ホーチキ(株)の決算情報

ホーチキ株式会社の主な事業セグメントは、「火災報知設備」「保守」「消火設備」「防犯設備」の4つです。火災報知設備は自動火災報知設備等の製造・販売・施工、保守は防災設備の保守点検・整備工事、消火設備はスプリンクラー設備等の製造・販売・施工、防犯設備は入退室管理システム等の製造・販売・施工を行っています。

2025年3月期の連結業績は、売上高1,009億円(前年比7.9%増)、営業利益95.53億円(同29.5%増)、経常利益97.36億円(同25.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益76.5億円(同35.1%増)と、いずれも過去最高を更新しました。国内のリニューアルや保守が順調に進捗し、製品・工事費の価格改定も寄与しました。海外では北米が低調でしたが、欧州・東南アジアが伸長し、為替の影響もあり全体として堅調でした。

貸借対照表では、流動資産が前期比7.0%増の660.87億円となり、主に現金及び預金の増加によるものです。固定資産は前期比0.4%増の235.67億円でした。負債は前期比6.2%減の303.33億円となり、主に電子記録債務の減少によるものです。純資産は前期比12.1%増の593.21億円となり、主に利益剰余金の増加によるものです。

キャッシュ・フローは、営業活動で118.74億円の収入(前期は7.75億円の収入)、投資活動で6.36億円の支出(前期は25.35億円の支出)、財務活動で17.41億円の支出(前期は25.11億円の支出)となりました。営業活動によるキャッシュ・フローの大幅な増加は、主に税金等調整前当期純利益の増加によるものです。

2026年3月期の連結業績予想は、売上高1,009億円(前期比0.0%増)、営業利益100億円(同4.7%増)、経常利益100億円(同2.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益72億円(同5.9%減)を見込んでいます。防災・防犯業界の需要環境は堅調に推移すると想定していますが、地政学リスクや原材料価格高騰、労務費増加等のリスクも考慮しています。

2025年3月期の年間配当金は1株当たり80円(前期比22円増)、配当性向は26.0%となりました。2026年3月期も年間配当金80円(中間40円、期末40円)を予定しており、予想配当性向は27.6%となる見込みです。