2025年３月期決算短信の要約
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中越パルプ工業株式会社の2025年3月期連結業績は、売上高1,110.09億円(前年同期比3.0%増)と増収となりましたが、原燃料価格上昇等により営業利益48.43億円(同21.5%減)、経常利益51.14億円(同25.0%減)と減益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は17.61億円(同52.4%減)と大幅減益となり、連結子会社の解散に伴う減損損失が影響しています。次期は増収増益を見込み、株主還元として増配を予定しています。
主な事業セグメント
中越パルプ工業株式会社の主な事業セグメントは、紙・パルプ製造事業、発電事業、その他事業です。紙・パルプ製造事業では新聞用紙、印刷用紙、包装用紙、特殊紙・板紙等の製造販売を行っています。発電事業では売電を行い、その他事業ではナノフォレスト事業や紙加工品製造、運送事業などを展開しています。
当決算における事業や経営成績の主な変化
2025年3月期の連結業績は、売上高が1,110.09億円(前年同期比3.0%増)となりました。一方、営業利益は48.43億円(同21.5%減)、経常利益は51.14億円(同25.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は17.61億円(同52.4%減)と減益となりました。増収の要因は国内スポット案件の受注や輸出拡販、衛生用紙販売の積極的な取り組みによるものです。減益の主な要因は、原燃料価格や物流費の上昇、修繕費等の固定費増加によるコストアップを補いきれなかったことが挙げられます。また、連結子会社の解散決議に伴う固定資産の減損損失27.26億円を計上したことも影響しています。
貸借対照表の変化
貸借対照表では、総資産が前期比5.5%減少し1,218.88億円となりました。主な要因は、現金及び預金が16.65億円、受取手形、売掛金及び契約資産が23.67億円、有形固定資産が32.57億円減少したことです。負債は前期比10.1%減少し659.46億円となり、主に金融機関からの借入金が45.38億円、支払手形及び買掛金が7.16億円減少しました。純資産は前期比0.6%増加し559.41億円となり、自己資本比率は3.6ポイント増加して46.7%となりました。
キャッシュフローの変化
営業活動によるキャッシュ・フローは103.6億円の収入(前期比23.6%減)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益18.4億円、減価償却費61.65億円、減損損失27.26億円です。投資活動によるキャッシュ・フローは60.13億円の支出(同23.9%減)となり、主に有形固定資産の取得による支出63.56億円によるものです。財務活動によるキャッシュ・フローは60.12億円の支出(同93.8%増)となり、主に長期借入金の返済による支出60.87億円、配当金の支払額8.38億円によるものです。
今年度、来年度の業績見通しの変化
2026年3月期の連結業績予想は、売上高1,120億円(前期比0.9%増)、営業利益49億円(同1.2%増)、経常利益52億円(同1.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益35億円(同98.7%増)を見込んでいます。中期経営計画の最終年度として、家庭紙マシンの安定操業と効率改善、ナノフォレスト事業の拡大、CO2削減への取り組みなどに注力し、営業利益40億円、ROE5%以上の目標達成を目指すとしています。
株主還元
2024年度の配当金は、中間配当35円、期末配当35円の年間70円となりました。2025年度の配当金は、中間配当を1株当たり5円増配し40円、期末配当も5円増配し40円とし、年間80円の配当を予定しています。これは株主への利益還元のさらなる充実を図るためとしています。
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