2025年３月期 決算短信の要約
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山善の2025年3月期連結決算は、売上高が5,161.26億円（前期比1.8％増）と増収となりました。一方、営業利益は95.35億円（同3.6％減）、経常利益は100.18億円（同4.0％減）と減益となりましたが、親会社株主に帰属する当期純利益は78.45億円（同20.9％増）と大幅増益を達成しました。生産財関連事業の自動化需要や住建事業の好調が業績を支えています。
主な事業セグメント
山善の主な事業セグメントは、生産財関連事業、住建事業、家庭機器事業の3つです。生産財関連事業は工作機械や機械工具等の供給を通じて「モノづくり」をサポートし、消費財関連事業（住建事業と家庭機器事業）は住宅設備機器やホームライフ用品等の供給を通じて「快適生活空間づくり」を提案しています。
当決算における事業や経営成績の主な変化
当連結会計年度の売上高は5,161.26億円（前期比1.8％増）となりました。利益面では、営業利益は95.35億円（同3.6％減）、経常利益は100.18億円（同4.0％減）となりました。一方、親会社株主に帰属する当期純利益は78.45億円（同20.9％増）と大幅に増加しました。生産財関連事業では、自動車産業向けの需要低迷がありましたが、生産自動化需要や省エネ機器の売上が好調でした。住建事業は空調設備や給湯器の販売が堅調で、売上高が9.4％増加しました。家庭機器事業は、消費者の購買意欲低下の影響を受けましたが、プライベートブランド商品の強化により、ほぼ前年並みの売上を維持しました。
貸借対照表の変化
資産合計は2,922.65億円（前期比0.9％減）となりました。主な変動として、現金及び預金が153.91億円減少し、有価証券・投資有価証券が62.43億円増加しました。負債合計は1,643.32億円（前期比1.2％増）となり、契約負債が25.21億円増加しました。純資産は1,279.33億円（前期比3.5％減）となり、自己株式の取得等による自己株式の増加（49.95億円）やその他有価証券評価差額金の減少（35.28億円）が主な要因です。自己資本比率は前期末の44.6％から43.3％に低下しました。
キャッシュフローの変化
営業活動によるキャッシュ・フローは83.61億円の収入（前期は111.56億円の収入）となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは111.06億円の支出（前期は9.27億円の支出）となり、主に投資有価証券の取得や固定資産の取得によるものです。財務活動によるキャッシュ・フローは107.27億円の支出（前期は47.65億円の支出）となり、自己株式の取得や配当金の支払いが主な要因です。これらの結果、現金及び現金同等物の期末残高は前期末比15.4％減少し、748.41億円となりました。
今年度、来年度の業績見通しの変化
次期の業績見通しについては、売上高5,300億円（前期比2.7％増）、営業利益90億円（同5.6％減）、経常利益90億円（同10.2％減）、親会社株主に帰属する当期純利益70億円（同10.8％減）を予想しています。米国の保護主義による影響や経済の不確実性が高まる中、生産財関連事業では技術専門性とグローバルネットワークを活かした提案、消費財関連事業では新たな商品やサービスの提案を加速させる方針です。
株主還元
当期の期末配当金は1株当たり32円とし、中間配当金20円と合わせて年間配当金は52円となる予定です。次期の配当につきましても、年間で1株当たり52円（中間配当20円、期末配当32円）を予定しています。新中期経営計画期間中は、連結配当性向40％または自己資本配当率（DOE）3.5％のいずれか高い金額を基準に配当を決定する方針です。
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