2025年３月期第３四半期決算短信の要約
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小野薬品工業の第3四半期決算は、主力製品オプジーボの減収や費用増加により大幅減益となりました。一方で、フォシーガの成長や米デシフェラ社買収によるパイプライン強化など、将来に向けた布石も打たれています。短期的な業績低迷が続く見通しですが、中長期的な成長戦略の進展が注目されます。
主な事業セグメント
小野薬品工業は、がん領域や免疫疾患、中枢神経疾患、スペシャリティ領域を重点研究領域とする製薬会社です。主力製品のオプジーボ（抗悪性腫瘍剤）やフォシーガ（糖尿病・慢性心不全・慢性腎臓病治療剤）などを展開しています。
当決算における事業や経営成績の主な変化
売上収益は前年同期比3.9%減の3,746億円となりました。コア営業利益は36.8%減の977億円、親会社の所有者に帰属するコア四半期利益は38.1%減の765億円と大幅減益となりました。主力製品のオプジーボは薬価引き下げの影響で16.5%減収となった一方、フォシーガは慢性腎臓病での使用拡大により19.5%増収となりました。研究開発費や販管費の増加が減益の主因です。
貸借対照表の変化
資産合計は前期末比18.5%増の1兆823億円となりました。デシフェラ社買収に伴う無形資産の増加やのれんの計上が主因です。負債は金融機関からの借入実施により126.9%増加しました。親会社所有者帰属持分比率は86.8%から75.4%に低下しました。
キャッシュフローの変化
営業活動によるキャッシュ・フローは435億円の収入となりました。投資活動では子会社取得による支出3,648億円などにより1,521億円の支出となりました。財務活動では長期借入れによる収入1,500億円などにより1,036億円の収入となりました。結果、現金及び現金同等物は51億円減少しました。
今年度、来年度の業績見通しの変化
通期の業績予想に変更はありません。売上収益4,850億円（前期比3.5%減）、営業利益820億円（同48.7%減）、親会社の所有者に帰属する当期利益580億円（同54.7%減）を見込んでいます。
株主還元
配当金については、前期と同額の年間80円（中間40円、期末40円）を予定しています。
注意事項
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