2025年3月期 決算短信の要約
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トヨタ自動車の2025年3月期決算は、営業収益が過去最高を更新する一方で、利益面では減益となりました。自動車事業の営業利益が14.7%減少し、全体の業績に影響を与えています。次期も減益予想となっており、米国の関税政策や為替変動などの外部環境の影響が懸念されます。一方で、配当は増配を継続しており、株主還元に積極的な姿勢を示しています。
主な事業セグメント
トヨタ自動車は、自動車事業と金融事業を主な事業セグメントとしています。自動車セグメントでは、セダン、ミニバン、コンパクト、SUV、トラック等の自動車とその関連部品・用品の設計、製造および販売を行っています。金融セグメントでは、主に自動車販売を補完するための金融およびリース事業を展開しています。
当決算における事業や経営成績の主な変化
2025年3月期の連結業績は、営業収益が48兆367億円(前期比6.5%増)となりました。一方、営業利益は4兆7,955億円(同10.4%減)、税引前利益は6兆4,145億円(同7.9%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は4兆7,650億円(同3.6%減)と減益となりました。営業利益の減益は、諸経費の増加(9,900億円減)が主な要因です。自動車販売台数は936万2千台と、前期比0.9%減少しました。
貸借対照表の変化
資産合計は93兆6,013億円(前期末比3.9%増)、負債合計は56兆7,224億円(同3.4%増)、資本合計は36兆8,789億円(同4.7%増)となりました。親会社所有者帰属持分比率は38.4%(前期末38.0%)と若干改善しています。有利子負債は38兆7,928億円(前期末36兆5,617億円)と増加しており、財務レバレッジの上昇が見られます。
キャッシュフローの変化
営業活動によるキャッシュ・フローは3兆6,969億円の収入(前期比5,094億円減)となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは4兆1,897億円の支出(同8,090億円減)、財務活動によるキャッシュ・フローは1,972億円の収入(同2兆3,003億円減)となりました。結果として、現金及び現金同等物の期末残高は8兆9,824億円(前期末比4,296億円減)となっています。
今年度、来年度の業績見通しの変化
2026年3月期の連結業績予想は、営業収益48兆5,000億円(前期比1.0%増)、営業利益3兆8,000億円(同20.8%減)、税引前利益4兆4,100億円(同31.2%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益3兆1,000億円(同34.9%減)と減益を見込んでいます。為替レートは1米ドル=145円、1ユーロ=160円を前提としています。米国の関税政策による影響として、4・5月分で1,800億円の減益を見込んでいます。
株主還元
2025年3月期の年間配当金は1株当たり90円(前期75円)となりました。2026年3月期は95円(中間45円、期末50円)を予定しており、配当性向は39.9%を見込んでいます。
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