伊藤忠商事(株)の決算情報

伊藤忠商事株式会社の主な事業セグメントは、繊維、機械、金属、エネルギー・化学品、食料、住生活、情報・金融、第8の8つです。これらのセグメントを通じて、幅広い産業分野でグローバルに事業を展開しています。

2025年3月期の連結業績は、収益が前期比4.9%増の14兆7,242億円、当社株主に帰属する当期純利益が9.8%増の8,803億円となりました。売上総利益は6.5%増の2兆3,765億円に拡大しました。一方、営業利益は2.7%減の6,839億円となりました。持分法による投資損益は10.4%増の3,493億円と大幅に伸長し、全体の増益に寄与しました。

総資産は前期末比4.4%増の15兆1,343億円となりました。主な要因は、デサントの連結子会社化や持分法投資の増加、棚卸資産の増加です。株主資本は6.0%増の5兆7,551億円に拡大し、株主資本比率は0.6ポイント上昇して38.0%となりました。ネット有利子負債は8.0%増の2兆9,613億円となりましたが、NET DERは0.51倍と前期末から横ばいを維持しています。

営業活動によるキャッシュ・フローは、前期比2.0%増の9,973億円の収入となりました。これは主に第8、エネルギー・化学品、食料での堅調な営業取引収入によるものです。投資活動によるキャッシュ・フローは、前期の2,060億円の支出から5,163億円の支出に拡大しました。主な要因はCSN Mineração S.A.への追加投資やデサントの連結子会社化によるものです。財務活動によるキャッシュ・フローは5,250億円の支出となり、主に配当金の支払いや自己株式の取得によるものです。

2026年3月期の連結業績予想では、当社株主に帰属する当期純利益は9,000億円（前期比2.2%増）を見込んでいます。世界経済の減速リスクを踏まえつつも、着実な利益の積み上げを目指しています。売上総利益は2.5兆円、営業利益は7,040億円を予想しています。

2025年3月期の1株当たり配当金は200円（中間配当100円、期末配当100円）となり、前期比40円の増配となりました。2026年3月期の配当予想は、1株当たり200円または配当性向30%のいずれか高い方を予定しています。また、自己株式取得については、総還元性向50%を目途に機動的・継続的に実行する方針です。