2025年３月期 決算短信の要約
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栗田工業は売上高・事業利益で過去最高を更新しましたが、米国子会社の減損損失により最終利益は減益となりました。一方で、営業キャッシュ・フローは大幅に改善し、財務体質も強化されています。次期は減損損失の反動もあり大幅増益を見込んでおり、増配も継続する方針です。
主な事業セグメント
栗田工業株式会社の主な事業セグメントは「電子市場」と「一般水処理市場」の2つです。電子市場では半導体産業向けの水処理装置や超純水供給事業、精密洗浄などを展開。一般水処理市場では水処理装置、薬品、メンテナンスサービスなどを幅広い産業向けに提供しています。
当決算における事業や経営成績の主な変化
売上高は4,088.88億円(前年同期比6.3%増)となりました。事業利益は491.84億円(同17.0%増)と増益でしたが、営業利益は312.75億円(同24.1%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は203.05億円(同30.4%減)と減益となりました。減益の主因は米国子会社ののれん等の減損損失計上によるものです。
貸借対照表の変化
資産合計は5,489.49億円(前期末比1.5%減)となりました。負債合計は2,104.44億円(同6.0%減)、資本合計は3,385.04億円(同1.5%増)となりました。親会社所有者帰属持分比率は61.2%(前期末59.4%)に上昇し、財務体質が改善しました。
キャッシュフローの変化
営業活動によるキャッシュ・フローは877.6億円の収入(前年同期比72.5%増)となりました。投資活動では520.74億円の支出(同45.5%増)、財務活動では254.48億円の支出(同65.9%増)となりました。結果、現金及び現金同等物の期末残高は629.51億円(前期末比16.6%増)となりました。
今年度、来年度の業績見通しの変化
2026年3月期の連結業績予想は、売上高4,250億円(前期比3.9%増)、営業利益535億円(同71.1%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益363億円(同78.8%増)を見込んでいます。前期の減損損失の反動もあり、大幅な増益を予想しています。
株主還元
当期の年間配当金は1株当たり92円(前期比8円増)を予定しています。次期の配当金は中間56円、期末56円の年間112円(前期比20円増)を予定しており、増配を継続する方針です。
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