旭有機材(株)の決算情報

旭有機材株式会社の主な事業セグメントは、管材システム事業、樹脂事業、水処理・資源開発事業です。管材システム事業では樹脂バルブ等を、樹脂事業では自動車向け素形材製品や電子材料製品を、水処理・資源開発事業では水処理設備の設計・施工や地熱発電の掘削工事等を行っています。

当第３四半期連結累計期間の経営成績は、売上高631.75億円（前年同期比△4.4％）、営業利益87.44億円（同△29.8％）、経常利益89.7億円（同△29.6％）、親会社株主に帰属する四半期純利益60.74億円（同△25.7％）となりました。主な要因として、国内外での半導体関連需要の減少や、労務費・減価償却費等の固定費増加が挙げられます。特に管材システム事業では、米国での半導体工場建設投資の延期や見直しの影響が大きく、セグメント売上高は前年同期比△9.4％となりました。

当第３四半期連結会計期間末の総資産は1,037.02億円（前期末比＋2.3％）となりました。主な変動として、有形固定資産が16.73億円増加しています。負債は279.03億円（同△6.0％）となり、未払法人税等が8.83億円減少しました。純資産は757.99億円（同＋5.8％）となり、利益剰余金が40.6億円増加しています。自己資本比率は72.3％と、前期末の70.0％から2.3ポイント上昇しました。

キャッシュ・フロー計算書は作成されていませんが、現金及び預金は前期末比15.91億円増加し203.52億円となっています。また、減価償却費は19.12億円（前年同期比＋24.1％）、のれんの償却額は5,800万円（同△18.3％）となっています。短期借入金は5億円減少し37億円となる一方、長期借入金が23.5億円新規に発生しており、資金調達の長期化が進んでいます。

2025年3月期の通期連結業績予想は、売上高870億円（前期比△0.5％）、営業利益120億円（同△23.0％）、経常利益121億円（同△24.7％）、親会社株主に帰属する当期純利益85億円（同△25.3％）を見込んでいます。第3四半期までの実績と比較すると、第4四半期に向けて業績の改善を見込んでいるものの、通期では減収減益の予想となっています。

2025年3月期の年間配当金は、前期比10円増配の110円（中間55円、期末55円）を予定しています。配当性向は24.6％となる見込みです。