中国塗料(株)の決算情報

中国塗料株式会社の主な事業セグメントは、船舶用塗料、工業用塗料、コンテナ用塗料です。船舶用塗料が主力事業であり、新造船向けと修繕船向けの両方で事業を展開しています。地域別には日本、中国、韓国、東南アジア、欧州・米国の5つのセグメントで事業を行っています。

当第3四半期連結累計期間の売上高は960.55億円(前年同期比11.5%増)、営業利益116.43億円(同28.6%増)、経常利益120.15億円(同19.4%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益106.91億円(同39.3%増)となりました。主力の船舶用塗料分野では、新造船向けの出荷量が大幅に増加し、修繕船向けでも高性能船底防汚塗料の需要が高まりました。また、製造コストに見合った販売価格の適正化や高付加価値製品の拡販に努めたことで収益性が向上しました。特別利益として上海第2工場の譲渡等による固定資産売却益24.92億円も計上されています。

資産合計は前連結会計年度末比5.8%増の1,400.46億円となりました。主な増加要因は、原材料及び貯蔵品の増加(21.93億円)、商品及び製品の増加(20.63億円)、電子記録債権の増加(16.92億円)です。負債合計は前連結会計年度末比0.6%増の565.62億円となりました。純資産は前連結会計年度末比9.6%増の834.84億円となり、自己資本比率は53.3%から55.9%に上昇しました。

営業活動によるキャッシュ・フローは86.71億円の収入となりました。主な増加要因は税金等調整前四半期純利益144.88億円、減価償却費12.49億円であり、主な減少要因は棚卸資産の増加38.22億円、固定資産除売却損益24.86億円です。投資活動によるキャッシュ・フローは6.49億円の収入となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは84.15億円の支出となり、主な要因は配当金の支払51.23億円、短期借入金の減少18.32億円です。

2025年3月期の通期連結業績予想は、売上高1,300億円(前期比11.9%増)、営業利益156億円(同28.0%増)、経常利益166億円(同27.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益135億円(同36.5%増)と、増収増益を見込んでいます。これは主力の船舶用塗料分野での需要増加や高付加価値製品の拡販、販売価格の適正化などが寄与すると予想されるためです。

2025年3月期の年間配当予想は1株当たり90円(前期比10円増)となっています。第2四半期末の配当実績は40円、期末配当予想は50円です。配当性向は33.0%となる見込みです。