ゼリア新薬工業(株)の決算情報

ゼリア新薬工業株式会社の主な事業セグメントは、医療用医薬品事業とコンシューマーヘルスケア事業です。医療用医薬品事業では潰瘍性大腸炎治療剤「アサコール」などを展開し、コンシューマーヘルスケア事業では「ヘパリーゼ群」などの製品を提供しています。

当第3四半期連結累計期間の売上高は647億7,300万円（前年同期比11.8%増）、営業利益は102億4,600万円（同8.0%増）、経常利益は106億6,100万円（同12.9%増）となりました。一方、親会社株主に帰属する四半期純利益は82億2,600万円（同2.3%減）となりました。医療用医薬品事業では「ディフィクリア」が海外で大きく伸長し、コンシューマーヘルスケア事業では「ヘパリーゼ群」が好調に推移しました。ただし、前期の特別利益計上や当期の法人税等増加により、最終利益は減少しています。

総資産は1,565億8,000万円（前期末比4.0%増）となりました。流動資産が676億4,900万円（同17.0%増）、固定資産が889億3,000万円（同4.1%減）となっています。主な変動は、現金及び預金の増加41億9,300万円、受取手形及び売掛金の増加37億9,100万円、無形固定資産の減少25億8,800万円です。負債合計は713億4,100万円（同0.9%増）、純資産は852億3,800万円（同6.8%増）となり、自己資本比率は54.3%（前期末比1.4ポイント上昇）となりました。

キャッシュ・フロー計算書の詳細な記載はありませんが、現金及び預金が前期末比41億9,300万円増加しています。これは主に営業活動によるキャッシュ・フローの増加によるものと推測されます。一方で、固定資産の取得や借入金の返済などの投資・財務活動によるキャッシュ・アウトフローもあったと考えられます。

2025年3月期の通期連結業績予想を上方修正しました。売上高は865億円（前期比14.2%増）、営業利益は120億円（同24.7%増）、経常利益は120億円（同41.0%増）、親会社株主に帰属する当期純利益は90億円（同16.4%増）を見込んでいます。第3四半期までの好調な業績を踏まえ、前回予想から各利益項目を10億円ずつ引き上げています。

2025年3月期の年間配当金は1株当たり46円（前期比2円増配）を予定しています。第2四半期末に23円を実施済みで、期末配当も23円を予定しています。配当性向は22.5%となる見込みです。