2025年３月期 決算短信の要約
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出光興産の2025年3月期決算は、売上高増加も利益は大幅減。燃料油セグメントの在庫影響や基礎化学品・資源セグメントの市況悪化が響き、営業利益53.2%減、純利益54.5%減。次期も原油・石炭価格下落の影響で減益予想。一方で株主還元は強化し、増配と自社株買いで総還元性向50%以上を目指す方針を示しました。
主な事業セグメント
出光興産株式会社の主な事業セグメントは、燃料油、基礎化学品、高機能材、電力・再生可能エネルギー、資源の5つです。燃料油セグメントが売上高の大部分を占めており、石油製品の生産・販売・輸出入等を行っています。
当決算における事業や経営成績の主な変化
2025年3月期の連結業績は、売上高が9兆1,902億円(前期比+5.4%)と増加したものの、営業利益は1,622億円(前期比-53.2%)、経常利益は2,148億円(前期比-44.3%)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,041億円(前期比-54.5%)と大幅減益となりました。燃料油セグメントでの原油価格下落による在庫影響や、基礎化学品セグメントでの数量減少・製品市況下落、資源セグメントでの石炭市況下落が主な要因です。
貸借対照表の変化
資産合計は4兆7,756億円(前期末比-4.7%)となりました。原油価格下落による棚卸資産の減少や売掛債権の減少が主因です。負債合計は3兆379億円(前期末比-5.1%)、純資産合計は1兆7,377億円(前期末比-4.1%)となりました。自己資本比率は36.0%(前期末比+0.1ポイント)とほぼ横ばいでした。
キャッシュフローの変化
営業活動によるキャッシュ・フローは4,767億円の収入(前期比+26.3%)となり、税金等調整前当期純利益や減価償却費等が主な要因です。投資活動によるキャッシュ・フローは1,185億円の支出(前期比+80.1%)となり、主に設備投資によるものです。財務活動によるキャッシュ・フローは3,435億円の支出(前期比+22.4%)となり、有利子負債の返済や自己株式取得、配当金支払いが主な要因です。
今年度、来年度の業績見通しの変化
2026年3月期の連結業績予想は、売上高7兆9,000億円(前期比-14.0%)、営業利益370億円(前期比-77.2%)、経常利益560億円(前期比-73.9%)、親会社株主に帰属する当期純利益500億円(前期比-51.9%)と大幅減益を見込んでいます。原油価格下落に伴うタイムラグ・在庫影響や石炭価格下落の影響を主因としています。
株主還元
2025年3月期の年間配当金は1株当たり36円(前期比+4円)となる見通しです。2026年3月期も同額の36円を予定しており、総還元性向50%以上の株主還元方針を掲げています。
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