日本タングステン(株)の決算情報

日本タングステン株式会社の主な事業セグメントは、機械部品事業と電機部品事業です。機械部品事業ではHDD用磁気ヘッド基板やNTダイカッターなどを、電機部品事業ではEVリレー用接点や抵抗溶接電極、ブレーカー用電気接点などを扱っています。

当第3四半期連結累計期間の売上高は前年同期比11.4%増の93億3,100万円となりました。営業利益は44.7%増の5億5,400万円、経常利益は28.6%増の7億7,800万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は12.0%増の5億4,300万円と、増収増益となりました。機械部品事業が好調で、特にHDD用磁気ヘッド基板やNTダイカッターの売上が伸びました。一方、電機部品事業では自動車部品市場向けの一部製品が減少しました。

総資産は前連結会計年度末比2.8%増の176億2,100万円となりました。主な増加要因は棚卸資産と有形固定資産の増加です。負債は2.2%増の51億3,400万円、純資産は3.1%増の124億8,600万円となりました。自己資本比率は70.8%と、前連結会計年度末から0.2ポイント上昇しています。

キャッシュ・フロー計算書は作成されていませんが、現金及び預金は前連結会計年度末から2億3,200万円減少し32億6,400万円となりました。一方で、棚卸資産が3億2,000万円増加し、有形固定資産も2億9,900万円増加しています。これらの変化から、設備投資や在庫の増加に資金を充てたことが推測されます。

2025年3月期通期の連結業績予想が上方修正されました。売上高は前期比7.3%増の123億円、営業利益は36.5%増の6億5,000万円、経常利益は11.9%増の8億8,000万円、親会社株主に帰属する当期純利益は13.8%増の6億円を見込んでいます。特に利益面での改善が顕著で、機械部品事業の好調が継続すると予想されています。

2025年3月期の年間配当金予想は1株当たり50円（中間25円、期末25円）となっています。前期は株式分割を実施したため単純比較はできませんが、実質的に増配となる見込みです。