プロフィール

総合保険代理店で個人を対象とした家計相談やライフプランニングを約10年経験。2021年以降は金融専門ライターとして複数メディアで活動しており、大手証券会社・保険会社や大手金融メディアでの豊富な執筆実績をもつ。 暗号資産や投資信託、国内株式などによる資産運用も積極的に行っている。
「円高とか円安って何だろう?」「円高や円安って、FXに何か関係があるの?」などといった疑問を持つ方もいらっしゃるのではないでしょうか。他国の通貨と比べて日本円の価値がどのような状態なのかを把握しておくことは、FXで利益を得るために非常に大切です。本記事では、円安・円高の意味や仕組み、FXの取引と円の関係について解説します。本記事で紹介する内容を参考にして、FX取引で円安・円高をうまく活用できるようになっていきましょう。
円安・円高とは、日本円の価値が相対的に見て高いか、安いかを表した言葉です。円の価値は、FXをする上で重要な要素となります。詳しく見ていきましょう。
円安とは、他国の通貨に対して日本円の価値が相対的に低くなることです。
例えば、1ドル100円だったものが、1ドル200円になったとします。この場合、米ドルを買うためには、より多くの日本円が必要です。このように、日本円の価値が低くなることを「円安」といいます。
それに対し、円高とは、ほかの通貨に対して日本円の価値が相対的に高くなることです。例えば、1ドル100円だったものが、1ドル50円になったとします。この場合は、少しの日本円で多くの米ドルを購入可能です。このように、日本円の価値が高くなることを「円高」といいます。
円の価値が低くなったら「円安」、高くなったら「円高」と覚えておくといいでしょう。
日本円がいくらになったら円安・円高となるのでしょうか。結論として、いくらからという明確な基準はありません。あくまでも円安や円高は、ほかの通貨と比較したときに日本円の価値が高いか、低いかです。そのため「いくらになったら円高になる」というような、はっきりした基準はないのです。

通貨の価値は、さまざまな要因によって変化します。代表的な要因は以下の3つです。
・景気の変化
・金利の変動
・輸出入の増加
それぞれ、どういった仕組みで貨幣価値に変化を与えるのか、仕組みを詳しく解説します。
景気(経済状態の活気のこと)は、良くなったり悪くなったりと、波のように変化しています。日本の企業が成長して経済が活性化すると、円高になる傾向があります。日本の景気が良くなると、日本円や企業の株を買おうとする投資家が増えるためです。
反対に、日本の景気が悪くなると日本円の需要も下がるため、円安になりやすいです。
金利(お金を借りた側が、貸した側に対して支払う利子)も円の価値に大きく関係しています。日本の金利が高くなれば、日本円を銀行に預けて利子を得たいと考える方が増えるでしょう。その結果、ほかの国の通貨よりも日本円を買おうとする動きが多くなるため、円高になる傾向があります。
逆に、日本の金利が低くなると、日本円よりも外国の通貨を買おうとする動きが活発になります。従って、日本の金利が上がるほど円高になり、金利が下がるほど円安になりやすいです。
輸出や輸入の量も、通貨の価値に関係しています。例えば、日本からアメリカへの輸出が増えると、代金として得たドルを日本円に変える動きが多くなるため、日本円の量が増えて円高になる傾向があります。
逆に、海外から日本への輸入が増えると、支払いに日本円を多く消費するため、国内の日本円の流通量が減って円安になりやすいです。
FXは、為替の変動による価格差で利益を狙う投資方法です。「売り」から取引を始めることもできるため、円高・円安のどちらの状況でも利益を出せる可能性があります。それぞれのパターンを見ていきましょう。
まず、円安が進むことを予想する場合の取引の例です。米ドル/日本円の通貨ペアを1ドル=100円で買って、1ドル=110円になったところで売ると、差額が利益になります。
反対に円高を予想する場合は、米ドル/日本円の通貨ペアを1ドル=100円で売って、1ドル=90円になったところで買い戻すと、差額が利益になります。
「通貨を持っていないのに、なぜ売ることができるの?」と思った方もいるでしょう。FXでは実際に通貨を購入するわけではなく、売買の差額のみをやりとりしています。そのため、通貨を持っていなくても売りから取引を始められるのです。

円安・円高を狙ってFXをするときの注意点を、2つ解説します。
・余剰資金で運用する
・価格変動が大きい通貨に注意する
順番に見ていきましょう。
まず前提として、FXは余剰資金で運用することが大切です。「気になるニュースがないから、この先も円安が続くだろう」と大きい金額で取引していると、思わぬ場面で価格が急変して、損失を出す可能性があり、危険です。円安や円高が、ずっと続くとは限りません。取引は、常に余裕を持った資金設定で行いましょう。
トルコや南アフリカ、メキシコなど新興国の通貨は、価格が急変する場合があります。政治や経済的に不安定な国の通貨は、リスクが大きく相場が安定しないためです。加えて、米ドルやユーロなどのメジャーな通貨に比べて流動性が低く、売買したいときに取引相手がなかなか見つからない可能性もあります。
アメリカやヨーロッパなどと比べると、国の情報も入手しにくく価格が予測しづらいため、FX初心者のうちは扱いに注意が必要です。
FXは買いからでも売りからでも取引が始められるので、円安・円高どちらの相場でも利益を狙えます。FX取引に興味のある方は、円安・円高の要因を分析することから始めてみるといいでしょう。
ただし、円安・円高は、さまざまな要因で変化します。初心者の方は、通貨の値動きを予測するのに必要な「チャート分析」や景気の動向を把握するための「経済指標」など、学ばなければならない部分も多くあるでしょう。しかし、こうした要因分析は経験を積むうちにどんどん慣れていくものですので、取引を楽しみながら、学んでいっていただければ幸いです。
記事公開日:2024年12月24日
記事更新日:2026年8月3日