2025年３月期 決算短信の要約
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日東電工の2025年3月期連結業績は、売上収益1兆138億円（前期比10.8%増）、営業利益1,856億円（同33.4%増）と大幅な増収増益を達成しました。オプトロニクス事業の好調が牽引し、特に情報機能材料と回路材料の需要拡大が寄与しています。一方、次期は減収減益を予想しており、世界経済の不確実性に対応した事業戦略の展開が求められます。
主な事業セグメント
日東電工株式会社の主な事業セグメントは、「インダストリアルテープ事業」、「オプトロニクス事業」、「ヒューマンライフ事業」の3つです。インダストリアルテープ事業では基盤機能材料、オプトロニクス事業では情報機能材料や回路材料、ヒューマンライフ事業ではライフサイエンスやメンブレン、パーソナルケア材料などを扱っています。
当決算における事業や経営成績の主な変化
2025年3月期の連結業績は、売上収益が前期比10.8%増の1兆138億円、営業利益が33.4%増の1,856億円となりました。主力のオプトロニクス事業が好調で、情報機能材料の需要増加や回路材料のCIS需要拡大が寄与しました。一方、ヒューマンライフ事業では減損損失を計上し、営業損失が拡大しました。親会社の所有者に帰属する当期利益は33.7%増の1,372億円と大幅な増益を達成しています。
貸借対照表の変化
資産合計は前期末比5.7%増の1兆3,219億円となりました。主な増加要因は、現金及び現金同等物の増加（615億円増）や有形固定資産の増加（391億円増）です。負債合計は4.0%増の2,768億円、資本合計は6.1%増の1兆451億円となり、親会社所有者帰属持分比率は79.0%と高い水準を維持しています。
キャッシュフローの変化
営業活動によるキャッシュ・フローは2,179億円の収入となり、前期比40.1%増加しました。これは主に税引前当期利益の増加によるものです。投資活動によるキャッシュ・フローは1,151億円の支出となり、前期比69.5%増加しました。主に有形固定資産及び無形資産の取得による支出が増加したためです。財務活動によるキャッシュ・フローは788億円の支出となり、前期比13.1%減少しました。
今年度、来年度の業績見通しの変化
2026年3月期の連結業績予想は、売上収益が前期比2.9%減の9,840億円、営業利益が8.4%減の1,700億円、親会社の所有者に帰属する当期利益が8.9%減の1,250億円と減収減益を見込んでいます。世界経済の不確実性が高まる中、インダストリアルテープ事業での自動車材料の需要低迷や、オプトロニクス事業でのディスプレイ市場の成熟化が予想されています。一方、ヒューマンライフ事業では核酸医薬の受託製造事業の需要増加を見込んでいます。
株主還元
当期末の1株当たり配当金は28円を予定しています。なお、2024年10月1日付で1株を5株に分割する株式分割を実施しており、分割前の基準では年間配当金は1株当たり280円（予定）となります。次期の年間配当金は、当期56円（株式分割後）に対し、4円増配の60円を予定しています。
注意事項
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