2025年3月期 決算短信の要約
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クラボウの2025年3月期連結業績は、売上高が微減の1,506億円となる一方、営業利益103億円（前年同期比12.3%増）、経常利益117億円（同15.6%増）、親会社株主に帰属する当期純利益90億円（同33.8%増）と大幅増益を達成しました。化成品事業の好調や繊維事業の黒字化が寄与し、自己資本比率も62.9%に上昇。配当も大幅増配となり、株主還元を強化しています。
主な事業セグメント
クラボウ（倉敷紡績株式会社）の主な事業セグメントは、繊維事業、化成品事業、環境メカトロニクス事業、食品・サービス事業、不動産事業です。繊維事業では糸やテキスタイル、化成品事業では軟質ウレタンや機能樹脂製品、環境メカトロニクス事業ではエレクトロニクスやエンジニアリング、食品・サービス事業では食品やホテル、不動産事業では不動産賃貸を展開しています。
当決算における事業や経営成績の主な変化
2025年3月期の連結業績は、売上高が1,506億円（前年同期比0.4%減）となりました。一方、営業利益は103億円（同12.3%増）、経常利益は117億円（同15.6%増）、親会社株主に帰属する当期純利益は90億円（同33.8%増）と、大幅な増益となりました。化成品事業が好調で、半導体関連製品や機能フィルムの受注が堅調でした。繊維事業は減収ながら黒字転換し、環境メカトロニクス事業も半導体業界向け製品が好調でした。食品・サービス事業も増収増益となりました。
貸借対照表の変化
総資産は1,905億円（前期末比1.2%減）となりました。負債は693億円（同7.1%減）に減少し、純資産は1,211億円（同2.6%増）に増加しました。自己資本比率は62.9%と2.3ポイント上昇し、財務体質が改善しました。投資有価証券が増加した一方で、受取手形・売掛金や現金・預金が減少しました。支払手形・買掛金や短期借入金の減少により負債が減少し、利益剰余金やその他有価証券評価差額金の増加により純資産が増加しました。
キャッシュフローの変化
営業活動によるキャッシュ・フローは110億円の収入（前期比14.1%減）となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは29億円の支出（前期は3億円の支出）となり、有形・無形固定資産の取得による支出が55億円ありました。財務活動によるキャッシュ・フローは90億円の支出（前期比30.0%増）となり、自己株式の取得による支出51億円や配当金の支払21億円がありました。結果として、現金及び現金同等物の期末残高は151億円（前期末比6.0%減）となりました。
今年度、来年度の業績見通しの変化
2026年3月期の連結業績予想は、売上高1,440億円（前期比4.4%減）、営業利益80億円（同22.4%減）、経常利益95億円（同19.4%減）、親会社株主に帰属する当期純利益95億円（同5.4%増）を見込んでいます。化成品事業と繊維事業の減収を予想していますが、環境メカトロニクス事業は微増を見込んでいます。営業利益は全セグメントで減益または横ばいを予想していますが、親会社株主に帰属する当期純利益は増益を見込んでいます。
株主還元
2025年3月期の1株当たり配当金は、期末配当を90円から120円に増配し、年間180円（前期比80円増）となりました。2026年3月期の配当予想は、中間配当141円、期末配当141円の年間282円と、さらなる増配を予定しています。配当性向は2025年3月期が34.9%、2026年3月期予想が50.3%となっています。
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