日本カーバイド工業(株)の決算情報

日本カーバイド工業株式会社の主な事業セグメントは、電子・機能製品、フィルム・シート製品、建材関連、エンジニアリングの4つです。電子・機能製品では半導体向け製品、フィルム・シート製品では二輪車向け製品、建材関連では住設用樹脂製品、エンジニアリングでは産業プラント設計・施工を手がけています。

2025年3月期の連結業績は、売上高が前期比12.7%増の487.27億円、営業利益が311.4%増の34.93億円、経常利益が139.1%増の37.61億円、親会社株主に帰属する当期純利益が121.2%増の22.11億円となりました。エレクトロニクス市況の回復により半導体関連製品の出荷が増加し、二輪車向け製品やナンバープレート向け製品の出荷も増加しました。一方、建材関連ではアルミ地金価格高騰の影響を受けました。

総資産は前期末比3.8%増の633.6億円となりました。流動資産は売上債権の増加などにより7.6%増加し、固定資産は有形固定資産の減価償却により1.5%減少しました。負債は前期末比3.6%減の254.54億円となり、有利子負債残高は13.8%減少しました。純資産は前期末比9.5%増の379.06億円となり、自己資本比率は2.9ポイント上昇して56.4%となりました。

営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の増加はあったものの、売上債権の増加などにより前期比23.6%減の41.05億円の収入となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出の減少などにより50.3%減の12.12億円の支出となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入の減少などにより101.2%増の25.43億円の支出となりました。

2026年3月期の連結業績予想は、売上高490億円（前期比0.6%増）、営業利益33億円（同5.5%減）、経常利益34億円（同9.6%減）、親会社株主に帰属する当期純利益23億円（同4.0%増）を見込んでいます。米国の関税政策の影響を考慮し、減速懸念が高まる中での予想となっています。

2025年3月期の1株当たり配当金は80円（前期と同額）を予定しています。2026年3月期は中間配当41円を含め、年間82円（前期比2円増）を予定しています。配当性向は33.2%となる見込みです。