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投資のリスクとリターンを学ぼう! 初心者向けのやさしい解説

「投資って難しそうだし、損するのが怖い」と思っている方は少なくないかもしれません。しかし、投資はきちんと理解すれば、将来設計をサポートしてくれる有効な手段のひとつになり得ます。本記事では、投資初心者の方に向けて、投資の不確実性(リスク)と、投資で得られる利益(リターン)について、わかりやすく解説します。具体例を挙げながら、リスクとリターンの関係を一緒に学んでいきましょう。

投資の不確実性(リスク)って何?

投資がなんとなく怖いと感じてしまうのは、投資の不確実性(リスク)について正確に理解していないことが大きな理由のひとつです。そこで、まずはその基本や種類、投資のリスクを感じるシチュエーションなど、わかりやすく解説していきます。

投資のリスクの基本を学ぼう!

投資のリスクとは、リターンが上下に振れる幅(不確実さ)のことで、思ったより増えることもあれば減ることもあります。例えば、100万円で買った株が50万円に値下がりした場合、50万円の損失になってしまいます。この50万円の損失が起こる可能性があるのが投資のリスクです。

投資のリスクは、何に投資するか、どれくらいの期間投資するか、世の中の景気がどうかなど、いろいろな要素で変わってきます。しかし、リスクを恐れて投資をしないと、お金を増やすチャンスを逃してしまうかもしれません。大事なのは、投資のリスクをきちんと理解して、自分に合った投資をすることです。

投資のリスクの種類

投資のリスクには、さまざまな種類がありますが、主に以下の3つに分類できます。

3つの投資のリスクの画像

「市場リスク」は、金利や為替など市場を取り巻く要素が変動することで損失を被る恐れのことです。例えば、世界経済や投資家心理の変化などによって、投資商品の価格が変動するといったことが起こります。

「信用リスク」は、国や企業などが財政破綻や倒産してしまう恐れを意味します。投資先である企業や国の財務状況が悪化したり、倒産したりすると、投資したお金が返ってこなくなってしまう場合があります。

「流動性リスク」とは、すぐに現金化できない恐れのことです。投資商品を必要なときにすぐ売却できない、または不利な価格でしか売却できないといった危険性があります。

投資のリスクを痛感する具体的なシチュエーション

リスクが生じる具体例として、以下のようなシチュエーションが挙げられます。

1.目先の損得勘定で投資をしているとき
短期的な利益だけを追い求めると、市場の変動に振り回され、大きな損失を被る可能性があります。例えば「今が買いとき」という情報に飛びついて投資したものの、すぐに値下がりして大きな損失を出してしまうことは少なくありません。また、価格が急落したときに焦って商品を売却したあとに、価格が元の水準に戻り後悔するケースもあります。価格の上げ下げに一喜一憂するのではなく、長期的な目線で投資に取り組むことが大切です。

2.リスクの許容範囲を超えた投資をしてしまったとき
投資を行う際には、まず「自分がどれだけのリスクを許容できるか」をしっかりと理解しておくことが重要です。自分のリスク許容範囲を超えて投資をすると、相場が思わぬ方向に動いたときに大きな損失を被る可能性があります。例えば、短期間で大きな利益を狙おうとするあまり、余裕資金を超える額を投資に回してしまうと、急な相場変動で一気に資産を失う危険性が高まります。

3.特定の銘柄や資産に依存しているとき
投資を特定の銘柄や資産に集中させると、その価格が下落したときに大きな損失を被る可能性があります。そのため、分散投資によって投資のリスク を分散させることが重要です。

投資で得られる利益(リターン)って何?

イメージ

投資をすると、どのような利益(リターン)が得られるのでしょうか? 投資をする上で「もうかるかどうか」は気になるポイントです。投資で得られる リターン の基本や種類、具体例について、一緒に見ていきましょう。

投資で得られるリターンの基本を学ぼう!

投資で得られるリターンとは「投資によってお金が増えること」です。

例えば、100万円で買った株が120万円に値上がりしたら、20万円の利益、つまりリターンを得たことになります。

リターンは、投資する対象や期間、経済状況など、さまざまな要因によって変化します。投資のリスクと同様に、リターンについてもきちんと理解し、自分に合った投資をすることが大切です。

投資で得られるリターンの種類

投資で得られるリターンには、主に2つの種類があります。

1.保有中の利益(インカムゲイン):
保有中の利益(一般的に「インカムゲイン」と呼ばれます)とは、配当金や家賃収入など、資産を保有している間に得られる定期的な収入のことです。安定した収入を得たい方に好まれる傾向があります。

2.売買の差額による利益(キャピタルゲイン):
売買の差額による利益(一般的に「キャピタルゲイン」と呼ばれます)とは、資産の売買によって得られる利益です。例えば、安く買った株が高く売れれば、その差額がキャピタルゲインになります。大きく資産を増やしたい人に好まれる傾向があります。

投資で利益を狙えるのはどんなとき?

では、どのようなときに投資でリターンが得られる可能性があるのでしょうか? 具体例を見ていきましょう。

1.十分な情報収集と分析に基づいて投資をしているとき
投資で利益を得るためには、投資先の企業や市場の十分な情報収集と分析が重要です。例えば、インカムゲインを狙う場合、安定した配当を継続的に支払っている企業に投資することが有効です。配当利回りが高い企業や、業績が安定している企業に投資することで、長期的な収入源として配当を得られます。

一方で、キャピタルゲインを狙う場合、今後成長が期待される企業を見極め、株価が上昇する前に投資することがポイントです。例えば、革新技術を持つ企業や、新市場への進出を計画している企業の株価は、成長に伴い大きく値上がりする可能性があります。

2.長期的な視点で投資をしているとき
短期的な価格の上がり下がりで一喜一憂せず、長い目でじっくり投資を続けること(一般的に「長期投資」と呼ばれます)で、大きな利益につながる可能性があります。また、複利効果(投資で得た利益を再び投資に回すことで、雪だるま式にお金が増えていく効果)も得られます。

3.複数の投資先に分けて投資できているとき
複数の投資先に分けて投資すること(一般的に「分散投資」と呼ばれます)で、特定の投資先の価格下落による損失を軽減し、安定した利益を狙いやすくなります。

特に、長期投資と分散投資は、リスクを抑えつつ安定したリターンを得るための基本的な戦略です。金融庁が作成した公式資料『はじめてみよう! NISA早わかりガイドブック』(外部サイト)でも、分散投資や長期投資の重要性、また複利効果について記されています。

リターンは将来の予測であり、必ずしも保証されたものではありません。しかし、リスクを理解し、適切な投資を行うことで、リターンを得る可能性を高められます。

投資におけるリスクとリターンの関係性

投資には、リスクとリターンがつきものです。次に、双方の関係性を理解し、自分に合った投資を選ぶためのポイントを解説します。

ハイリスク・ハイリターンとローリスク・ローリターンの違いや、過去のデータからリスクを予測する方法を一緒に学んでいきましょう! 

リスクとリターンの相互関係

投資の世界では「リスクとリターンは表裏一体」といわれます。これは「高い利益(リターン)を狙うには、同等のリスク も受け入れなければならない。」という意味です。

リスクとリターンは、シーソーのような関係にあります。リスクという重りを大きくすれば、リターンも大きく上がりますが、その分、大きく下がる可能性も出てきます。逆に、リスクという重りを小さくすれば、リターンも小さくなりますが、大きく下がる可能性を軽減できるのです。

大切なのは、リスクと投資で得られるリターンのバランスを考えることです。リスクを取りすぎて大きな損失を出してしまっては、元も子もありません。逆に、リスクを避けすぎてリターンが小さくなれば、資産を増やすことは難しいでしょう。

大きなリターンを狙うなら、大きなリスクも覚悟する! ハイリスク・ハイリターンの原則

ハイリスク・ハイリターン・ローリスク・ローリターンの違い

ハイリスク・ハイリターンとは「リスクが高いほど、大きなリターンに期待できる」という意味です。新興国の株式やベンチャー企業への投資、FXなどは価格の変動が大きく、ハイリスク・ハイリターンな商品といえます。短期間で大きな利益を得られる場合もあれば、逆に大きな損失を被る可能性もあります。

一方、ローリスク・ローリターンは「リスクが低い分、狙えるリターンも小さくなる」という意味です。例えば、預貯金や債券などは、価格変動が比較的小さく、安定した収入が期待できますが、大きな利益を狙うのは難しくなります。

どれくらいのリスクに耐えられる? 投資の「リスク許容度」とは?

投資の世界では「リスク許容度」が重要となります。リスク許容度とは、簡単にいうと「損するかもしれない投資のリスクにどれくらい耐えられるか」を表す尺度です。一般的に若い方や収入が多い方はリスク許容度が高くなりやすく、退職が近い方や収入が少ない方は損失を出すことに対して慎重になる(リスク許容度が低くなる)傾向にあります。

リスク許容度を知るためのポイントは、以下のとおりです。

・損失が出た場合の影響:日常生活に影響がないか
・投資の知識や経験:投資を理解し、十分な経験値があるか
・投資の目的や目標:老後資金や子どもの教育費など、何を目指して投資するか

リスク許容度は、人それぞれ異なります。自分に合った投資を行うためにも、リスク許容度を理解しておきましょう。

過去のパフォーマンスを基にしたリスク評価

将来的なリスクは、過去の値動きや実績を分析することで、ある程度予測可能です。これを「過去のパフォーマンスを基にしたリスク評価」と呼びます。例えば、ある株式の過去10年間の価格変動を調べれば、その株式がどれくらい値動きしやすいか、リスクの高さを予測できます。

ただし、過去の実績は将来を保証するものではありません。市場環境の変化などにより、将来のリスクは大きく変わる可能性があります。過去のパフォーマンスはあくまで参考情報として、ほかの情報も総合的に判断することが重要です。


投資対象によって、リスクとリターンはどう変わるの?

投資対象別リスクリターンの関係

リスクとリターンは、投資対象によっても変化します。それぞれのリスクとリターンを理解することは、自分に合った投資商品を見つける上で非常に大切です。

以下で、株式、投資信託、FXといった代表的な投資対象のリスクとリターンについて、特徴をわかりやすく解説していきます。どのようなリスクを抱えていて、どのようなリターンが期待できるのか、具体的に見ていきましょう。
リスクとリターンの比較表

株式投資のリスクとリターン

株式投資とは、企業が発行する株式を購入し、株式を売買した差額(キャピタルゲイン)や投資先からの配当金によって利益を得る投資方法です。株式を保有することで企業の所有者の一員となり、会社の成長を支援できます。企業の成長に伴って株価が上昇すれば、株式を売買した差額による利益(キャピタルゲイン)を得られるのが特徴です。また、企業によっては、保有している株数に応じて配当金を受け取れるケースもあります。

しかし、株式投資にはリスクも伴います。株式投資は、一般的にハイリスク・ハイリターンです。企業の業績が悪化したり、市場全体が冷え込んだりすると、株価が下落し、損失を被る可能性(株価下落リスクと呼びます)があります。また、株式はいつでも売買できるわけではありません。売りたいときに買い手が見つからない場合(流動性リスクと呼びます)も考えられます。

投資信託のリスクとリターン

投資信託とは、多くの投資家から集めたお金を専門家が株式や債券などに分散投資する金融商品です。投資信託を購入することで、さまざまな投資先に分散投資できるため、リスクを軽減できます。
投資信託のリターンやリスクは、投資信託が組み入れている投資対象によって異なります。

・株式中心の投資信託:高いリターンが期待できる一方、価格変動リスクも大きくなる
・債券中心の投資信託:リターンは小さくなるが、価格変動リスクも小さくなる
投資信託は、リスク許容度や投資目的に合わせて、さまざまな種類から選べるのが特徴です。

FX(外国為替証拠金取引)のリスクとリターン

FXとは、異なる二国間の通貨を売買することで利益を得る投資方法です。例えば、円安が進みそうなときにドルを買っておき、実際に円安が進んだらドルを売ると「為替差益」と呼ばれる利益が得られます。さらにFXは、レバレッジ(てこの原理)を活用できるのが特徴で、少ない資金でも大きな金額の取引を行うことが可能です。予測が的中すれば多くの利益を得られる可能性がある反面、短期間で大きな損失を出すリスクもあるため、FXはハイリスク・ハイリターンの投資といわれています。

投資の成功にはリスクとリターンの理解が不可欠

投資はリターンを狙える一方、損をするリスクも伴います。リスクを取りすぎて大損したり、リスクを避けすぎて利益が少なすぎたりしないように、自分に合った投資を選びましょう。
そのためにも、投資を始める前にさまざまな情報を集め、リスクとリターンのバランスを理解しておくことが大切です。焦らず、じっくりと時間をかけて、自分に合った投資スタイルを見つけていきましょう。

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記事公開日:2024年12月24日
記事更新日:2026年8月10日

  • プロフィール

    荒木和音(監修者)のプロフィール画像

    荒木和音(監修者)

    2級ファイナンシャル・プランニング技能士

    総合保険代理店で個人を対象とした家計相談やライフプランニングを約10年経験。2021年以降は金融専門ライターとして複数メディアで活動しており、大手証券会社・保険会社や大手金融メディアでの豊富な執筆実績をもつ。 暗号資産や投資信託、国内株式などによる資産運用も積極的に行っている。

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