2025年３月期 第３四半期決算短信の要約
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NANO MRNA株式会社の2025年3月期第3四半期決算では、売上高が8,311.6万円（前年同期比20.3％減）となる一方、損失幅は縮小しました。主力のmRNA医薬品と核酸医薬品の研究開発は順調に進捗しており、特にTUG1 ASOの臨床試験が予想を上回るペースで進んでいます。財務面では総資産が17.5％減少しましたが、自己資本比率は70.9％に改善しています。
主な事業セグメント
NANO MRNA株式会社は、mRNA医薬品と核酸医薬品の研究開発を主な事業としています。主要なプロジェクトには、RUNX1 mRNAによる変形性膝関節症治療薬、TUG1 ASOによる膠芽腫治療薬、PRDM14 siRNAによるがん治療薬などがあります。また、受託研究事業や美容医療事業にも取り組んでいます。
当決算における事業や経営成績の主な変化
当第3四半期連結累計期間の売上高は8,311.6万円（前年同期比20.3％減）となりました。営業損失は4.86億円（前年同期6.87億円）、経常損失は4.47億円（前年同期6.64億円）、親会社株主に帰属する四半期純損失は5.95億円（前年同期7.37億円）と、損失幅は縮小しています。売上高の減少は主に研究開発の進捗状況によるものと考えられます。一方で、販売費及び一般管理費の削減により損失幅が縮小しており、経営効率化の取り組みが見られます。
貸借対照表の変化
総資産は前連結会計年度末比17.5％減の41.83億円となりました。主な変動は、有価証券の10億円減少と現金及び預金の2.4億円増加です。負債は27.1％減の12.02億円となり、主に転換社債型新株予約権付社債の減少によるものです。純資産は12.9％減の29.8億円となり、四半期純損失の計上による利益剰余金の減少が主因です。自己資本比率は70.9％と、前連結会計年度末の67.2％から改善しています。
キャッシュフローの変化
キャッシュ・フロー計算書の開示はありませんが、現金及び預金が2.4億円増加し23.18億円となっています。有価証券が10億円減少していることから、短期的な資金運用から現金化への移行が見られます。営業活動によるキャッシュ・フローは四半期純損失5.95億円の計上により減少したと推測されますが、投資有価証券評価損1.46億円の計上など、実際の現金支出を伴わない費用も含まれています。
今年度、来年度の業績見通しの変化
2025年3月期通期の連結業績予想は、売上高1.08億円（前期比19.9％減）、営業損失8.93億円、経常損失8.56億円、親会社株主に帰属する当期純損失9.94億円を見込んでいます。研究開発費は5.61億円を予定しています。前回発表からの変更はありません。売上高の減少が予想されていますが、これは研究開発の進捗状況や受託研究の状況によるものと考えられます。
株主還元
配当に関する具体的な記載はありませんが、2025年3月期の期末配当予想は0円となっています。研究開発型企業の特性上、当面は利益を研究開発に投資する方針と推測されます。
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