2025年３月期 決算短信の要約
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日本紙パルプ商事の2025年3月期は、売上収益が増加したものの、利益面では減益となりました。海外事業の拡大や構造改革を進める一方で、一部セグメントでの減損損失計上が業績に影響しました。次期は増益を見込み、株主還元も強化する方針です。今後は、M&Aによる事業拡大や高付加価値製品の販売増加などを通じて、持続的な成長を目指していくことが重要です。
主な事業セグメント
日本紙パルプ商事株式会社の主な事業セグメントは、国内卸売、海外卸売、製紙加工、環境原材料、不動産賃貸の5つです。国内外での紙・板紙の販売、製紙・加工、古紙・パルプ等の原材料販売、リサイクル事業、不動産賃貸などを行っています。
当決算における事業や経営成績の主な変化
2025年3月期の連結業績は、売上収益が前期比3.8%増の5,545.24億円となりました。一方、営業利益は13.4%減の150.71億円、経常利益は5.6%減の158.22億円、親会社株主に帰属する当期純利益は26.9%減の75.69億円となりました。減益の主な要因は、製紙加工及び海外卸売の連結子会社での減損損失計上などです。
貸借対照表の変化
総資産は前期末比5.3%増の3,922.34億円となりました。主な要因は、OVOL France, S.A.S.及びその子会社の連結子会社化や、OVOL Papier Deutschland GmbHの事業譲受による棚卸資産や土地の増加です。負債は5.3%増の2,466.7億円、純資産は5.2%増の1,455.65億円となりました。
キャッシュフローの変化
営業活動によるキャッシュ・フローは210.1億円の収入（前期比0.6%増）となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは112.17億円の支出（前期比284.5%増）となり、主に海外での事業譲受や子会社株式取得によるものです。財務活動によるキャッシュ・フローは93.35億円の支出（前期比70.5%減）となりました。
今年度、来年度の業績見通しの変化
2026年3月期の連結業績予想は、営業利益165億円（前期比9.5%増）、経常利益155億円（同2.0%減）、親会社株主に帰属する当期純利益85億円（同12.3%増）を見込んでいます。海外卸売セグメントでの増益を予想する一方、国内卸売や環境原材料セグメントでは減益を見込んでいます。
株主還元
当期の年間配当額は、株式分割後換算で1株当たり25円（前期実績から実質12円の増配）となります。次期の配当予想は1株当たり28円（当期から3円増配）を予定しています。2024年度からスタートした中期経営計画2026の期間中は、「連結配当性向を30%以上とする累進配当」を方針としています。
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