(株)九電工の決算情報

株式会社九電工の主な事業セグメントは設備工事業です。具体的には配電線工事、屋内線工事、空調管工事を手がけており、これらが売上高の95.8%を占めています。その他の事業として、材料・機器販売、不動産、再生可能エネルギー発電なども展開しています。

当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高が3,290.74億円(前年同期比4.4%増)、営業利益が294.7億円(同26.9%増)、経常利益が317.44億円(同20.8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益が208.25億円(同22.1%増)となりました。大型案件の工事進捗に伴う売上高の増加と工事利益率の向上が増益の主な要因です。

資産合計は4,616.04億円(前期末比8.3%減)となりました。主な要因は、シンジケートローンの返済による現金預金の減少と売上債権の回収です。負債合計は1,588.64億円(同25.1%減)、純資産合計は3,027.4億円(同4.0%増)となりました。自己資本比率は65.2%(前期末57.4%)に改善しています。

キャッシュ・フロー計算書は作成されていませんが、貸借対照表の変動から、営業活動によるキャッシュ・フローはプラス、投資活動によるキャッシュ・フローはマイナス、財務活動によるキャッシュ・フローは大幅なマイナスであったと推測されます。特に、シンジケートローンの返済により短期借入金が大きく減少しています。

2025年3月期通期の連結業績予想を修正し、売上高4,700億円(前期比0.2%増)、営業利益440億円(同15.7%増)、経常利益470億円(同10.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益310億円(同10.6%増)を見込んでいます。売上高は大型太陽光工事の進捗遅れにより下方修正しましたが、利益は工事利益率の向上により上方修正しています。

配当については、期末配当予想を65円から75円に増配修正しています。これにより、年間配当予想は前期比20円増配の140円となる見込みです。