(株)村田製作所の決算情報

村田製作所の主な事業セグメントは、コンポーネント（コンデンサ、インダクタ、EMI除去フィルタなど）、デバイス・モジュール（高周波モジュール、表面波フィルタ、リチウムイオン二次電池、センサなど）、その他（ヘルスケア機器、ソリューションビジネスなど）の3つです。

2025年3月期の連結業績は、売上収益が前年同期比6.3%増の1兆7,433億円、営業利益が29.8%増の2,797億円となりました。AIサーバー向け需要の拡大やモビリティ市場の電動化加速が増収に寄与しました。一方で、スマートフォンやPC向けの部品需要は想定を下回りました。営業利益率は16.0%に改善し、親会社の所有者に帰属する当期利益は29.3%増の2,338億円となりました。

資産合計は前期末比0.3%減の3兆281億円となりました。棚卸資産が減少した一方、その他の金融資産や繰延税金資産が増加しました。負債合計は7.1%減の4,482億円、資本合計は1.0%増の2兆5,799億円となり、親会社所有者帰属持分比率は1.1ポイント上昇して85.2%となりました。

営業活動によるキャッシュ・フローは4,519億円の収入となり、前年同期比377億円減少しました。投資活動によるキャッシュ・フローは2,080億円の支出で、前年同期比65億円増加しました。財務活動によるキャッシュ・フローは2,427億円の支出となり、前年同期比774億円増加しました。これは主に配当金の支払いや自己株式の取得によるものです。

2026年3月期の連結業績予想は、売上収益が前期比5.9%減の1兆6,400億円、営業利益が21.3%減の2,200億円、親会社の所有者に帰属する当期利益が24.3%減の1,770億円を見込んでいます。サーバー向けコンデンサやモビリティ向け部品の増加を見込む一方、スマートフォン向け高周波モジュールや樹脂多層基板の減少を予想しています。

2025年3月期の1株当たり期末配当金は30円を予定しています。2026年3月期の1株当たり配当金は60円（中間配当金30円、期末配当金30円）を予定しています。2027年を目標にDOE（親会社所有者帰属持分配当率）5%への引き上げを目指しています。