2025年3月期決算短信の要約
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株式会社ツムラの2025年3月期決算は、医療用漢方製剤の薬価上昇により売上高・利益ともに大幅増となりました。売上高は20.1%増の1,810億円、営業利益は100.5%増の401億円を達成。自己資本比率も64.7%に上昇し、財務基盤が強化されています。一方、次期は中国事業の費用増加により減益を予想しており、今後の成長戦略の進展が注目されます。
主な事業セグメント
株式会社ツムラは、医療用漢方製剤を主力とする医薬品事業を展開しています。国内事業では医療用漢方製剤129処方の製造販売、中国事業では原料生薬と飲片（刻み生薬）の販売を中心とする生薬プラットフォームを運営しています。
当決算における事業や経営成績の主な変化
2025年3月期の連結業績は、売上高が前期比20.1%増の1,810.93億円、営業利益が100.5%増の401.25億円、経常利益が80.7%増の424.46億円、親会社株主に帰属する当期純利益が94.1%増の324.28億円となりました。医療用漢方製剤66処方が不採算品再算定の適用を受け薬価が上昇したことが大きく寄与し、売上高・利益ともに大幅に増加しました。特に大建中湯、抑肝散、牛車腎気丸の売上高が大きく伸長しています。
貸借対照表の変化
資産合計は前期末比8.4%増の4,643.8億円となりました。主に原材料及び貯蔵品の増加により流動資産が増加し、有形固定資産の増加により固定資産も増加しました。負債合計は1.0%増の1,342.7億円、純資産合計は11.8%増の3,301.1億円となりました。自己資本比率は1.5ポイント上昇し64.7%となっています。
キャッシュフローの変化
営業活動によるキャッシュ・フローは338.23億円の収入となり、前期比282.15億円増加しました。投資活動によるキャッシュ・フローは249.74億円の支出となり、前期比56.22億円支出が増加しました。財務活動によるキャッシュ・フローは198.71億円の支出となり、前期比154.53億円支出が増加しました。
今年度、来年度の業績見通しの変化
2026年3月期の連結業績予想は、売上高1,880億円（前期比3.8%増）、営業利益342億円（同14.8%減）、経常利益340億円（同19.9%減）、親会社株主に帰属する当期純利益230億円（同29.1%減）を見込んでいます。中国生産拠点における製造加工費の増加や生薬費の増加、人件費の増加などにより減益を予想しています。
株主還元
2025年3月期の年間配当金は1株当たり136円（前期比51円増）となりました。2026年3月期も同額の136円を予定しています。配当性向は2025年3月期が31.8%、2026年3月期予想が44.9%となっています。
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