り組みについてご紹介します。まず、資本施策Ⅱ「株主還元の大幅拡充」に関する取り組みとして、配当方針の見直しと自己株式取得の進捗状況についてご説明します。

先ほど決算および業績予想の概要でご説明したとおり、ご案内の方針に従い、2026年3月期は、前期の21円を大きく上回る過去最高額となる年間配当42円を達成し、2027年3月期においても42円を維持する予定です。

自己株式の取得に関しては、10億円を上限として2025年10月より開始し、取得した株式については、2026年2月に全株式の消却を完了しています。なお、自己株式取得について、現時点で具体的な決定は行っていませんが、株主還元の基本方針に基づき、機動的に実施する方針です。

中長期経営計画の進捗状況(資本施策)

中長期経営計画の進捗状況(資本施策)

資本政策Ⅲの「上場市場の見直し・株主優待制度の廃止」と、資本施策Ⅳ「IRの強化」に関する取り組みについてご説明します。

スライド左側をご覧ください。まず、市場区分の変更についてです。当社は、持続的な企業価値向上を目的として、2026年1月30日付で東京証券取引所のプライム市場からスタンダード市場へと市場区分を変更しました。

また、株主のみなさまの平等性を確保し、利益還元を集約する観点から株主優待制度を廃止しました。

スライド右側に記載のように、2026年3月期は、IR活動の強化の一環として、投資家のみなさまに当社への理解をより深めていただくため、株主アンケート結果の株主通信Q&Aへの反映や、決算説明会書き起こし配信の実施、決算説明会のスライドや会社概要資料の見直しなど、各種IRコンテンツの改善を行いました。

また、株主・投資家のみなさまとの対話機会を積極的に拡大するため、IR面談の強化に加え、個人投資家向けIRセミナー、機関投資家向け会社説明会、アナリスト向け施設見学会などを実施しました。

これらのIR強化の取り組みを通じて、当社の中長期成長戦略や事業特性への理解を促進するとともに、株主・投資家のみなさまからいただいたご意見やご期待については、経営陣および取締役会でも共有し、今後の経営施策やIR活動のさらなる改善につなげていきます。

中長期経営計画の進捗状況

中長期経営計画の進捗状況

スライドでは、ESGに関する取り組みの一部をご紹介しています。ガバナンスに関しては、先般、本年の総会後における社長交代や役員人事について公表しましたが、その決定プロセスについてCG報告書でも方針を記載しています。

独立社外取締役を委員長とする指名委員会を経て、いずれも候補者を選定しています。次期社長候補者として、本日同席の笹岡を選定しました。2代続けてプロパー出身者が社長に就任する見込みです。

これにより、内部人材の育成と経営陣の持続性が確保され、ガバナンス体制が一層強化されると考えています。新たな経営体制および組織体制のもと、中長期経営計画における目標達成に加え、当社グループの持続的な成長と企業価値の向上を目指します。

中長期経営計画の進捗状況

中長期経営計画の進捗状況

スライドには中長期経営計画に基づく数値目標の進捗状況を記載しています。先ほど決算概要でご説明したとおり、今期の営業利益は、計画的な修繕計画や本社移転などの一時的な費用の増加に伴い、一時的に前期実績を下回る見込みです。

一方で、一時的な費用増加の影響を踏まえつつ、その他の各項目と同様に目標値に向け着実に進捗しています。今後も数値目標の達成を目指し、引き続き取り組んでいきます。中長期経営計画の進捗状況についてのご説明は以上です。

資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について・サマリー

資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について・サマリー

ここからは、資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応についてご説明します。まず、現状評価として、株価や時価総額は中長期経営計画の見直しに伴う各施策の実行によって大幅に上昇しました。PBRは0.5倍程度から0.76倍に上昇し、ROEも5.7パーセントまで上昇しています。

ROEの上昇要因としては、①既存事業における賃貸条件の見直しなどによる収益力の向上、②ノンアセット事業におけるバリューアップ利益獲得の伸長、③羽田空港一丁目地区再編に伴う資産除去債務の計上による収益減の一巡、④自己株式取得による自己資本の圧縮などが挙げられます。

また、当社における株主資本コストは、CAPMや市場評価に基づく算出値などを踏まえた上で、5.5パーセントから6.5パーセント程度の水準と認識していますが、ROEは着実に上昇し、株主資本コストと同等のレンジへと達しています。

今後についても、中長期経営計画見直しで掲げた3つの重点施策を軸にした事業戦略や各資本施策の実施により、資本効率の改善と市場評価の向上を図るとともに、成長投資や資本施策の持続的な実施などにより、本計画期間以降もさらなる資本収益性の向上を目指していきます。

なお、現状評価や方針、目標の詳細をスライド24ページから26ページに記載していますので、ご覧いただけると幸いです。

資本効率と市場評価の推移[PBR、ROE、PER]

資本効率と市場評価の推移[PBR、ROE、PER]

資本効率と市場評価の推移[PBR、ROE、PER]についてはスライドのとおりです。

資本コストの評価

資本コストの評価

資本コストの評価についてはスライドのとおりです。

資本効率改善と市場評価向上に向けた施策

資本効率改善と市場評価向上に向けた施策

資本効率改善と市場評価向上に向けた施策についてはスライドのとおりです。

株主・投資家との対話状況

株主・投資家との対話状況

株主・投資家との対話状況についてご説明します。中長期経営計画の見直し開示後、先ほどご説明したIR強化に向けた各種施策を進める中で、当社に対する市場からの注目度が向上し、IR面談の件数が増加しています。

このような状況を受け、IR対応体制の強化を図るとともに、私、社長をはじめ、IR担当役員および経営企画部IR担当による施設見学会や会社説明会、スモールミーティングなどを実施し、株主・投資家との対話の機会を積極的に設けています。

また、これらの取り組みを定期的に取締役会へフィードバックすることで、各施策のブラッシュアップや情報開示の充実につなげています。

株主・投資家との対話における関心事項を整理すると、大きく5つに集約されます。まず、1つ目に事業内容、2つ目に成長シナリオ、3つ目にガバナンス、4つ目に資本効率、5つ目に株主還元となります。

これらへの対応について、IRミーティングや各種資料でご説明しています。対応内容の参照資料は、スライド29ページから31ページに記載していますので、ご覧いただけると幸いです。

当社の事業特性について

当社の事業特性について

当社の事業特性についてはスライドのとおりです。

コーポレート・ガバナンスについて

コーポレート・ガバナンスについて

コーポレート・ガバナンスについてはスライドのとおりです。

株主還元、株主優待廃止について

株主還元、株主優待廃止について

株主還元、株主優待廃止についてはスライドのとおりです。

今後も引き続き、株主・投資家のみなさまとの対話を積極的に行っていきます。

以上で、私からのご説明を終了します。ご清聴いただき、誠にありがとうございました。

質疑応答:今期の減益計画に対する考え方について

質問者:今期の計画は少し減益の計画となっていますが、中長期経営計画の目標値を前期で超えた営業利益の数字もあることを踏まえると意図的に抑えられたようにも見えます。

実際に将来の費用計上を前倒ししている要素や、今期の計画において慎重に設定しているために上振れする可能性が高い部分があるなど、現時点でお考えになっている点があればコメントをお願いします。

笹岡修氏(以下、笹岡):経営企画を担当している笹岡です。今期の営業利益や最終利益等の見通しについて、前期と比べると特に営業利益や経常利益がかなりマイナス幅の大きい見通しとなっています。

この点について、結論として、当社としては過度に保守的に、あるいは慎重に見ているという認識は持っていません。

では、なぜこのように営業利益のマイナスを見込んでいるかというと、今期の営業利益は、計画修繕を進める中で、ボリュームの大きな修繕が集中する年度であることや、一部の空港内整備用施設で空きスペースが生じたため、当社として埋め戻しを進める必要があることを踏まえ、計画しています。

また、回転型事業では、前期に比べて投資を加速させることで初期費用が増えてきます。さらに、前期の実績では回転型事業の出口で計画値を上回る利益を達成しましたが、今期はその前提を外し、現在の物件売却を見通した事業計画に基づいて利益を見込んでいます。

これらの背景から、決して過度に保守的な予測ではなく、適切に利益を積み上げた結果がこの見通しに反映されています。また、現状の数字であっても、構造的に利益が伸びていかない、あるいは停滞している状況にあるとは考えていません。

2025年度は営業利益と経常利益が大きく増加しましたが、基礎体力としての営業利益を増やしていくという方針に変わりはありません。

今期においては、修繕費の適切なコントロールや、空いているスペースの埋め戻しの着実な実施、また回転型事業では計画を超える利益の獲得に挑戦するなど、多方面での取り組みにより上方修正を目指す意向です。現時点では、当社として保守的といえるほど楽観的には見ていないという状況です。

中長期経営計画の営業利益ベースについて、「もう達成しているじゃないか」というご指摘もあるかと思いますが、このような要因から一時的に数字が跳ね上がった側面もあります。

安定的に目標数値を上回ること、また各種指標がバランス良く目標を超えることを中長期経営計画の目標に置いており、今後も引き続き、着実に取り組んでいきたいと考えています。

質疑応答:自社株買いに対する考え方について

質問者:先ほどのご説明では、自社株買いは基本的に機動的に行うとのことでした。それ以上の詳細はコメントが難しいかもしれませんが、前期に10億円の自社株買いを実施されており、今期の純利益の計画が同水準であることを踏まえると、株価がいったん下がった状況にある中で、条件としては悪くないのではないかと考えています。

安定的なイメージで自社株買いを進めていくことが良いと考えていらっしゃるのか、あるいは自社株買いは毎年行うものではなく、変動的なものとみなしていらっしゃるのか、自社株買いについての考え方をお聞かせください。

笹岡:前期に1回、自己株式の取得を実施しましたが、株主還元の充実を図りたいという思いがあります。現在の株価状況に関しては、会社として割安と判断できるタイミングであるという考え方もあると思いますが、本日時点の見通しとしては、株価水準などを見極めながら機動的に取り組んでいきたいと考えています。

毎期、一定額を実施するという予見性の高い取り組みをすることが良いインパクトになるのかもしれませんが、当社としては現時点でそこまで方針を整理しているわけではなく、中長期経営計画期間全体における株主還元のボリューム感を見据えつつ機動的に検討していきたいと考えています。

質疑応答:羽田空港一丁目地区の移転による営業利益への影響について

質問者:羽田空港一丁目地区の移転について、巡航ベースで見た時に営業損益は移転前後でどのように変化するのかを教えてください。

また、先日の見学会で嵩上げについてご説明いただきましたが、御社がこの地区から一度離れるものの、将来的に再び関与する可能性やスケジュールに上がってくるタイミングについて、現時点でのアップデートがあればおうかがいしたいです。

田村:嵩上げに関しては以前からご説明していますが、国土強靱化基本計画に則り、羽田空港一丁目地区は地盤が低いため、国の土地として国が嵩上げを行い、水害に備えるというのが大前提にあります。

その中で、既存の当社施設の建て替えについて協議してきましたが、コロナ禍以降、建設費の著しい高騰が進み、テナントさまとの賃料目線が合わない状況でした。

そこで、当社施設の稼働状況や需要の動向などを考慮した上で、テナントさまの事業計画に合わせた円滑な業務移行や用途に応じた立地と機能の提供が可能となるなど、顧客ニーズへの対応や利便性が高まることから、テナントさまには新整備場地区への移転をご案内しています。一部のテナントさまは市中に移られるケースもありますが、航空機運航のための各種施設に関してはまだ協議を続けている段階です。

一丁目地区の再編前後の営業利益の変化については、現在同地区に所有する複数の施設の一部機能を新整備場地区の既存施設へ移転することで、分散していた施設を集約することが可能となります。これにより、新たな大規模投資を行うことなく、既存施設を有効活用でき、収益の最大化や資本効率の向上が期待されます。

なお、今後当社が一丁目地区に施設を新設する場合には、新たに土地を利用するということになり、公募というシステムに則ることになります。

すなわち、当社が国に対して「このような施設を作りたい」と提案した場合、国がそれを公募化して「同様の提案をする企業はありませんか?」と広く募集します。そのうえで応募企業のなかから採択されるという仕組みになります。当社は引き続き、さまざまな事業体の方々と情報を密に共有しながら、現在の羽田空港一丁目地区にも展開できるよう取り組みを続けています。

質疑応答:空港外不動産事業における強みについて

質問者:現在、空港外不動産事業へシフトしている経緯を教えてください。

また、最近拝見した物件は、一般的な回転型事業のバリューアップ案件が多く、同業他社も行っているように見受けられ、御社の強みがややわかりにくいと感じる部分があります。

これまで培ったバリューアップの経験によりノウハウが蓄積されていたり、継続的に物件を購入してきたことで保有件数が一定量を超えたりなど、足元での強みがあるのかもしれないと考えていますが、あらためて御社の強みや、専業の各社との違いなどについてお聞かせください。

田村:当社空港外不動産事業には、2つあります。1つは、長期保有を前提とした主に空港勤務者向けの社宅などの不動産賃貸事業、もう1つは、新たにアセットマネジメントとして、回転型のビジネスモデルを採用しています。

こちらは、中小型のオフィスビルを取得し、建物をバリューアップして売却するというものです。この事業については、4年前に専門チームを迎え入れ、その方々の情報やノウハウも活用しながら進めています。

当社はこれまで空港内で施設を保有してきたため、これらのノウハウを空港外不動産事業にも融合し、売却などを通じて収益を上げていく方針です。

空港内事業は長期で安定した事業体ですが、短期的な収益を上げることは難しい状況です。そのため、1本足ではなく2本足の体制を整え、多角的な視点から収益を上げるかたちで事業を進めています。

笹岡:加えて申し上げると、空港外不動産事業へシフトしているわけではなく、あくまで両輪として空港外不動産事業にも取り組んでいくという位置づけです。

空港外不動産事業における回転型事業では、物件を仕込み、価値を向上させた上で売却出口を見つけるというプロセスを取りますが、マーケットの状況にも左右されるため、投資残高は上限やレンジを定めて運用しています。

2025年5月に開示している見直し後の中長期経営計画では、150億円から200億円程度を投資残高としてコントロールし、規律ある投資を進めることが重要であると考えています。

もう1つの固定資産としては、主たる資産は空港周辺に位置する、空港で働く方々の住宅や空港を利用する方々をターゲットにしたホテルです。これは、当社の祖業である空港内事業の需要のにじみ出しを空港周辺で受け止めるというイメージです。

あくまでも空港の動きに追随しながら事業エリアを広げていく結果として、このようなポートフォリオになっています。この両輪をうまく回しながら、バリューアップノウハウを空港内の事業にも還元させるとともに、空港内で安定的な事業を行えることを活用し、回転型事業にも取り組んでいます。

このように健全な財務状況などを活用することも当社がこの事業に取り組む強みの1つであり、リスクコントロールを含めてバランスよく考慮しながら進めていきたいと考えています。

質疑応答:羽田空港国内貨物地区の空コンテナ置き場について

質問者:羽田空港の国内貨物地区において、空コンテナ置き場の着工および稼働時期を現在どのように見ているかお聞かせください。さらに、現在の進捗状況や検討事項、施設の概要などが決まっていれば教えてください。

また、現在、空コンテナ置き場不足の影響が貨物オペレーションに与える影響をどのように見ているかご教示ください。

笹岡:国内貨物地区において、当社は指定機能施設事業者としてターミナルの運営を担っています。空港運営上で極めて重要な機能を果たしていることから、エリアが抱える課題を解決することで、当社事業の収益の厚みを増していきたいという考えから、関係者との意見交換を進めています。

その中で浮かび上がった課題の1つが「コンテナを置く場所がない」というものです。当社としては、限られた施設用地ではあるものの、立体的に活用することで、課題解決に貢献していきたいと取り組んでいるところです。

コンテナは長時間留め置かれるものではなく、迅速に払い出され、荷物の運搬に利用されるといった流れを繰り返しています。そのため、航空会社のオペレーションにおいて効率的な場所を確保することが重要です。

また、コンテナは自社で使用する場合もありますが、フォワーダーに貸し出し、コンテナ化された貨物を再び引き受けるといったかたちで運用されることもあります。このため、フォワーダーへコンテナを貸し出すというオペレーションの効率化に資する仕組みを構築することも必要です。

現在の具体的な進捗としては、このような要望をいくつか承りながら、適切な場所や投資額の検討、オペレーション上の仕組み作りなどを協議している状況です。着工時期については、まだ明確な回答ができない状態ですが、課題を認識しており、現在その検討を進めています。

また、国内貨物地区はおかげさまでほぼ満床状態にあることから、コンテナ置き場に限らず複層化による機能強化や収益貢献が図れる可能性もあると考え、場所や用途、あり方などについて関係者と全般的に協議を継続しています。その方向性が見えてきた際には、あらためてお知らせする予定です。

質疑応答:羽田空港一丁目プロジェクトに関する国への提案について

質問者:羽田空港一丁目プロジェクトについて、先ほどのお話では、御社から提案して国が公募を始めるということでしたが、実際に御社から国に提案はされていますか?あるいは提案の予定はありますか?

田村:現時点では、新たな施設ということで当社から提案はしていません。先ほどの繰り返しになりますが、国有地の利用においては、現時点では公募というかたちが大原則です。

その上で当社には既存の施設があったため、同規模での機能移転は一定の条件の下で認められ、国とさまざまな協議をしながら再配置が決まっていました。

しかし、こちらの建築が部分的になくなったこともあり、国の現行計画では空いているスペースが一定程度あると聞いているため、今後新たに施設展開を行いたい場合には、国にしっかりと提案を行い、それが今度はオープンな公募になるということです。

なお、オフィスと一部の機能施設は、新整備場地区の既存施設に移転を進めています。現時点では決まっていませんが、今後新たな展開が出てきた場合、当社だけではなく、各事業者からの要望をお聞きしながら、多様なかたちで展開できればと考えています。

質疑応答:「Starlink Business」のサービス内容について

質問者:「Starlink Business」はプレスリリースが発表された時は、御社が使うものかと思っていましたが、共用通信サービスの中の1つになるという理解でよろしいでしょうか?

田村:「Starlink Business」は共用通信回線を利用するものです。災害時に一般の通信回線が使えなくなった場合、当社が保有する空港内の専用回線を活用し、外部との通信を行う際に活躍するサービスです。

質問者:利用者のオプションのようなものですか?

田村:オプションという位置づけで、共用通信をご利用いただいている方々にご案内しており、災害時も展開できるように活動しています。

質問者:実際にサービスを契約された方はいらっしゃいますか?

田村:現在、多くの方々に関心を示していただいています。

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