2025年3月期決算短信の要約
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アイコム株式会社の2025年3月期連結業績は、売上高374億6,800万円（前年同期比0.9%増）、営業利益37億2,100万円（同9.0%増）と増収増益を達成しました。IP無線機需要拡大やストックビジネス伸長が寄与しましたが、為替差損により経常利益と純利益は減少しました。2026年3月期は売上高400億円、営業利益40億円と更なる成長を見込んでいます。
主な事業セグメント
アイコム株式会社の主な事業セグメントは、無線通信機器の製造・販売です。具体的には、陸上業務用無線通信機器、アマチュア用無線通信機器、海上用無線通信機器、航空用無線通信機器などを取り扱っています。地域別には日本、北米、ヨーロッパ、アジア・オセアニアの4つの報告セグメントがあります。
当決算における事業や経営成績の主な変化
2025年3月期の連結業績は、売上高が前年同期比0.9%増の374億6,800万円と3期連続で過去最高を更新しました。営業利益は9.0%増の37億2,100万円となり増収増益を達成しました。一方、経常利益は11.6%減の39億200万円、親会社株主に帰属する当期純利益は14.7%減の29億5,100万円となりました。IP無線機の需要拡大によるストックビジネスの伸長や国内市場での入札案件獲得が増収に寄与しましたが、為替差損の計上が減益要因となりました。
貸借対照表の変化
総資産は前期末比0.9%増の738億8,800万円となりました。主な増加要因は退職給付に係る資産の増加10億9,100万円、土地の増加9億5,200万円、売掛金の増加4億2,100万円です。一方、負債合計は前期末比11.9%減の65億2,800万円となりました。純資産は前期末比2.4%増の673億5,900万円となり、自己資本比率は89.9%から91.2%に上昇しました。
キャッシュフローの変化
営業活動によるキャッシュ・フローは25億1,300万円の収入となり、前期比13.8%増加しました。投資活動によるキャッシュ・フローは26億6,900万円の支出となり、前期比27.4%減少しました。財務活動によるキャッシュ・フローは13億9,300万円の支出となり、前期比23.9%増加しました。これらの結果、現金及び現金同等物の期末残高は前期末比6.3%減の243億4,800万円となりました。
今年度、来年度の業績見通しの変化
2026年3月期の連結業績予想は、売上高が前期比6.8%増の400億円、営業利益が7.5%増の40億円、経常利益が14.3%増の44億6,000万円、親会社株主に帰属する当期純利益が16.2%増の34億3,000万円と増収増益を見込んでいます。陸上業務用無線通信機器での国内需要獲得や海外でのカスタマイズによる新規需要獲得を進める方針です。
株主還元
2025年3月期の年間配当金は1株当たり83円（前期比14円減）となりました。2026年3月期の配当予想は1株当たり96円（前期比13円増）となっています。配当性向は40.4%から40.2%とほぼ横ばいを維持する予定です。
注意事項
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